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1965年に登場したポルシェ911タルガがアップデート
ポルシェの人気モデルとして知られるタルガは、まだ911にオープンモデルのラインナップが無かったタイミングで生まれたグレードとなります。
タルガという名前の由来は、イタリアのシチリア島で開催されていた公道レースである、「タルガ・フローリオ」から来ています。
ボディは、Bピラーを固定にしてフロント乗車席頭上のパネルを取り外し可能としており、現行モデルでは個性的なデザインのBピラーとパノラミックウインドウとされたリアガラスが印象的な車です。
911タルガは、これまでタルガ4、タルガ4S、タルガ4GTSという3つのグレードで展開していましたが、今回登場したのはタルガ4とタルガ4S。
搭載されるエンジンについてはすべて3リッターのターボエンジンで、駆動方式は4WDみのとなっています。
ポルシェ タルガには、ネーミングに込められた思いがある
今回のマイナーチェンジによって、911 タルガ 4と911 タルガ 4Sが追加された形となったわけですが、4という名をモデル名に冠する911シリーズについては、4WDモデルを意味し、今回登場した新型においては、とりわけ前輪の駆動方式が大きく進化しています。
曰く、クラッチおよびデフを水冷式とし、堅牢性をや耐荷重に対する負荷耐性を高めたようで、さらに強化されたクラッチディスクとデフの作動トルクを高めたことによって、前輪の駆動力をさらに向上させて4WDならではのトラクションを揺るぎないものとしたといいます。
どんなシーンでも、安定して走行できる4WDは、さまざまな路面状況で安定性を確保することが必然なスポーツカーにとって高い走行性能を可能としたようです。
“S”は従来のポルシェラインナップに相違なく、強化されたスポーツ性能を示す称号であり、911にとってエンジン出力増加や走りの性能を高めたシャシー設定、大径のブレーキシステムとホイールを搭載したモデルとなります。
新型911タルガは、ツインターボエンジンでも安定感が高い
911 タルガ 4と911 タルガ 4Sでは、992シリーズ共有のツインターボを採用しています。
その優れたクオリティによって、回転域全体で引き出されるパワーや極めてダイレクトなレスポンス、そして低回転域から得られるフラットなトルク特性が魅力的です。
エンジンは、ポルシェの代名詞と言える水平対向構造を踏襲し、全長が短く設計されているのも特徴です。
また、車体リアの低い位置に搭載されることによって、低重心と高度なトラクション性能を実現しています。
他にも、水平対向によってエンジンの余計な振動を抑えるとともに車両走行時においても安定性の向上が図られているのです。
気になる最高出力は、911 タルガ 4では385PS/最大トルク450N・mと従来モデル比15PS増加、911 タルガ 4Sにいたっては最高出力450PS/最大トルク530N・mと従来モデル比30PS向上となります。
最高速度は、911 タルガ 4が289km/h、911 タルガ 4Sが304km/hという圧倒的なパフォーマンスを発揮できます。
インタークーラーを持つ2基のターボチャージャーを装備しているのですが、インタークーラーではターボ過給における重要なエレメントとなっており、パフォーマンスの向上とエミッションの低減を両立させている点にも注目です。
スムーズな加速を実現できるトランスミッション
8速ポルシェ ドッペルクップルング(PDK)は、駆動力を途切れさせることなくミリ秒単位でシフトチェンジを行えるダブルクラッチ機構となっています。
PDKでは、スポーツ性の高いチューニングが可能な1速から6速までのギアと、高効率なオーバードライブレシオの7速および8速ギアがミックスされています。
また、4WDシステムのポルシェ トラクション マネジメントシステム(PTM)では、フロントアクスルと常時駆動のリアアクスルに最適にトルクを配分する仕組みを取り入れて、どんな状況でも高いドライビングパフォーマンスを発揮でき、特に限界域での走行時にバランスの取れたハンドリングを楽しめます。
ポルシェ トルクベクトリング プラス(PTV Plus、タルガ4にはオプション装備)によって後輪のトラクションを最大限に効果的に発揮でき、走行安定性や加速力をさらなる高い次元へ導いているのも特徴的です。
ポルシェ タルガは足回りの制御も完璧
最近の車はあらゆる部分が電子制御化されていますが、911 タルガ 4と911 タルガ 4Sでもポルシェが誇るサスペンション制御技術が採用されています。
電子制御ダンパーシステムであるポルシェアクティブサスペンションマネジメントシステムでは、路面状況や運転スタイルに応じて、各ダンパーの減衰力を無段階で調節でき、低速から高速にいたるまで快適性が高くなっています。
他にも、ポルシェスタビリティマネジメントシステムでは、そもそもリアが重い911の重量バランスは安定性に不利なはずですが、電子制御によって限界域においても車両の挙動を安定化させています。
高速域の走行では、乗っていて怖く感じる車もありますが、この仕組によって心理的にも安全性も高めているのが良いですね。
ポルシェ 911タルガはスッキリしたフォルム
911 タルガ シリーズはは、特徴的なロールオーバー バーと革新的なルーフコンセプトを備えています。
時代にとらわれない1965年当時から脈々と受け継がれるオープンボディは、輝きを放つクラシックなデザインともいえますが、クローズドボディの優れた快適性と安全性を併せ持っているのもタルガならではの特徴です。
ボタンひとつで走行中であっても、ルーフの開閉を行うことができるので、オープンカーとしての価値も高いです。
カブリオレと異なり、Bピラーが存在することによって、ボディ剛性は高いレベルで保たれており、スポーツ走行とオープン走行が1台で同時に味わえるという点もタルガならではの価値でしょう。
タルガは快適なドライビングを楽しめる機能が充実!
単に走行を楽しむだけでなく、911 タルガ 4と911 タルガ 4Sではドライビングをサポートしてくれる様々な機能が充実しています。
主な機能としては、次のようなものがあります。
マルチファンクション スポーツステアリングホイール
マルチファンクション スポーツステアリングホイールは、オーディオやナビゲーションなどの機能についてステアリングを握ったまま素早くスムーズに操作できる機能です。
高速走行中は、ちょっとした視線移動や油断で事故を発生させてしまう可能性がありますが、ほとんどの操作を直感的に手元のステアリングで行えるのはとても安全で便利です。
サウンドパッケージプラス
合計8個のスピーカーを備えた出力150Wのサウンドパッケージ プラスによって、911の室内に優れたサウンドを奏でることができます。
ポルシェコネクト
ポルシェコネクトでは、911での充実したドライビング体験にふさわしい理想的な機能となっています。
ネット接続を利用して、様々なコンテンツやアプリをダウンロード可能としており、利便性に優れたサービスやスマートフォン側とのアプリによって、天気やメンテナンスなど日常のさまざまなシーンに応えることができます。
アップルカープレイにも対応しているので、走行中に音楽のアプリをスマートに操作できる点も評価できます。
憧れのタルガに乗ってみたい!
タルガはとても魅力的なマシンでありますが、新車で購入するには2,000万円近い費用が必要です。
なかなか手が出しにくいのが実情ですが、その場合はレンタルやカーシェアという形で体験、楽しむのも良いでしょう。
ポルシェジャパンによるオフィシャルレンタカーが提供されているので、旅行などで利用するのがおすすめです。
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