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オートライトとは
一昔前ならば、日中にライトを点灯して走っているクルマを見かけたら「消し忘れかよ!」と思ったでしょうが、最近は日中でも点灯したままで走行しているクルマが珍しくはありません。
オートライト機能とは、クルマに搭載されたセンサーが明るさを感知して、車外が暗くなると自動でヘッドライトを点灯する機能のことです。
欧州では、2011年からオートライト機能が義務化されており、日本もこれに追随する形となります。
オートライト機能が搭載されているクルマは、走行中に暗くなると自動点灯します。
オートライト義務化の背景とは
オートライト義務化の背景には、平成27年交通事故発生件数を時間帯別に見てみると、交通事故の総件数536,899件の約15%にあたる83,312件が16~18時のいわゆる薄暮時の時間帯に発生しており、全時間帯の中で最大件数となっているという問題があります。
他方で、JAFが実施した「ヘッドライト点灯全国調査」の結果では、日没前30分から日没後10分までのヘッドライト点灯率を調査した結果、日没前30分での点灯率は全体のわずか0.9%でした。
さらに道路交通法で定められている日没時になっても点灯率は全体の22.8%という結果でした。
このように、個人の感覚でヘッドライトを点灯しているとなかなか点灯しないドライバーが多いことが見て取れます。
このため、オートライト義務化により、薄暮時の非視認性が高まることなどから、オートライトによる自動点灯で日没前からの店頭を実現することで事故を防ぐ効果が期待されています。
2020年4月からオートライト義務化がスタートしました
ということで、日本でも2020年4月からオートライトの義務化がスタートしました。
国土交通省は、2020年4月以降に販売される新車(4輪)に、日没前の時間帯にヘッドライトが自動点灯する「オートライト機能」の搭載を自動車メーカーに義務付けました。
これよく誤解されるのですが、すでに販売されているクルマではなく、4月以降に新しく登場する型のクルマのことです。
すでに販売されている型の新車については、2021年10月からの搭載が義務付けられます。
実際には、すでにオートライト機能を搭載したクルマも多くありますが、今後は義務付けられるということになります。
今さら聞けないオートライトでバッテリーは大丈夫なの?
オートライト機能は非常に便利な機能で、これにより、自分で点灯するという機会も少なくなりますので、消し忘れ等の心配もなくなります。
ただし、気になるという人も多いと思われますが、オートライトの状態でバッテリーは大丈夫なの?という今さら聞きにくい疑問があります。
まあ、たぶん大丈夫なのだろうとは思いつつも、オートライトでも都度オフにする人も少なくなさそうです。
もちろん、車種や年式にもよりますし、輸入車などの場合には電気系統がやられるのではという不安も出てくるでしょう。
結論から言うと、最近のクルマのオートライト機能であれば、点けっぱなしの状態が通常であり、これによりバッテリーが上がってしまうということはありません。
車のエンジンを切れば、同時にライトは消灯します(運転席のドアを閉めたら消灯するタイプもあり、助手席から降車した場合には消灯しないタイプもあります)。つまり、完全に消し忘れの心配がなくなるわけです。
カーシェアならバッテリーの心配もほとんどなし
基本的に、オートライト機能がない場合や利用していない場合のライトの消し忘れは、バッテリー上がりの大きな要因となります。
特に、寒冷地やバッテリーを長期間利用していた場合には一発で上がってしまうこともありがちです。最近のクルマには、寒冷地仕様のライトを搭載しているクルマがほとんどですが、マイカーの場合には、バッテリーを交換したりとメンテナンスが何かと大変です。
この点、カーシェアの場合には、カーシェア事業者のほうで定期的に点検が行われていますので、よほどのことがない限りはカーシェア利用中にバッテリーが上がってしまう可能性は少ないでしょう。
カーシェア利用中にバッテリーが上がったら?
とはいうものの。レンタカーの場合には、利用前にレンタカー業者の点検がありますが、カーシェアの場合には基本は自分で点検して利用することになり、可能性として、前に利用したユーザーがライトを消し忘れていてバッテリーが上がった状態になっていたということはあるでしょう。
この場合には、クルマは動きませんので、その旨サポートセンターに連絡しましょう。あとはオペレーターの指示に従って、他のクルマを手配してもらうかキャンセルするかを選択することになります。
仮に運転中にバッテリーが上がってしまった場合には、少し面倒なことになります。
タイムズカーシェアの場合で見てみましょう。
タイムズカーシェアの場合、すでに利用中の場合のバッテリー上がりについては実費負担となっています。ロードサービス出動の場合(レッカー搬送、現地での復旧作業等)には27,500円が請求されます。
ただし、安心補償サービス(330円/利用)に入っていれば27,500円は免除されます。
とは言え、利用毎に安心補償サービスに加入していると、短時間に最大のメリットのあるカーシェアのコスパは結構悪くなります。
安心補償サービスは利用後には後付けできませんので、予約時間前までに加入する必要があります。
また、そのために必ず利用前には点検をしましょうという話になりますが、バッテリー上がりの場合には実際にエンジンをかけてみて異常を感知するということになります。
通常、同じステーションのクルマを利用することが多いでしょうから、異常を感知したら、他のクルマに自分で変更する、あるいは、予約時間が過ぎていればその旨サポートセンターに伝えて他のクルマを手配してもらうなどしたほうがよいでしょう。
ただし、長年カーシェアリングサービスをほぼ毎日のように利用していますが、今まで一度もバッテリーが弱くなっているなどと感じたことは一回もないというのが正直なところです。
まとめ
2020年4月からオートライト機能が義務化されました。
義務化とは言っても、4月以降に義務化されるのは、4月以降に販売開始されるクルマのことで、プリウスやノートのようにすでに販売されているクルマについては2021年10月以降から義務化となります。
オートライト機能ではライトは点けっぱなしにしておきますが、これによりバッテリーが上がることはほぼありません。
カーシェアの車両でも今後はオートライト機能搭載車が増えていくことになりそうです。
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