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令和元年の交通事故死者数は最少記録を更新
巷では、あおり運転やら高齢者による交通死亡事故が頻繁に発生しているような報道が多いのですが、何と昨年(令和元年)も交通事故死者数は大幅に減少することとなり、統計開始以来の最少数を更新しています。
警察庁によると、令和元年(2019年:平成32年)の交通事故による24時間以内の死者数は、統計開始以来の最少数を更新する3,215人(前年比-317人、-9.0%)となりました。
一昔前の交通戦争時代と言われ年間1万人以上の方が交通事故で亡くなっていた時代から考えると、大幅な減少傾向が続いています。
昭和45年(1970年)の交通事故死者数は、16,765人とピークを記録していますが、半世紀を経ておよそ5分の1以下に減少したことになります。
これほど大きな減少を見せる要因とは何なのか?
およそ5分の1以下にまで大きく減少している交通事故死者数の要因にはどのようなことが考えらるのでしょうか?
もちろん、時代背景が違うという問題はあります。高度成長期を迎えていた当時と、すでに経済的には斜陽期を迎えようとしているのではとささやかれる現在では、比較してもあまり意味はないのかもしれません。
しかしながら、シートベルト着用義務化、あるいは何かと話題のエアバックなど、クルマ自体の安全性が進んだことも大きいでしょうし、信号システムの改善や道路整備なども同様に大きく寄与しているものと思われます。
いずれにせよ、新車の販売台数が落ち込んでいるわけでもありませんし、加えてレンタカー業界の業績も好調、さらに、カーシェアやライドシェアなどの新しいモビリティサービスが成長しているわけですから、もはやクルマによる事故は増えない時代に入っていると考えるほうがよいのかもしれません。
都道府県別の交通事故者数は
日本全国では、大幅減少となっていますが、都道府県別に見た場合はどうでしょうか?
令和元年の交通事故死者数の多かった順に上位5位までの都道府県を見てみます。
1位:千葉県
令和元年(2019年)、交通事故死者数(24時間以内)で全国1位となったのは、千葉県で172名の方がお亡くなりになっています。
常勝(?)の愛知県を追い抜いての第1位です。
県知事問題など、何かと最近問題続出の千葉県ですが、何と交通事故死者数でも悪い結果を出していました。
ただし、千葉県の名誉のために行っておきますと、前年は186名でしたので前年比では14名減少しています。
2位:愛知県
同じく第2位は、昨年まで1位を続けていた愛知県の156名です。
トヨタのお膝元ということで、クルマの台数が多いという事情はあるものの、今年も上位を占めることになりました。
昨年(2018年)1位の愛知県は、前年は189名でしたので前年比では33名減少と大幅減少となっています。
3位:北海道
同じく3位は、北海道の152名となっています。
日本全体や他都府県が交通事故死者数を減少させる中、北海道では昨年の141人に対して、前年比で11人増となっており、大きく足を引っ張った形となっています。
4位:兵庫県
4位となったのは、兵庫県の138名となります。
兵庫県は、前年が152名ですので、前年比では14名の大幅減少となります。
5位:東京都
5位は、昨年7位であった東京が133名と減少させながらも順位を二つ上昇させました。
東京は前年比では、10名減となりますが、昨年東京よりも上位にいた神奈川、埼玉などがさらに大幅減少を記録したために順位は上がることになりました。
交通事故死者数を大幅減少させた都府県は
令和元年の全体での交通事故死者の減少数は317人となっています。
それでは、都道府県別で大きく死者数を減少させているのはどこでしょうか?
1位:埼玉県
トータルでは8位となった埼玉県は、昨年の175名から129名と46人もの大幅減少を記録しています。
2017年は177名となっており、2年連続の減少で、昨年の大幅減少につながったようです。
2位:福岡県
埼玉県に続いて大幅減少を記録したのは、九州の福岡県で昨年の136名から98名へと38名の大幅減少となりました。
福岡も2017年の139名からの2年連続での減少となっています。
3位:愛知県
3位には、トータルで2位の愛知県が前年比33名減少で入っています。
愛知県についても、2017年が200名、2018年189名、そして昨年156名と2年連続で減少しています。
交通事故死者数が最も少なかったのはどの府県
都道府県別で、昨年最も交通事故者数が少なかったのは、山梨県と島根県が同数の25名で1位となっています。
島根県は、昨年も鳥取県と20名の同率1位となっており、2年連続での1位となります。
こちらのほうは、人口が少ない県が上位に多く集まっていますが、必ずしも人口が少ないから交通事故者数も少ないということではなさそうです。
人口10万人当たりの交通事故死者数
警察庁の資料では、交通事故死者数を件数の多さ、少なさとともに、人口10万人当たりでの死者数も発表しています。
この数字が、どの都道府県が最も交通事故死者数が多く、また少ないのかを見るのに最適かもしれません。
では、10万人当たりの交通事故死者数が少なかった都道府県から見ていきましょう。
1位:東京都
昨年に引き続き、東京都が2年連続で10万人当たりの交通事故死者数が最も少ない都道府県となり、昨年の1.04人から0.96人となり、48都道府県の中で唯一1人割れとなっています。
昨年もそうですが、実は東京が一番安全なエリアだったということになります。
2位:神奈川県
2位には、東京のお隣の大都市横浜のある神奈川県が、10万人当たりの交通事故死者数1.44人となりランクインしています。
2018年は大阪に次いで3位でしたが、昨年は大阪を追い抜いての3位となります。
3位:大阪府
3位には神奈川県に抜かれた大阪が僅差の1.48人で入っています。
ちなみに、他の都道府県で10万人当たりの交通事故死者数が1人台のところは、埼玉県の1.76人、福岡県の1.92人が続きます。
最後に、10万人当たりの交通事故死者数が多かった都道府県はどこか見ておきましょう。
1位:徳島県
1位は四国の徳島県です。
交通事故死者数自体は41人となりますが、人口10万人当たりでみると5.57人となります。
2位:鳥取県
2位は、トータルでは交通事故死者数が少なかった2位の鳥取県がランクインしました。
鳥取は、昨年の交通事故死者数は31名ですが、10万人当たりで見ると5.54人となりっます。
まとめ
いかがでしたでしょうか、ご自分の出身地や生活エリアはどうだったでしょう。
東京一極集中は悪のように言われますが、交通事故死者数という観点から見ると、人口が集中するほど交通事故は減少しやすいということになりそうです。
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