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ブロックチェーンテクノロジーとは
ブロックチェーン・テクノロジーという言葉は聞いたことがなくても、仮想通貨やビットコインと言う名前は聞いたことがあるのではないでしょうか?
仮想通貨とは、2017年12月に史上まれに見るような大暴騰相場となった通貨のことで、「億り人」という言葉が誕生したように、ビットコインなどの仮想通貨をたまたま持っていたというだけで億万長者となる人が続出しました。
その後は、バブルはいずれ破裂するという「バブルの物語」が指摘するように、2018年1月から大暴落相場となり、同月には約580億円もの資産が流出するというハッキング事件も発生し、突如として誕生した仮想通貨バブルはあっという間に終焉します。
しかし、その後の仮想通貨やビットコインについてご存知でしょうか?
ブロックチェーンテクノロジーが世界を変える
2020年3月現在、世界は新型コロナウイルス騒動で大変な状況となっています。
株式市場や為替市場、商品市場等では危機に備えた現金化による投げ売りが殺到しており、パニックに近い状況となっています。
何度か取り上げていた原油価格も大暴落となり、今年初めには1バーレル60ドルを超えていた原油価格は、約半分の30ドル前後まで下落しています。
まさに、世界的な低金利を背景とした資産バブルが崩壊しつつあるのかもしれません。
そんな中で、仮想通貨相場はすでに最悪期を脱しており、「有事のデジタルゴールド」とも呼ばれるようになり、危機に強い投資対象ということで金(ゴールド)と同じように扱われ始めています。
実は、このビットコインなどを支える次世代テクノロジーこそが、ブロックチェーン・テクノロジーなのです。
ブロックチェーンとは
ブロックチェーンとは、分散型の取引台帳のことで、取引データ(履歴)のことをトランザクションと呼び、複数のトランザクションをまとめたものをブロックといいます。
つまり、ブロックチェーンとはこのブロックを繋がるように保存された状態のことを言います。
また、分散型取引台帳とは、金融機関などの仲介役を介さずにP2Pのユーザー同士でシステムを管理しあうシステムです。
誰からも管理されずに大丈夫と思われるかもしれませんが、2009年1月3日に誕生したビットコインの取引記録はすべてブロックチェーンに保存されていますが、実はビットコインのシステムは1度もダウンしたことがありません。
ブロックチェーンテクノロジーがカーシェアを加速度的に発展させる可能性とは
もともとビットコインとは、海外送金をもっと安く、もっと早く行うために開発されたのですが、その中核となるブロックチェーンテクノロジーには大きく4つのメリットがあります。
1.中央集権化を妨げる
1元管理しないことで、前述のようにシステムダウンすることが実質的にありません。また、仲介役が存在しないことで仲介手数料も発生せず、P2Pで多くの利用者が監視しますので特定の利用者による独裁的なコントロールもありません。
2.海外送金の低コスト化
P2Pでの送金が可能となりますので、これまでのように多くの金融機関が管財することはなくなり、手数料もほとんどかからない、リアルタイムに近い送金が可能となります。
3.データの改ざんが不可能になる
ブロックチェーンは意図的にデータを改ざんしようとすると、分散したデータとの整合性が取れないため、すぐに不正が明らかになります。
4.スマートコントラクトによる契約の効率化と改ざん防止
ビットコインのような決済系の仮想通貨のブロックチェーンには、取引データのみが記録されますが、スマートコントラクトという技術を利用することで、契約の効率化や改ざん防止も可能となります。
スマートコントラクトを利用することによって、契約に係る第三者を介さずに約定照合や契約状況の把握ができるため、既存の契約業務を自動化することができます。
スマートコントラクトは将来の法務省と言われるほどで、すでに仮想通貨取引所にかわる分散型取引所(DEX)も登場しているように、証券会社、銀行、不動産会社などの契約が複雑化しやすく第三者機関による審査や照合が必要な領域において活用が期待されています。
これらのブロックチェーンのメリットは、実は後述するシェアリングサービスと非常に相性が良く、今後シェリングサービスを加速度的に発展させる可能性があります。
ブロックチェーンテクノロジーとシェアリングサービス
国内カーシェアの急成長は、カーシェアリングサービスとは言いながら、実際にはタイムズカーシェアやカレコなどの事業者が、カーシェアというサービスを提供することで成り立っています。
つまり、そもそもマイカーを所有すること自体に多額のコストが発生するようになっていたところに目を付けて、クルマを不特定多数の利用者に格安サービスとして提供することで、急成長しているのです。
従って、カーシェアというよりは正確にはカーシェアリングサービスなのです。
これに対して、Anycaやdカーシェアの個人間カーシェアは、プラットフォームとして介在するだけなので、個人間カーシェアの場合にはカーシェアに近いサービスといってよいでしょう。
現在、個人間カーシェアは期待されたほど伸びていませんが、今後、ブロックチェーンテクノロジーやスマートコントラクトが活用されるようになると、大きく成長する可能性を秘めています。
ライドシェア「Arcade City」
アメリカのスタートアップ企業「Arcade City」は、Uberなどと同様のライドシェアサービスを提供しています。
他社と異なるのが、ブロックチェーンを活用したシステムですべての取引を進めることにより、取引を透明化させ、ドライバーと個人間での取引が可能となる点です。
また、ドライバーが独自に価格を決め、独自のライドシェアビジネスを構築できることも特徴です。
トヨタも開発、ライドシェアにブロックチェーンを活用
ブロックチェーンを活用することで、ライドシェアやカーシェアを利用する際にスマートコントラクトが可能となります。
トヨタ自動車が設立した研究所トヨタ・リサーチ・インスティテュート(TRI)は、MIT(マサチューセッツ工科大学)のメディアラボと協力してブロックチェーンテクノロジーを開発しました。
まとめ
ビットコインなどの暗号通貨が復活の兆しを見せています。
暴騰相場や億り人などで話題先行となりましたが、そのテクノロジーは次世代テクノロジーと呼ばれ世界中の大企業が開発を競い合っています。
ブロックチェーンテクノロジーやスマートコントラクトは、カーシェアやライドシェアとは大変相性が良く、今後大いに活用されることが期待されており、そうなった場合には、加速度的にカーシェアは成長していくことになりそうです。
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