遂に始まったトヨタ自動車のカーシェアリングサービス
トヨタ自動車は、かねてからの公言どおりに、スマホアプリで利用できるカーシェアリングサービス「TOYOTA SHARE」を、東京都中野区を中心に、杉並区、新宿区、渋谷区で開始しました。
同サービスは実証実験という位置づけとなっており、順次サービスを改善・拡大していく予定となっています。
トヨタ自動車ではサービス開始に合わせて、「TOYOTA SHARE」アプリを公開、現在利用可能なスマホはiPhone(iOS11以降)のみとなっています。
「TOYOTA SHARE」アプリでは、運転免許証情報やクレジットカードの個人情報を入力して、登録完了後にクルマが予約できるようになります。
ここ数年で急成長を遂げた我が国のカーシェアリングサービスですが、大手3社といいながら、実質的にはタイムズカープラス1強という状態が続いており、世界的な自動車メーカーであるトヨタ自動車の参入で、更なるサービスのレベルアップが期待され、また、業界再編などの動きが出てくるかもしれません。
トヨタの本気度が窺える5つのポイント
料金
気になる料金はどうなっているのでしょう。
現時点では、実証実験での利用料金となりますが(実験後変更される可能性はあり)、入会金・月会費無料、基本料金はコンパクトカークラスで15分150円(税込み)~となっており、6時間超の場合に16円/kmが発生します。
もちろん、自動車保険料金は利用料金込みで、NOC対応は別途324円(税込み)/24時間となります。
最大手のタイムズカープラスが、15分/206円~となりますので、かなりお得な料金体系といえるでしょう。
安全機能搭載
Basic・Plusプランには、バックモニター、および衝突支援回避パッケージ(Toyota Safety Sense)が搭載されています。
これは魅力的ですね!他のカーシェアでみられるようなコーナーセンサーなどとはレベルの異なる安全機能が搭載されているクルマも選択することができます。
何たって世界のトヨタ自動車ですから、自動運転車もいち早く導入されそうですね!
また、ウェルキャブ(福祉車両)も用意されています。
清潔できれいな車両が提供される
専任スタッフによる定期的な清掃が行われ、きれいなクルマが提供されるようになっています。
また、一部車両には、防汗・耐水コート、抗菌・消臭スプレーが施行済みとなっています。
他のカーシェアリングサービスでも、定期的に巡回員さんが清掃しているところもありますが、トヨタの清掃ですからかなり期待できそうですね!
Wi-Fiも搭載
PlusプランのクルマならWi-Fiも搭載されています。さらに、全プランにスマホ用充電器、コロコロクリーナー、消臭剤、初心者/高齢者マークが搭載されています。
有名観光地でのレンタカー並みのサービスが提供されています。
トヨタ自動車は、KDDI、ソフトバンクなどと提携していますが、スマホ利用者を相当意識している戦略が見られます。
ワンウェイもできる?
一部のステーションでの提供となりますが、借りたステーション以外のステーションにも返却できるワンウェイ・サービスも提供されます。
これまでも、他のカーシェアリング事業者がチャレンジしてうまく進んでいないワンウェイ・サービスですが、トヨタなら成功するのではと期待されます。
このワンウェイ・サービスが提供されるようになると、現在130万人超といわれるカーシェア人口がさらに大幅に増えるものと予想されています。
大手自動車メーカー3社のカーシェアサービス簡単比較
これで、ホンダ・日産・トヨタと日本の大手自動車メーカー3社が、カーシェアリング市場に参入してきたことになります。
まさに、クルマは「所有する時代」から「利用して楽しむ」時代への転換を感じさせますが、今回のトヨタのサービス内容はかなり本気度を感じるものであり、先行しているホンダ・日産のカーシェアリングサービスとは一味違うようです。
簡単に、ホンダと日産のカーシェアサービス内容を見ておきましょう。
Honda EveryGo
国内自動車メーカー初のカーシェアリングサービスのホンダのEveryGoは、カーステーションを徐々に拡大中です。
料金体系は、入会料金・月額基本料金はともに無料で利用でき、コンパクトカークラスで200円/15分(距離料金15円/km)となり、一見不利な設定に見えますが、8時間利用の場合には4,780円、16時間利用の場合には5,780円(距離料金15円/km)となり、それ以降は75円/15分と非常にお得なサービスとなります。
また、ナイトパック(21:00~7:00)は1,500円(距離料金15円/km)で利用可能です。
これまでは、ICカード代わりに運転免許証が利用できていましたが、2019年1月末からはスマホアプリも利用可能となりました。
日産のe-シェアモビ
大人気車種となっているノートe-powerと日産のEV車リーフが利用可能車種となるe-シェアモビは、人気車種に乗れるということから人気となり、2019年1月末でステーション数を100拠点以上にしています。
近くにカーステーションがオープンしたら検討したいという方も多いかもしれませんね!
料金体系は、200円/15分から、6時間パック3500円、12時間パック5,500円、24時間パック6,500円、アーリーナイトパック2,000円からなど多く用意されていますが、特質すべきは、カーシェアサービスの中では唯一すべてのサービスに距離料金がかからないということです。
さすが、リーフとe-powerが提供されているだけのことはありますね!
その他、NOCプランも324円(24時間当たり)で提供されており、サービス内容は、ほぼ大手3社に準じているようです。
まとめ
いよいよトヨタ自動車が参入するということで、国内のカーシェア市場は、時間貸し駐車場をカーステーションとして急拡大したこれまでの時期を第1期とすると、第2期の幕が開いたのかもしれませんね?
いずれにせよ、トヨタの参入で、ただでさえ利便性の高いカーシェアリングサービスがさらにレベルアップすることが期待できそうです。
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