ゴールド免許とは
クレジットカードにも、一般のカードとワンランク上のサービスが提供されるゴールドカードなどがありますが、ゴールドというと高級なイメージがあり、多くの人がゴールドカードに憧れを抱きます。
ご存知のように運転免許証にもゴールド免許とよばれるものがあります。運転免許証は、免許を取得してから3年間はグリーン免許となりますが、3年たって初心者を卒業すると一般の免許証であるブルーの免許証となります。ゴールド免許証を取得するには、免許更新年の誕生日41日前から過去5年間について無事故・無違反である必要があります。
誕生日から5年間と考えている人が多いのですが、正確には、誕生日から過去5年間+40日に違反したことがある場合には、ゴールド免許は取得できません。逆に、免許更新年の誕生日前30日前に違反していてもゴールド免許を取得することができます。
一般のブルー免許の場合、過去5年間の違反が3点以下の違反(駐停車違反・通行禁止違反・一時停止違反・シートベルト装着義務違反など)があった場合には免許証の有効期限は5年間、それ以上の違反の場合には3年間、また、70歳は4年間、70歳以上は3年間と定められています。
ゴールド免許のメリット
クレジットカードのゴールドカードには、ステータスとともに多くのメリットがありますが、運転免許証のゴールド免許証にも様々なメリットがあります。
自動車保険が安くなる場合がある
テレビCMなどでもお馴染みですが、自動車保険によってはゴールド割引が適用されることが多く、保険会社にもよりますが最大で20%ほどの割引となりますから、かなりの恩恵といっても良いでしょう。
自動車保険会社からしても、ゴールド免許取得者は優良ドライバーであるか、ペーパードライバーでほとんど運転しない人である可能性が高く、事故を起こす可能性の低い人=保険料が発生しない可能性の高い人ということで、最も囲い込みたいユーザー層となるわけです。
なお、多くの保険会社では、契約時に運転免許証を提出する必要はありませんので、申告時にゴールドと偽ってゴールド割引を受けられる可能性は高いといえます。ただし、実際に事故を起こした場合にブルー免許証であったことが発覚すると、保険料が支払われなくなりますから、正直に申告するようにしましょう。
更新費用が安く、更新時の講習時間も短い
通常、一般のブルー免許の場合には更新費用は3,450円(初めての更新、もしくは違反者の場合は4,000円)となり、更新の際の講習時間も60分(違反者の更新は120分)となっています。これに対して、ゴールド免許の場合には、更新費用が3,100円で同じく更新時の講習時間は30分となります。
運転する際には、ゴールドであろうとブルーであろうとそれほど関係ありませんが、更新時の手続きの際にはゴールドでよかったと思える瞬間です。
有効期限が長い
あまり気づいていない人が多いのかもしれませんが。免許の有効期限はゴールド免許の場合には5年となっています。これに対して、一般のブルー免許の場合には、通常は有効期限は3年となります。ただし、過去5年間で違反点数が3点以下の軽微な違反を1回しかしていない場合には特例として3年から5年に延長されます。
また、ゴールド免許であっても一般のブルー免許であっても、70歳の場合には免許証の5年の有効期限は4年となり、70歳を超えている場合には同じく3年となります。
ゴールド免許は更新が楽に行える場合もある
免許更新は、運転免許試験場までわざわざ出向いていく必要がありますので、場合によっては仕事を休んでいかなくてはいけないケースも多くあるでしょう。この点、ゴールド免許の場合には、最寄りの警察署や管轄の免許センターでも更新することができますので非常に助かります。(都道府県によって若干の違いがあります。)
SDカードが取得できる
SDカードとは、Safe Driver Cardのことで、自動車安全センターの発行する無事故・無違反の証です。このカードは自動的に送られてくるものではなく、630円の費用をかけて申請することで証明書とカードが送られてきます。
一般的には、バスやトラックの運転手の方が、無事故・無違反を模範として表彰されるときなどに使われます。また、SDカードを所有していると、SDカード優遇店で優遇サービスを受けられることがあります。
SDカード・無事故無違反証明書は、ゴールド免許取得者以外でも申請可能ですが、5年間無事故・無違反の場合には長期間となりますので、ゴールド免許証とともに優良ドライバーの証となります。
カーシェアリングユーザーがゴールド免許所有者の場合
近年、首都圏を中心に急拡大しているカーシェアリングですが、ゴールド免許を所有している場合には何らかのメリットがあるのでしょうか。
自動車保険同様に、ゴールド免許証所有者の場合には事故を起こす可能性は低くなりますので、割引サービスでもあってよさそうなものですが、大手3社をはじめとしてカーシェアリング事業者でゴールド免許所有者向けのサービス(特典)を提供しているところはありません。
元々短時間利用に大きなメリットがあるカーシェアリングサービスでは、マイカー所有の場合に比べても運転時間が短いことから事故発生の可能性も低くなりますし、それを見越して激安の利用料金の中に保険代が含まれていますので、ゴールド免許を取得していても何らかのサービスが受けられるということはありません。
カーシェアリングユーザーにはゴールド免許の人が多い
実を言うと、カーシェアリング利用者の中には、普段はクルマをほとんど運転しないという人も多く、これらのユーザーの場合にはいわゆるペーパードライバーとなり、ゴールド免許取得者である確率が高くなります。
つまり、優良ドライバーとは言いながら、実はほとんど運転していないために無事故・無違反という人も多いわけで、逆に毎日運転しているような人の場合には無事故・無違反で5年過ごすことは非常に困難なことになります。
ゴールド免許取得者が、必ずしも優良ドライバーということではなく、むしろ、「運転に慣れているという意味での優良ドライバー」でも不幸にもブルー免許になってしまった可能性もあるかも知れませんね。
まとめ
一般的には、優良ドライバーの証であるといわれるゴールド免許証には様々なメリットがあります。ただし、カーシェアリングサービスでは、残念ながらゴールド免許取得者に対する割引サービスなどの特典は提供されていません。
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