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富士山静岡空港で駐車場予約、カーシェアリングサービスを開始
新体制で運営を始めたばかりの富士山静岡空港株式会社(静岡県牧之原市)とパーク24グループ(東京都品川区)は、富士山静岡空港駐車場において駐車場予約サービスを11月15日から開始し、カーシェアリングサービス(タイムズカーシェア)を12月中旬から開始します。
東京国際空港(羽田空港)、成田国際空港だけではなく、空港の駐車場問題は地方でも深刻な状態となっており、タイムズパーキングとタイムズカーシェアなどを運営するパーク24グループのノウハウを活用することで、空港利用者の利便性を高めます。
富士山静岡空港の駐車場は2,000台分あるものの、ゴールデンウイークやお盆、年末年始などのハイシーズン期には、満車状態となることも多く、駐車場予約サービスを導入することで駐車場スペースを確実に確保できるようにします。
また、鉄道が接続していない富士山静岡空港では、搭乗者、見学者などの空港利用者の増加に応じて、最寄り駅に富士山静岡空港行アクセスバスの実証実験も行っており交通アクセスの利便性の向上に積極的に努めています。
現在の空港からの主な交通手段であるバスやタクシー、レンタカーに加えて、24時間365日いつでも利用可能なカーシェアリングサービスが追加されることで交通アクセスの利便性がさらに高まるものと期待されます。
富士山静岡空港とは
富士山静岡空港とは、静岡県の牧之原市と島田市にまたがる地方管理空港です。地方管理空港とは、2008年の空港法により定められた、国際航空輸送網または国内航空輸送網を形成するうえで重要な役割を果たす空港のことです。
海外旅行者の増加などもあり。日本を代表する名所であり、世界遺産にも登録された富士山をつけることで富士山静岡空港という名称になりましたが、空港から富士山山頂までは直線距離で約80km離れており、実は、羽田空港から富士山山頂までの直線距離約96kmとそれほど変わりません。
開港したのは2009年6月4日であり、メディアなどからは最後の地方空港と呼ばれることもあります。開港当時は就航便の伸び悩みなどもあり、利用者数は目標から大きく下回ることになります。
しかし、海外観光客の急増による影響が大きく、2014年の国際線就航便は7月末の時点で3路線週13便だったものが、1年後の2015年7月末には13路線週47便と大幅にふえました。
特に、県からの多大な補助金注入などのため、中国からの国際線が多く就航しており、2018年には年間搭乗者数が初の70万人台越えを記録しました。
空港でも活用されるカーシェアリングサービス
羽田空港や成田空港とは違い、地方の空港の交通手段といえばバス、タクシー、レンタカーが一般的です。空港の出口付近には、多くのレンタカー会社のカウンターがありますし、旅行者の場合には特にレンタカーを利用する人も多いでしょう。
ところが最近では、首都圏を中心に急成長しているカーシェアリングサービスを利用したいという人も増えています。
短時間利用に最大のメリットがあるカーシェアですから、当然、出張などの際の短時間利用の場合には大変重宝するでしょう。また、レンタカーとは異なり、24時間いつでも借りて返却することも可能です。
レンタカーの場合、慣れない土地で利用するとガソリンの満タン返しも少々面倒な作業となりますし、レンタカー会社の中にはガソリンスタンドを指定するところもありますので、こうなると、給油の必要のないカーシェアを利用したいという人も出てくるでしょう。
このようなニーズから、富士山静岡空港のみならず、地方空港の中にはタイムズカーシェアと提携して、空港駐車場にカーシェアリングサービスを提供するところは増えています。
首都圏~空港間にはワンウェイサービスも
タイムズカーレンタルでは、エアポートアクセスという、首都圏から成田空港(タイムズカーレンタルの成田空港店)までのワンウェイサービス(乗り捨てサービス)を提供しています。
筆者は何度も利用していますが、家族など数名で利用する場合にはかなりお得感もありますし、なにより、ゆったりと行き帰りが可能となります。
エアポートアクセスの利用料金は、何と片道2,980円円(ガソリン代、ワンウェイサービス料金、安心補償加入サービス料込)となります。
特に、帰国時の利用の際には本当に楽で、あたかもマイカーで成田空港から自宅まで帰っているような感覚で利用しています。
タイムズカーレンタルの店舗から成田空港までは、もちろん無料で送迎してもらえます。
レンタカーのカーシェア化は空港でのカーシェア利用をますます促進しそう
地方空港での交通手段としては、レンタカーとカーシェアリングサービスでは分かれていますが、すでに、モビリティサービスは大きな変革期に突入しており、レンタカーのカーシェア化が進められています。
現在進められているのは、レンタカー有人対応をカーシェアのように無人対応とすることで、これにより、24時間利用が可能となり、また、ドアの解錠/施錠はスマホアプリから行うようになります。
利用料金は、そのままレンタカー会社の利用料金となりますので、これまでのレンタカーサービスがカーシェアのような利便性の高いサービスとなって、空港で利用できるようになるのも間近でしょう。
こうなると、自宅近くの店舗から空港までのワンウェイサービスと、空港でのカーシェア化されたレンタカーサービスが利用できるようになりますので、地方での空港までのアクセス問題は大きく改善されることになりそうです。
モビリティ革命は空港の駐車場問題を変えてしまうのか
あのトヨタ自動車でさえ「自動車メーカーからモビリティカンパニーにかわる」と宣言するほど、モビリティ産業は大変革期を迎えています。
クルマとは、所有するものから利用して楽しむものへと大きく変化するといわれており、トヨタからもサブスクリプションサービスである「KINTO」、カーシェアの「TOYOTA SHARE」、カーシェア化したレンタカーサービス「チョクノリ」がリリースされています。
とは言え、現状はまだまだクルマ社会というのが実情で、日中の都心部の時間貸し駐車場はどこも満車状態であることが多く、成田空港や羽田空港の駐車場も十分な収容能力があるにもかかわらず満車になることが少なくありません。
今後、モビリティ革命が進んでいった場合には、これらの駐車場問題は自然と消滅するのでしょうか、あるいは、また違った現象が現れるのでしょうか、大変気になるところですね。
まとめ
静岡県の富士山静岡空港で駐車場予約サービスとカーシェアリングサービスが提供されるようになります。
首都圏だけではなく、地方の空港でも駐車場不足や交通手段の多様化が問題となっています。
これらの問題に、カーシェアを活用することで問題解決につながる可能性があります。今後も新たなサービスが続々と登場しそうですね。
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