ここ数か月売れ筋の日産セレナは典型的なミニバンです!
本記事を執筆中に「日産ゴーン社長逮捕!」という衝撃的な速報ニュースが入ってきました。今一番売れ筋のミニバンである日産セレナの販売にも影響を及ぼすのでしょうか、こちらも注目していきたいニュースです。
さて、ミニバンとワンボックスの違いですが、まずは形から見ていきましょう。冒頭に入れ込みましたが、日産セレナのような形は典型的なミニバンとなります。日産ですと、エルグランドもそうです。
同様に、トヨタならアルファード、ベルファイアー、ノア、ホンダならステップワゴンなどもミニバンとなります。
形から見ていきましょう
ワンボックス(1BOX)とは
ワンボックスとミニバンは良く一括りにして語られますが、形を見れば見分けることはそれほど難しくはありません。
まず、ワンボックスとは「1BOX」のことで、一つの箱という意味です。つまり、箱型のクルマということになり、箱型で体積の大きなワンボックスカーは積載量を重視した商用車などに多く利用されます。
ワンボックスのボックス「BOX」とは、視覚(見た目)と機能によって分けられたスペースのことで、機能とは主に「エンジンルーム」「居住スペース(キャビン)」「荷室スペース」の3つです。
つまり、ワンボックスとは見た目も一つの箱となり、その中に各機能が収まっているタイプのクルマとなり、代表車種としては、トヨタのハイエース、日産のキャラバンなどがあります。
2BOXとは
ワンボックスとともにツーボックスカーと呼ばれるタイプもありますが、これは「エンジンルーム」を一つの箱に、「キャビン」と「荷室スペース」をもう一つの箱に収めた2つの箱からなるタイプのクルマのことです。
箱を2つに分けることで、搭載できるエンジンの自由度を増しながら、広い室内空間を確保できます。運動性能と広い室内空間を両立した「ステーションワゴン」がこのツーボックスカーとなります。
ツーボックスカーの代表車種としては、トヨタカローラフィルダー、スバルのレヴォーグなどがあります。
3BOXとは
3BOXとは、最早説明の必要もないかもしれませんが、「エンジンルーム」「キャビン」「荷室スペース」をそれぞれ一つの箱に収めたタイプで、セダンがこれにあたります。
それぞれの箱(ボックス)のスペースは、1BOXや2BOXと比べると狭くなりますが、3つの箱がそれぞれ柱として機能するため、「三本の矢」ではありませんが車体剛性を高めやすく、運動性能と乗り心地を確保しやすいのが特徴です。
また、衝突事故の際には、前後の箱がクッションとして働きますので、安全性が高いというのもセダンの特徴となります。
1.5BOXとも呼ばれるミニバン
それでは、箱で分けるとミニバンとはどのタイプに属するのでしょう?実は、明確な区別はなく、一つの空間ではなく二つの空間があるが、フロントのボンネットが短いタイプのワゴン車を1.5BOXカーと呼ぶこともありますが、このタイプがミニバンと考えるとよいでしょう。
ミニバンの特徴とは、ワンボックスカーに短いエンジンルームがついた形状で、ボックスで数えると2BOXとなりますが、クルマ全体でみるとワンボックスの特徴もがあるため、その線引きは非常にあいまいとなっています。
ミニバンは、狭いスペースとは言え、エンジンルームを分け隔てて設けることで車内に入り込むエンジン音を低減し、正面衝突時の安全面も確保した、安全で快適なワンボックスカーが現在のミニバンです。
ミニバン誕生の背景とは!
ミニバンが誕生したのには、それまで売れ筋であったワンボックスカーの衰退という大きな問題があります。前述のように、ワンボックスは衝突事故の際の安全性という問題を抱えており、道路交通法などの改正もあり、より安全性の高いミニバンが誕生することになります。
1990年以降には、衝突時の衝撃を吸収するボンネットを設けてエンジンをボンネット内に収納した「ミニバン」が登場し、それ以降は主流となっていきます。
ミニバンは、アメリカのゼネラルモータースシボレーアストロの人気により火がつき、日本では1990年のマツダMPV、その後に発売されたトヨタのエスティマ(米国名:プレビア)などが一躍人気車となります。
また、それまでワンボックスカーとして販売されていたトヨタライトエース/タウンエースシリーズはボンネットを設けて「ノア」に、日産バレットも同様に「セレナ」に生まれ変わりました。
トヨタハイエースシリーズは商用車などとして今も残りますが、アルファード&ベルファイアに、日産キャラバンシリーズはエルグランドに進化していきます。
なお、国産車で初のミニバンは、1982年の日産プレーリーや1983年の三菱シャリオといわれていますが、当時はミニバンという言葉がなかったため、6~8人乗りのステーションワゴンという位置づけでした。
大きいのにミニバンと呼ばれるのはなぜ?
ミニバンの代表車種として、アルファード&ベルファイア、エルグランドなどを上げましたが、これらのクルマはミニどころか正確には大型車となるでしょうが、何故ミニバンと呼ばれているのでしょう?
実は、アメリカ発祥のミニバンの定義とは、アメリカのフルサイズバンと比較して小さいワゴンタイプのクルマのことを言います。ゼネラルモータースのシボレーアストロやクライスラーボイジャーが日本でも人気となりましたが、アストロやボイジャーはアメリカ車のバンとしては一回り小さなタイプとなり、ミニバンの語源とされています。
つまり、日本では大型車とも思えるアルファードやエルグランドも、アメリカ車のフルサイズバンと比べるとミニバンということになります。
カーシェアでも多くのミニバンが利用できる
大人気となっているミニバンですが、カーシェアリングでも多くのミニバンが提供されています。
とりわけ、多くの車種を提供しているカレコでは、多種類のミニバンも提供されており、ミドル(10分/150円)ではエクスファイアー、ヴォクシー、プレミア(10分/240円)ではベンツV220d、アルファード、ヴェルファイアなどが提供されています。
最大手のタイムズカープラスでは、ノア、ヴォクシー、セレナが、オリックスカーシェアではフリードが提供されています。
カーシェアの場合には、短時間利用に最大のメリットがあるため、レンタカーのようにミニバンを選択できるかどうかは近くのカーステーション次第となります。
ただし、個人間カーシェアであるAnycaやdカーシェアならより多くのミニバンを選択することも可能です。
まとめ
ワンボックスとミニバンって、結構多くの人がごちゃ混ぜにして話していることがほとんどでしょうが、形から見分けることもできますし、衝突安全性という面で理解すると分かりやすいですね。
最近では、ミニバンが主流となっており、冒頭で消化した日産セレナはe-powerを搭載することで一躍売り上げ数を伸ばしています。
もちろん、カーシェアでも利用することができますので、どのカーステーションにミニバンが設置されているのか、事前に調べておくと便利ですね!そんなカーシェアリングを、あなたのお近くのカーステーションを探したり、レンタカーや他のカーシェアリング会社との料金比較ができる『カーシェアリング・レンタカー比較のDRIVE go SEARCH』で探してみることをおすすめします!