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WTI原油価格ついに20ドル割れに!

4月20日午前の東京時間帯で、ニューヨーク商業取引所(NYMEX)WTI原油先物価格は21年ぶりとなる1バレル=15ドルを割り込みました。
その後も下落傾向に歯止めがかからず、欧州時間ではさらに急落し10ドル台に突入しています。そして一時マイナス40.32ドルに下落するなど初めてマイナスとなってしまいました。
石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」による歴史的な減産にもかかわらず、国際原油相場の下落がとまりません。
新型コロナウィルス感染拡大に伴う需要急減に過去最大の減産も効果がなく、原油貯蔵施設の能力がすぐに限界に達するとの懸念が高まっています。

石油の時代は終焉するのでしょうか、見たこともないような価格帯に突入しています。
レギュラーガソリン価格の動向は

WTI原油先物価格は、かつて見たことのないような安い水準となっていますが、ここで多くの人達は、何故ガソリン価格にすぐに反映されないのかと思われるかもしれません。
原油価格が上昇するとほどなくガソリン価格も上昇するが、原油価格が下落した際にはなかなかガソリン価格は下落しないように思えます、気のせいでしょうか?
実は、原油価格が下落してもすぐにはガソリン価格に反映されないのは、日本の場合には大量の備蓄分があるからです。
ほとんどの石油を海外からの輸入に頼らざるを得ないわが国の場合には、万一に備えて大量の原油が備蓄されています。
つまり、高い価格の時に輸入された原油を少なくとも数か月は使用することになるのです。
過去、第1次、第2次の石油ショックで大混乱に陥った日本では、生命線ともいうべき石油を大量に備蓄しているのです。
原油の備蓄が原油価格の下落を助長している理由

今回の原油価格の暴落メカニズムは、簡単に言うと以下のように説明することができます。
新型コロナショックにより、世界的な石油大幅需要減という状況が発生しています。世界の主要都市の多くはロックダウンしており、クルマを運転する機会は激減しています。
さらに、経済活動も大幅に自粛していますので、石油を消費する局面がほとんどないような状況です。
ところが、OPEC諸国や非OPEC諸国では、石油が輸出できなくなると一気に経済的に苦しくなります。従って、原油を増産して少しでも稼ぎたいのが実情です。
つまり、今年1月までの原油価格を構成していた要因(メカニズム)が、新型コロナショックにより完全に崩壊させられてしまったわけです。
産油国は増産したいのに、新型コロナショックによる需要減で買い手がいないし先が見えない、さらに、日本などの大量輸入国は大幅に石油を備蓄していますが、備蓄が満タン状況に近く、これ以上は輸入できないような状況が出てきています。
こんなことから、原油価格は一気に価格を崩して暴落したのです。
日本の石油備蓄量はどのくらい
日本では、石油は交通や流通、電力など生活を支えるインフラ不可欠な資源であり、突然枯渇して混乱をきたすことのないよう、政府は非常時に備えて一定量を備蓄しています。
現在の備蓄量は、国や民間企業の備蓄分が何と230日分もあり、これに加えて非常時に日本に優先的に供給される産油国との共同備蓄が数日分あります。
これはあくまで備蓄分であり、通常使用する分とは異なります。日本で備蓄分が使用されたのは、2011年の東日本大震災の時に25日分使用など、過去に5回となります。
ガソリン価格はどうなるの?

今となっては懐かしい感さえありますが、昨年12月から今年の1月頃には世界的な低金利による金余りを反映してWTI原油先物価格は60ドル台をつけていました。
そして、昨日10ドル台に突入していますので、原油価格だけで見ると6分の1ほどの価格となっているのです。
では、ガソリン価格も6分の1になるのかというと、ご承知の通りそうは簡単にはいきません。
1月頃のレギュラーガソリン価格は都心部では130円を超えるところがほとんどでした。
ちなみに、この130円の約半分ほどは税金となります。税金の内訳は、ガソリン税、石油石炭税、そして消費税がかかります。
クルマを運転するということは、二酸化炭素をまき散らす以上に税金をまき散らしているのかもしれませんね。
さて、ガソリン価格は今後どのように推移するのでしょうか?
先週あたりのレギュラーガソリン価格は、首都圏では120円台前半という感じでしたが、地方のほうでは100円台に入ったという情報も出ていました。
新型コロナウィルス感染による世界的な大幅な需要減、世界の工場であった中国経済の大失速(情報が正確でないため、想像以上に悪い可能性もあります)など、原油価格はこれから上昇するというのは相当難しそうです。
ガソリンスタンドのガソリン価格も徐々に下落していき、100円以下で当たり前のように給油できる時代がやってきそうです。
満タン給油は避けるべきか?

将来的にガソリン価格が下落するのであれば、今は満タン給油はなるべく避けて、10~20リットルずつという感じで給油していくほうがよいかもしれません。
個人差もあるでしょうが、買い物途中でいつものガソリンスタンドで給油するというようなケースでは、少しずつ給油するほうが賢いでしょう。
外出自粛要請の下、多くの方はクルマに乗る機会が減少しているでしょうから、満タンにしておくという状態は、高い時に輸入して備蓄しているのと同じ状況となりそうです。
ハイブリッド車なら、相当ガソリン代を節約できる時代となりますね。
中東に不穏な動きが

懸念されるのは、新型コロナショックによる経済的な停滞にとどまらず、産油国が苦境に追い込まれることで懸念される紛争です。
石油はメジャーといわれる超大手企業に支配されています。中東やロシアなど石油で成り立っている国は少なくありません。
過去の歴史では、これまで何度も石油をめぐって多くの紛争が発生しています。
現在、コロナショックにより世界は大混乱に陥って言います。こんな状況で、中東などで紛争が発生するとしたら、投資市場が大混乱することになるでしょう。
まとめ
WTI原油先物価格は、これまで見たこともないような価格水準まで暴落しています。
表面上は、新型コロナショックによる大幅な需要減が要因となりますが、本当にそれだけなのでしょうか?
奇しくも、100年近くにわたって世界の主要産業として君臨してきた自動車業界は、100年に1度の大変革期を迎えようとしています。
そして、台頭したGAFAなどのIT企業群、自動車産業ばかりか世界が大きく変わっていくのかもしれません。
クルマはガソリン車からEVなどに、そして所有するものから利用するものに変わっていきます。
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