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「利用したい」が5割!?コネクテッドカーとクルマの利用を考える

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そもそもコネクテッドカーって何?

コネクテッドカーを英文で表記するとConnected Car。Connectは「つながる」という意味ですから、直訳すれば「つながる(つながった)クルマ」ということになります。では、何とつながっているか? というと、インターネットです。

みなさんもIoT=Internet of Things(モノのインターネット)という言葉を聞いたことがあると思います。これによって、パソコンやスマートフォンなどの情報通信機器に留まらず、すべてのモノがインターネットにつながることでビジネスやライフスタイルに大きな変革をもたらしますが、コネクテッドカーもその一環と考えていいでしょう。

コネクテッドカーとはインターネット通信が可能なデバイスを搭載したクルマのことを指し、まずカメラや各種センサーによって周囲の状況を始めとした様々な情報を収集。それらにドライバーの生活情報なども加味してネットワーク上で分析、解析した結果を共有することで、新たな価値感の創出とその提供を目的としています。

参考:コネクテッドカー(Connected Car)とは?

これまではカーナビに付随する情報提供が中心に考えられてきましたが、今後は自動運転技術やEV、FCVに対応するため、走行データの収集や解析に重きが置かれると思われます。

そんなコネクテッドカーの国内市場規模は2016年のデータで、B2C市場(企業と消費者間の商取引)712億円、B2B市場(企業間の商取引)1,850億円、研究開発投資1,418億円の計3,980億円と算出されています。さらに、2020年には1兆円、2025年には現在の約5倍にあたる2兆円規模まで拡大するとの見込みです。

参考:国内コネクテッドカー関連市場に関する調査を実施(2017年)

今後、さらなる成長が期待されているコネクテッドカーの市場ですが、積極的に利用を検討しても良いというひとの割合が52.3%と過半数に達しているデータもあり、コネクテッドカーに対するユーザーの関心の高さもうかがえます。

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コネクテッドカーだからできること

http://kabu-lab.com/%E3%82%B3%E3%83%8D%E3%82%AF%E3%83%86%E3%83%83%E3%83%89%E3%82%AB%E3%83%BC%E9%96%A2%E9%80%A3/%E3%82%B3%E3%83%8D%E3%82%AF%E3%83%86%E3%83%83%E3%83%89%E3%82%AB%E3%83%BC%E9%96%A2%E9%80%A3%E9%8A%98%E6%9F%84/
http://www.nissan.co.jp/

インターネット上で情報の発信や収集をして、解析と分析を行うコネクテッドカー。巨大なデータベースに蓄積された情報の活用によって、様々な可能性が広がっています。

すでにカーナビなどではリアルタイムの道路状況を把握することができます。各走行車両の速度やブレーキの頻度、路面状況、車両データなどの情報を分析することで、渋滞状況や渋滞緩和に役立てられます。

また、ロシアでは2017年1月から、欧州では2018年4月から搭載が義務付けられる事故時の自動緊急通報システムや、トヨタのT-connectにはすでに搭載済みとなっており、レクサスの上位車種では遠隔操作によって盗難車両のエンジンを停止することも可能な、盗難時の車両追跡システムなども実用化されています。

参考:総務省 第2部 ICTが拓く未来社会

さらに、コネクテッドカーならではのサービスとして挙げられるのがテレマティクス保険。コネクテッドカーはリアルタイムで速度や加減速の度合い、回数などドライバーごとの細かいデータを割り出せるため、安全運転をしているかどうかを判断しやすく、それをもとに走り方や走行距離などに応じて保険料を個別に算出、設定するものです。走行距離が短く、事故リスクが低い走り方であれば保険料が安く、その逆であれば保険料が高くなります。

参考:本格導入スタート! 「テレマティクス保険」メリット&デメリット

このテレマティクス保険、すでに欧米では導入が進んでいますが、日本でもここ1~2年で、損保ジャパンや東京海上、あいおいニッセイ同和損保、ソニー損保、チューリッヒなど、保険会社各社が参入してサービス提供を開始。今後、契約者数が増加していくことは間違いありません。

また、将来的に期待されているのがコネクテッドカーと自動運転技術のコラボレーションです。現在の自動運転はカメラやセンサーによってクルマが置かれている状況を判断し、それに対しての制御を行なっています。コネクテッドカーは、そこに交通量や道路事情、事故の発生率が高い箇所などの情報を採り込むことが可能なので、より安全で精度の高い自動運転が実現するようになるわけです。

コネクテッドカーが増えるとカーシェアリングがより使いやすくなる!?

現状、カーシェアリングではIC内蔵の専用カードや運転免許証でドアを開錠し、車内にあるキーでエンジンをかけます。それに対して、スマートフォンでドアロックの解除やエンジン始動を可能にするのがコネクテッドカーです。専用カードやキーがなくてもカーシェアリングを利用できるようになれば、これほど便利なことはありません。

また、今のところカーシェアリングは、主に企業(各事業社)と個人(利用者)間で行われていますが、キーの受け渡しが不要なコネクテッドカーが増えるに従って、個人間でのカーシェアリングが活発化すると予想されます。自分が使わない時間帯に他の誰かが利用してくれれば、クルマ1台単位の稼働率が上がりますし、結果的にはクルマの保有率を引き下げることにつながるので環境負荷の低減も見込めます。

より気軽にクルマの貸し借りが行なえるようになるコネクテッドカー。その普及が、カーシェアリングを一層身近なものにしてくれるのです。

各社の具体的な取り組みは?

t-connect
https://tconnect.jp/about/

2020年までに世界中で2億5,000万台が、2035年には世界の約90%の新車がコネクテッドカーになると言われています。そのため、自動車メーカー各社はコネクテッドカーの開発を急ピッチで進めています。ここでは国内メーカーの例として、トヨタとHondaを取り上げたいと思います。

まずトヨタは、カーナビにスマートフォンを接続することで機能する『T-Connect』を展開しています。主なサービスとして、新しい道路情報を自動でダウンロードして更新する「マップオンデマンド」、リアルタイムで収集した交通情報とVICS情報、過去の統計データをもとに渋滞を考慮したルートを案内する「Tルート検索」、アクシデントなどの際、ボタンを押すだけで専門オペレーターにつながり、自動送信された車両位置情報に基づいて緊急車両を手配する「ヘルプネット」、車上荒らしなどによるオートアラームの作動を検知してメールや電話で速やかに連絡し、盗難車両の位置追跡なども行える「マイカーSecurity」などが挙げられます。

参考:T-CONNECT

トヨタは2018年からコネクテッドサービスを本格的に展開する予定で、夏に発売される新型クラウンに初めてDCM(データ・コミュニケーション・モジュール)が標準搭載されます。さらに、同社社長の豊田章男氏は「2020年までに新車の7割をコネクテッドカーにする」とのコメントを残しています。

参考:クルマが売れない時代のビジネス基盤 トヨタのコネクテッドカー戦略

また、Hondaが独自に展開する通信型ナビがinternavi(インターナビ)です。インターナビ装着車の走行情報を集め、交通情報として配信することを世界で初めて実用化。Honda独自の膨大な交通情報の蓄積があり、インターナビ情報センターの高性能コンピュータで分析した高精度なルートや防災情報などを車載のカーナビではもちろん、パソコンやスマートフォンでも受け取れます。

ホンダ インターナビ
http://www.honda.co.jp/internavi/time/

参考:internavi

2017年11月には今後の展開として、Hondaは第5世代移動通信システム、通称5Gの普及を想定し、ソフトバンクと共同でコネクテッドカー技術の強化を目的とした研究を始めるとアナウンスしました。北海道にある同社のテストコース、鷹栖プルービンググラウンドに5G環境をつくり出し、2018年度には高速移動中のクルマで通信する基地局を安定的に切り替える技術や車載アンテナの開発、弱電界でのデータ送受信性能を確保する技術やデータ処理技術の開発などを進めていきます。

参考:ソフトバンクとHondaが第5世代移動通信システムを活用したコネクテッドカー技術の共同研究を開始

さらに、Hondaは中国のインターネット通販最大手である阿里巴巴(アリババ)とタッグを組み、コネクテッドカーの開発に着手します。そのサービスの中には、駐車場やガソリンスタンドでの支払いをクルマでできる機能を持たせることなども含まれています。

参考:ホンダ、中国アリババと「コネクテッドカー」共同開発へ

また、コネクテッドカーの分野には自動車メーカーだけでなく、コンピュータやインターネットなどに強い、いわゆるIT企業が入ってくることも十分に想定され、すでに世界的企業のアップルとグーグルが参入しています。彼らはスマートフォンの快適さをクルマに採り込むかたちでコネクテッドカーの実現を考えているのです。

参考:自動車メーカーを脅かすアップルとグーグル、クルマ産業に歴史的転換もたらす

アップルは2014年にCarPlayを、グーグルは2015年にAndroid Autoというカーナビ連携システムを開発し、実用化。音声入力によってエアコンやオーディオを操作できる他、電話での通話や、カーナビ利用中に音声で近くの店などを最新のデータベースの中から検索することなども可能になってます。

こうした動きに対して自動車メーカーはもちろん、カーナビメーカーなども敏感に反応。CarPlayやAndroid Autoに対応した機器やデバイスの開発が着々と進められています。

EVやFCVが置かれた状況と今後の展開

電気自動車
https://www.photo-ac.com/

コネクテッドカーと並び、ガソリン車に代わって次世代を担うクルマとして注目を集めるのがEV(電気自動車)やFCV(燃料電池車)です。EVは日産リーフやBMW i3、アメリカのテスラ、FCVではトヨタMIRAIなど市販モデルが多く見られるようになってきましたが、いずれも走行中に一切のCO2を排出しないという高い環境性能が取り上げられる反面、普及率は思うように伸びていません。

それにはもちろん、理由があります。まずEVの場合、充電スタンドの問題が出てきます。2016年6月現在のデータによると、全国の充電スタンド数は普通充電スタンド(8時間で満充電)が1万3,119ヵ所、急速充電スタンド(30分で80%充電)が6,920ヵ所となっています。ここ数年で状況は大きく改善され、今後も充電スタンドは増えていきますが、それでもガソリンスタンドが全国に3万ヵ所以上あることに比べると、状況的に見劣りするのは事実です。

また、EVには航続可能距離の問題も付きまといます。カタログでうたわれている数字は、ガソリン車で言えばJC08モード燃費のようなもので、ある特定の条件下でのみ出せるベストなものと言えます。実際には渋滞にはまったり、高速道路をちょっとオーバーペースで走ったり、あるいはエアコン、ヒーターなどを常時オンにしていたりなど様々な条件に大きく左右され、カタログ表記の航続可能距離はそもそも現実的に不可能だったりします。それでも、ガソリン車であればJC08モード燃費の8割くらいなどと実燃費の予想もつきますが、EVではなかなかそういかないのです。

一方のFCVは水素の充填が約3分で完了し、1回の充填で600km以上走れるという点でガソリン車に遜色ないと言えますが、問題はEVの充電スタンド以上に水素ステーションが整備されていないことです。たしかにFCVが普及していないためにインフラ整備も後手に回っていると言えますが、水素ステーションの設置には4~5億円が必要で、ガソリンスタンドの4~5倍のコストがかかることも思うように拠点が増えない理由になっています。

参考:エコカーの本命は? HV、PHV、EV、FCVの現状と今後

こうした状況から、今エコカーとしてもてはやされているのがHV(ハイブリッドカー)であったり、PHEV(プラグインハイブリッドカー)であったりすることにも納得です。これらは内燃機関=エンジンを搭載しながらも、電気の力で動くモーターにアシストさせることでエンジンの負担を軽減。CO2排出量はゼロにはなりませんが、ガソリン車に対して大幅に低減していることは間違いありません。

ただし、HVやPHEVはガソリン車からEVやFCVに移行していく期間の“中継ぎ”という見方が一般的です。というのも、すでに市販車が登場していることからわかる通り、EVやFCVはハードとしては完成の域に十分達しており、あとはインフラが整うのを待つばかりの状況になっているからです。EVやFCVが普及すれば必然的にスタンドを始めとしたインフラも整備せざるを得ませんが、逆にインフラが整わないからEVやFCVが普及しないという見方もできます。

100年以上の歴史を持つガソリン車に対して、市販モデルが発売されたという点でEVやFCVの歴史はまだ10年足らず。どちらか一方だけが先行するのではなく、左右両輪がともに駆動することで前に進んでいくクルマのように、ハードとインフラが同じように成長していくことがEVやFCVの普及のカギになるのではないでしょうか。

参考:技術情報 電気自動車,燃料電池自動車の最新動向と将来展望

まとめ

インターネットとつながることでクルマの可能性を大きく拡げ、新たな価値観やサービスを提供してくれるコネクテッドカー。その恩恵を受けられるカーシェアリングに関して、料金が比較検索できるDRIVE go SEARCHをチェックしてみてください。

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