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リトラクタブルヘッドライトって何!
1990年、バブルの崩壊が始まっている最中に、まさにバブルの象徴ともいえるような国産高級車が発売され、1,000万円を軽く超える価格にもかかわらず数か月以上待ちという異常な人気ぶりが大きくニュースでも取り上げられていました。
今でもたまに見かけることのあるホンダNSXの発売時のお話ですが、この車はまさにアニメの世界に登場しそうなスポーツカーで、ヘッドライトには大人気のリトラクタブルヘッドライトが搭載されていました。
当時はスポーツカータイプのクルマが大人気で、NSXほどの高級車でなくても、RX-7、ソアラ、GTO、プレリュードなど多くのクルマにリトラクタブルヘッドライトが搭載されていました。
リトラクタブルヘッドライトとは、格納式のヘッドライトのことで、常時は格納されていますが、ヘッドライトのスイッチを入れるとライトがパカパカとでてくるというタイプのものです。
何故、格納式のヘッドライトが利用されるようになったのか、実利面でのメリットはほとんど語られていませんが、バブル時代の影響からか「カッコよい、流線型のデザイン」として利用されていたようです。
リトラクタブルヘッドライトがなくなった理由とは
バブル期には多くのスポーツカーなどに搭載されていたリトラクタブルヘッドライトですが、最近ではその姿を見ることも少なくなりました。それもそのはずで現在では2002年を最後に国内では製造されていません。
スポーツカー自体の需要が少なくなったということもあり、リトラクタブルヘッドライトが搭載されていたクルマの多くは現在では生産されていません。また、多くの人に愛されたRX-7には搭載されていたリトラクタブルヘッドライトは後継のRX-8には搭載されませんでした。
実は、リトラクタブルヘッドライトが製造されなくなったのにはいくつかの理由があるようで、その最大の理由は、事故衝突時の歩行者保護の観点から、ライト自体が突起物となるリトラクタブルヘッドライトは危険であるということが指摘されています。
もちろん、コストの問題も指摘されており、一般的な固定ライトに比べると製造コストが高くつきます。 また、固定式に対して可動式となるため、モーターなどがあることによって重量も増え、さらには重量の増える位置がクルマの中心部分ではないため運動性能にも影響ありと考えられています。
加えて、近年になって常時点灯の重要性が指摘されることが多くなっており、格納式のライトは時代にも合っていないともいえるでしょう。
今でも乗れるリトラクタブルヘッドライト搭載のクルマとは
国内では、リトラクタブルヘッドライトのクルマは2002年のRX-7を最後に製造されていません。90年代前後のスポーツカーの場合には、年々状態は悪くなっていますが価格はそれほど安くはないというところです。
現在、中古車として出回っているリトラクタブルヘッドライト搭載のクルマにはどのようなものがあるのか探してみました。
マツダ・ロードスター
1989~1997年製造。リトラクタブルヘッドライトといえば、このクルマを思い出す人がおおそうですが、今でも一定の人気を誇る車種です。
日産・180SX
1989~1998年製造。180SXと言われてもピンとこないかもしれませんが、シルビアの姉妹車でリトラクタブルヘッドライト搭載車というと思い出すオールドファンも多いでしょう。
トヨタ・MR2
1989~1999年製造。トヨタには、ソアラ、セリカなど多くのリトラクタブルヘッドライト搭載車がありましたが、最も力を入れられていたのはMR2でしょう。2代目MR2はまだまだ人気があります。
トヨタ・スプリンタートレノ
1983~1987年製造。カローラ・レビンの姉妹車であり、レビンが固定式ライトであるのに対して、スプリンタートレノは格納式ライトで人気がありました。人気車であるため、年式の古さにもかかわらず部品が出やすく、社外パーツも豊富です。
他にもありますが、年式や人気の関係から上記の4車種が目立っています。
カーシェアにリトラクタブルヘッドライト搭載のクルマはあるのか
さすがに、これからリトラクタブルヘッドライト搭載の中古車を購入したいという人はそれほど多くはないでしょうが、どんなものか乗ってみたいという人は多いかもしれません。
ましてや、ひょっとするとリトラクタブルヘッドライトを体験できるのは今しかない可能性が高く、かつて一世を風靡した夢のライトを楽しむのも面白いでしょう。
購入ではなく、借りて乗ってみるということになると、ここ数年急成長を続けているカーシェアリングではリトラクタブルヘッドライト搭載車が提供されているのでしょうか?
クルマを楽しむ時代の象徴ともいえるカーシェアリングですが、残念ながら大手3社ではリトラクタブルヘッドライト搭載車は提供されていません。個人間カーシェアのAnycaなら多くリトラクタブルヘッドライト搭載車の車種が多く提供されています。
エコカーを借りたいのであれば、近くにカーステーションのある大手3社を中心としたカーシェアリングサービスが便利ですが、個人間カーシェアの場合には、リトラクタブルヘッドライト搭載車のような車も提供されているというのが大きなメリットですね。
レンタカーでリトラクタブルヘッドライト搭載車を借りるなら
それでは、レンタカーではどうでしょう。大手レンタカーから格安レンタカー会社まで調べてみましたが、レンタカーとしてリトラクタブルヘッドライト搭載車を用意しているレンタカー会社はごく僅かでした。
レンタカーの場合もカーシェア同様に、通常利用の場合には年式の新しいクルマが好まれる傾向にありますし、長距離ドライブの場合などでは燃費の良いエコカーが好まれますので、提供されているクルマは必然的にここ数年の人気車種が中心となります。
そんな中で、リトラクタブルヘッドライト搭載車を提供しているのが「おもしろレンタカー」というレンタカー会社です。
おもしろレンタカーとは、その名の通りにユーザーにとっておもしろいレンタカーを提供するレンタカー会社で、スポーツカーやオープンカー、外車などのかつて名車と呼ばれた古いクルマから最新のスポーツカーまで取り扱っています。
マニアのみならず、これらのクルマを楽しみたいという人や、海外観光客などにも評判となり、現在急ピッチで店舗を増やしている人気レンタカー会社となっています。
同社で提供されているリトラクタブルヘッドライト搭載車を調べたところ、RX-7、スプリンタートレノ、ユーロロードスターが提供されていました。関心ある方は是非利用してみましょう。
まとめ
最近見ないと思っていたリトラクタブルヘッドライトですが、2002年を最後に製造されていませんでした。体感してみたい場合には、Anycaやおもしろレンタカーで利用することができます。
ひょっとすると、もう2度と体験できなくなるかもしれないリトラクタブルヘッドライトですから、レンタカーやカーシェアで1度利用してみるのもまさに面白いでしょう。
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