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タイムズカーシェアの車両は古い?
最近、タイムズカーシェアの車両は古い?このように感じているユーザーは筆者だけではないと思われます。もちろん、急速にカーシェアビジネスを展開させるためには、多くの台数をそろえる必要もあり、また採算性という観点からもある程度は致し方なかった問題であると長年ユーザーを続けていた者としては感じています。
タイムズカーシェアも当初は新車や多かったわけですが、良いように言えば、あくまで最近ビジネスを急成長させたことから、クルマが古くならざるを得なくなったというところでしょうか?
国内カーシェア市場は、12,084ヵ所のカーステーションや25,253台の車両(2019年5月末時点)を短期間で提供したタイムズカーシェアの事実上独壇場となっており、タイムズほど急激にクルマの台数を確保する必要のなかったカレコやオリックスカーシェアの車両のほうが比較的新しく見えていたのも致し方ないことなのかもしれません。
しかし、ちょうどビジネス的には一サイクル回転したというところでしょうか、個人的には、最近筆者が利用する範囲内にあるタイムズカーシェアのカーステーションのクルマには新し目のものが増えてきています。
タイムズカーシェアがEV100台を導入へ
パーク24は6月26日、カーシェアリングサービスの「タイムズカーシェア」にEV(電気自動車)100台を8月から半年間で導入することを発表しました。
EV(電気自動車)導入は、埼玉県、神奈川県、東京都を皮切りに、大阪府など全国広範囲に展開されます。第1段として8月から10月末までに30台、11月から2020年1月末までに70台を配備します。EVが配備されるカーステーションは、短時間利用ニーズの多いエリアや、1次交通との組み合わせ利用(レール&カーシェア)のニーズが高い駅近くが予定されています。
同社はこれまでにも、EV導入をはじめ、国内外の自動車メーカーおよび自治体と連携した実証実験などを通じてEVカーシェアリングの提供に取り組んでおり、今回はこれまで収集されたデータから、課題の解消や活用の幅を広げることで、これまで以上に利用しやすいEVカーシェアリングサービスの運用体制の構築を目指します。
ひょっとすると、東京オリンピックが開催される来年8月ころには、タイムズの黄色いマークがついたリーフが首都圏などではあちこちで見られるようになっているのかもしれませんね。
タイムズカーシェアのEVカーシェアへの取り組みとは
次世代のモビリティサービスでは、すでにEV化は既定路線ともいってよく、欧州をはじめ、中国や米国などの主要モビリティマーケットでは、EVの販売目標やガソリン車の販売規制を設けるなどEV化が活発的に進められています。
国内でも、来年の東京オリンピックに向けた自動運転化や2025年に向けた完全自動運転化の目標が掲げられ、この自動運転化ではデフォルトでEVが採用されることになっています。さらに、政府が掲げる2050年すべてのクルマがEV、ハイブリッド化されることから、カーシェアリングサービスでも加速度的にEV化が進むものと考えれらます。
つまり、今回導入されるEV100台とは、第1段的なケースであると考えられ、その後にさらに改善しながらEV化が進められると予想されます。
日産のe-シェアモビとの違いとは
近年、自動車メーカーによるカーシェアリングサービスへの参入が相次いでいますが、EVによるカーシェアというと、EV車リーフの販売先である日産自動車のカーシェアリングサービス「e-シェアモビ」があります。
まだ始まって間もないe-シェアモビの特徴とは、提供される車両はEV車のリーフ、もしくはノートe-powerとなっているところです。また、EV中心であることから、距離料金が一切かからないという大きなメリットがあり、カーステーションが少ないという問題はあるものの、条件さえ合えば利用したいと考えているユーザーは多いのではないでしょうか。
なお、e-シェアモビの料金体系は、現時点では、大手3社(タイムズカーシェア・オリックスカーシェア・カレコ)を意識した価格帯となっていますが、基本料金が無料のプランがあったり、上記の距離料金がかからないなど相当なお得感があります。
ただしデメリットしては、前述のようにカーステーションが大手3社と比べると非常に少ないということが指摘されます。タイムズカーシェアのカーステーション12,000ヵ所とは比較対象にすらなりません。タイムズカーシェアが本格的にリーフを導入するようになると、その存在意義すらなくなってしまいそうですが、日産自動車としてはタイムズカーシェアにリーフが売れるのであればかえって好都合ということになりそうです。
当然、充電インフラも利用されることになるでしょうし、日産自動車にとっては、EVカーシェアリングの普及は国内にライバル社が見当たらない現状では願ってもない話です。
そう考えると、日産のe-シェアモビとは、本格的なカーシェアリングサービスを目指すというよりは、EVカーシェアリングサービスのショーウインドー的な存在となっているのかもしれません。
まがすます利便性が高くなるカーシェアリングサービス
圧倒的なシェアを誇るタイムズカーシェアがEV化を進めるということは、他のカーシェア事業者も追随せざるを得なくなることを意味します。もちろん、すでに計画等はあるのでしょうが、そう遠くない時期に駅前のカーステーションにはEVが並んでいるという状況になるのでしょう。
そんなころには、タイムズカーシェアのクルマが古いなんて言うこともなくなっているでしょうし、あるいは、差別化を図るために、テスラや他の新型EVが登場するようになるのでしょうね。
ますます、カーシェアリングサービスの質が向上し、利便性はさらに高くうなることになりそうです。ガソリン使わなくなるわけですから、ヘビーユーザーとしては価格的にも期待したいところですね。
まとめ
最近、タイムズカーシェアのクルマに新しい車両が増えているなと個人的に感じていたのですが、そんなところでEV100台を来年1月までに導入というニュースが飛び込んできました。
このニュースは、話題の新車を導入しますよ的なものではなく、これからのカーシェアリングサービスの形を創造させるものであり、EVカーシェア、そして未来の自動運転カーシェアリングサービスを予感させるものとなりそうです。
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