カーシェアリングのビジネスモデルとは
カーシェアリングのビジネスモデルは、欧米のシェアリングという発想にその起源があり、1台の車を効率的に利用しようというエコ的な発想から生まれています。ただし、日本でカーシェアリングが短期間に急発展した理由としては、このエコからの発想というよりも時間貸し駐車場の存在が大きいのです。
日本という国土の物理的な理由もありますが、首都圏に人口が集中しており、その首都圏でも駅前が特に栄えており、駅前を中心として狭いスペースを利用した時間貸しの駐車場がいたるところに展開されていたという背景がありました。
日本でカーシェアリングが急発展したのは、この時間貸し駐車場という基盤が大きく影響しており、事実、この時間貸し駐車場最大手のタイムズカープラスがカーシェアリングでも断トツのシェアを握っていることはその証でもあります。
カーシェアリングは、この時間貸し駐車場の物理的なメリットと空き情報などがネットで簡単に確認できるシステムをもとにして発展しています。従って、時間貸し駐車場の問題点となる部分の多くはそのままカーシェアリングのデメリットにもなっています。
- スペースが狭く多くの台数は置けない
- 人口が多いエリアでないとビジネスとして成立しない
- 人気エリアでは利用者が集中する可能性もある
- 地価が高い
上記のようなデメリットがあると考えられるでしょう。
カーシェアリングのデメリット7つ
予約が取れない
- 土日などに予約が集中する
利便性の高いカーシェアリングですが、利用者の多くが最も不便に感じるのはおそらくこの予約が取れないという時でしょう。必要な時だけ利用できるというのがカーシェアリングのメリットであるはずですが、他の人の予約が入っている場合には予約することができません。
人口が集中し駅前などのリッチの良いところに設置されているカーシェアリングのカーステーションは、特に土日などには個人利用者が集中することも多くあります。
ただし、予約が集中するような人気エリアには多くのカーステーションが存在しており、最寄りのカーステーションに予約が入っていても、会員ページから簡単に周辺の空き情報を確認することもできます。
また、カーシェアリングの性質上、とりあえず予約を入れる人や予約時間を多めにとる人がほとんどなので、その対策として空き待ち設定やキャンセル待ち設定することも可能です。また、複数のカーシェアリング会員になることも1つの解決策でしょう。
- 最寄りのステーションにヘビーユーザーがいる
カーシェアリングでは多くの法人会員も存在しており、カーステーションによっては業務用途で毎日のように予約を入れているケースもあります。カーシェアリング事業社としては、ヘビーユーザーの存在は迷惑ではありませんが、たまに利用する個人ユーザーにとっては厄介な存在です。この場合も、前述のような対策が有効ですし、計画的に早めに予約しておくことで回避できる可能性もあります。
- 車の台数が少ない
首都圏エリアの時間貸し駐車場の場合には、全体でも数台しか利用できないところも多く、必然的にカーシェアリングのカーステーションとしても車の台数は少ないケースがほとんどで、1,2台から多くても5台程度というところがほとんどです。この台数はそのまま選べる車種数とも関わってくるので、カーシェアリングサービスの質は周囲のカーステーションの質に影響されると言っても過言ではないのです。
近くにカーステーションがない
- 最寄りのカーステーションまで徒歩10分以上かかる
自宅の駐車場とまではいかなくても、すぐ近くにカーステーションがあるというのが大きな魅力となっていますが、最寄りのカーステーションまで徒歩10分以上となると遠いと感じる人も多いでしょう。
首都圏などの人口が密集するエリアでは、近くにカーステーションが設置されていることが多いのですが、地方などでは必ずしも近くに設置されているわけではありません。
最近では、あまりの利便性の高さから折り畳み自転車でカーステーションまで行く人もいるようですし、カーシェアリング会社に設置要望を会員ページから出すことができるところもあります。※自転車をカーステーションに置くことはできないことがほとんどです
また、毎月かなりの数のカーステーションが新設されていますので、気が付いたら近くにできていたということも多くあります。
- 最寄りのカーステーションが閉鎖されることも
カーステーションは、時間貸し駐車場などに設置されていることが多いため、再開発や駐車場オーナーの意向などによっては閉鎖されてしまう可能性もあります。
良く利用していた最寄りのカーステーションが閉鎖されることになると結構ショックを受けることになりますが、会員ページから新設予定や閉鎖予定のカーステーションを確認できますので、閉鎖予定となった場合には早めに対策を検討しましょう。
距離料金が発生することで割高になることも
マイカー(自家用車)やレンタカー利用の場合にはガソリン代が必要になりますが、カーシェアリングのメリットの一つとして、ガソリン代が不要ということがあります。
ただし、カーシェアリング事業社にもよりますが、長時間利用の場合にはガソリン代の代わりに距離料金が発生することもあり、長距離の場合には割高になってしまう可能性もありまます。旅行などで長距離利用する場合には、事前に料金比較してみて最もお得感のある車を選択したいものです。お近くのカーステーションから借りられるカーシェアリングの料金比較や料金シミュレーションはDRIVE go SEARCHが簡単です。
走行中のパンクなどは自己負担になる
JAF調査によると、車のトラブルで最も多いのがパンクとなっていますが、実はカーシェアリングではパンク修理の実費は自己負担となります。レンタカーの場合には、利用する際に安心補償パックに入ることを勧められることが多く、これに加入すると免除されます。
ただしカーシェアリングでも、タイムズカープラスの場合にはTCP安心補償サービスが提供されており、1回の利用309円でパンク、NOC、バッテリーあがり、キーのインロック、ガス欠やそれにかかわるレッカー移動などの費用が一部〜すべて免除となります。
時間に制約がある
カーシェアリングはその名の通りシェアサービスですから、他のユーザーも利用することになり、後に利用する人がいる場合には時間を延長することができません。
夕方以降の利用の場合には後に利用する人もそれほど多くはないでしょうが、昼間の利用の際には後に利用する人も多いので、シェアサービスであることを理解してルールを守って利用する必要があります。
清掃されていない可能性もある
シェアリングサービスでは、他のユーザーと共有利用であることを理解してルールを守って利用する必要があります。レンタカーの場合ですと、返却ごとにレンタカー会社によりきちんと清掃が行われますので、利用者は気落ちよく利用することができます。
レアケースではありますが、カーシェアリングの場合には前の利用者のゴミが残っていたり、禁煙車のはずなのにたばこのにおいが残っていたりするケースもあります。
このようなケースでは、カーシェアリング会社のほうに遠慮なく連絡して注意喚起してもらうことが重要です。また、このような節度のない利用を続けると強制退会になってしまうケースもあるので、ルールを守って気持ちよく利用するのがよいですね。
ペットを乗せることができない
元々、短時間利用者をターゲットとして始まったカーシェアリングではペットを同乗させることはできません。複数人が利用するシェアリングサービスですから、ペットを家族のように思っているユーザーがいる反面、動物はどうしても苦手だという人もいるでしょう。
レンタカーの場合には、ペットもOKというサービスもありますが、カーシェアリングでのサービス提供は難しいかもしれません。
このように、カーシェアリングのデメリットとなるものを列記してみましたが、一部のデメリットを除くと、実はメリットとして存在しているものが多く、デメリットとして感じるかどうかは個人差にもよるというところです。
まとめ
この記事では、カーシェアリングのデメリットとして考えられるものを列記してご紹介してきました。正しい使い方で利用しながら、利用しにくい部分は上述した解決策をとってみるなどして、気持ちよく利用したいですね。
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