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カーシェアリングとは?

世界のカーシェアリングの現状は?日本は遅れている!?

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カーシェアリングの誕生はヨーロッパ

不特定多数の人が同じクルマを利用するカーシェアリング。その歴史は1980年代後半にスイスやドイツなどのヨーロッパで始まり、1990年代に入るとカナダやアメリカといった北米でもサービスがスタートしました。

その中で最も早くカーシェアリングが始まったのはスイスで1984年のこと。当時、クルマが急激に都市部に集中するようになり、行政が大規模なクルマの流入規制を行うことになりました。これは、都市部に住む人にとってはマイカー利用を規制されるのに等しく、その結果、公共交通機関の充実化と合わせて、クルマの新たな利用形態としてカーシェアリングが誕生したわけです。

また、スイスではカーシェアリングの普及が環境負荷を軽減すると考えており、1997年には政府がエネルギー政策の一環としてカーシェアリング事業をサポート。公共交通機関と同列に位置付けられる公共サービスとなりました。

一方、自動車大国である北米でのカーシェアリングは、まず1994年にカナダで、続いて1998年にアメリカでサービスが開始されました。その発端は、スイス(ヨーロッパ)とは事情が異なります。

広大な土地を持つ北米ではクルマは日常的な移動手段として認知され、ないと不便なものです。つまり、クルマは所有するのが基本と考えられてきましたが、公共交通機関が発達した都市部に限っては、日本と同じように維持費がかかってしまいます。そこで、所有するよりも必要な時にだけ利用する…という効率重視の発想からカーシェアリング市場が成長してきたのです。

参考:各国におけるカーシェアリングの歴史

ちなみに、各国の人口に対するカーシェアリング会員数の割合ですが、スイスが“発祥の地”らしく1.31%(2012年12月現在)と群を抜いていて、カナダの0.40%、ドイツの0.33%、アメリカの0.29%(いずれも2013年1月時点)と続いています。

また、アメリカの経営コンサルティング会社が、世界における今後のカーシェアリングの展開についてレポートを出しています。それによると2015年の時点で利用者580万人、金額ベースで6.5億ユーロ(約870億円)だったカーシェアリング市場が、2021年には3,500万人が利用し、47億ユーロ(約6,300億円)を売り上げるまでに拡大すると予測しています。

参考:世界のカーシェアリング市場は2021年に47億ユーロ(約6,300億円)、利用者数は3,500万人へ

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日本ではクルマの置き場所が少なく乗り捨ても不可

青い車
https://www.photo-ac.com/

ここまで欧米のカーシェアリング事情を見てきましたが、対する日本はどうでしょう。多くの自動車メーカーが存在し、世界的に見ればアメリカや中国と並ぶ自動車大国に数えられますが、その2ヵ国とは決定的にして、どうやっても埋められない大きな違いがひとつだけあります。それは国土の広さです。

日本の国土はアメリカや中国の約25分の1しかありません。しかし、クルマの保有台数はアメリカの2億5,803万台、中国の1億4,283万台に対して日本は7,719万台と、アメリカの約3分の1、中国の約半分もあるのです。つまり、日本では国土の広さに対してクルマが過密すぎる状態で存在しているわけで、クルマの置き場が絶対的に不足していることが見て取れます。

参考:【豆知識】日本と世界の自動車「保有台数」「生産台数」

その影響を受け、カーシェアリングは基本的にレンタカーのような乗り捨てができません。乗り捨てを可能にしようとするならば、各ステーションの駐車スペースに台数的な余裕を見ておかなければならず、それを確保するためのコストが莫大にかかってしまうからです。

また、乗り捨てられたクルマを本来のステーションに戻すための手間とコストも考えなければなりません。もし、乗り捨てのための駐車スペース確保を含め、そういったコストが利用料金に上乗せされることにでもなったら、リーズナブルに利用できるカーシェアリングの魅力が半減することは間違いないでしょう。

参考:【乗り捨て可能?】カーシェアリングの乗り捨て撤退が続く理由とは?

ただし、タイムズカープラスでは例外的に乗り捨て可能なケースもあります。ひとつは関西国際空港~大阪国際空港(伊丹空港)間。もうひとつはトヨタの超小型モビリティ、COMSとiROADを使ったHa:mo(ハーモ)を使ったもので、都内約100ヵ所のステーションで乗り捨てができます。

日本のカーシェアリングはこれからに期待!

都会
https://www.photo-ac.com/

クルマを所有していても乗る頻度が低く、その割には維持費がかかる。日本においてカーシェアリングが普及しつつある背景には、そんな事情が深く関係しています。その点からすると、日本のカーシェアリング事情は、ヨーロッパよりもアメリカに近いと言ってもいいでしょう。

上で人口に対するカーシェアリング会員数の割合について言及しましたが、日本は2014年1月の時点で会員数約46万5000人、人口比0.37%に留まっていました。しかし、2017年3月には会員数約108万6,000人、人口比1.54%と、わずか3年余りで急激な伸びを見せています。これは市場が拡大している証拠に他なりません。

また、国内カーシェアリング事業者の最大手で、会員数、車両保有台数、ステーション数ともに最大規模を誇る、タイムズカープラスを展開しているパーク24株式会社社長、西川光一氏も日本におけるカーシェアリングの大きな可能性について言及しています。

参考:カーシェアリング事業は世界でも日本が一番成功しやすい

日本では既存のカーシェアリング事業者が順次ステーション数を増やしつつあり、今後、新たなカーシェアリング事業者が参入してくることも十分に考えられます。そういった状況を踏まえると、カーシェアリングが日本においてますます利用しやすいものになっていくことは確実です。

まとめ

会員数うあステーション数が劇的に増え、より身近な存在になりつつあるカーシェアリング。最新情報はDRIVE go SEARCH(ドライブゴーサーチ)でチェックしてみてください。

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