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ガソリン代高騰
2016年に原油価格が急落した際には、その背景に地球温暖化やエコカーがあるといわれ、もはや石油の時代は終焉していくものと考えられていました。ところが、なんだかんだと、また原油価格が上昇しし始めており。サウジアラビアと米国の問題など様々な理由が述べられています。
しかし、そんな理由には関係なく、定期的に給油のためにガソリンスタンドに通っていれば、いやでも原油価格が上昇しているということは知ることができます。都心部では、レギュラーガソリン価格が160円台に入ってきており、「おいおいどこまで上がるのよ」という状況になっています。
このガソリン価格高騰の理由は、OPEC(石油輸出国機構)協調減産による原油価格の高騰が要因と言われておりますが、これがマネーゲームならば、いい加減にしてくれよといいたいところですが、相場は相場に聞くしかありませんので致し方ないところです。ただし確実に言えることが一つあり、それはクルマの維持費がまた上昇していくということです。
日本のガソリン代はアメリカの2倍ってどういうわけ
2018年7月末にブルンバーグが発表した世界のAI-95ブランドのガソリン価格ランキングを見ると、安い順にナンバー1はベネゼエラの0.01ドル、続くイランが0.28ドル、クウェートが0.35ドルとさすがに産油国が続きますが、一方で最高値だったのは香港の2.09ドル、続いて2.02ドル、ネーデルランドが1.93ドルとなっています。
日本のガソリン価格はランキングでは真ん中あたりというところですが、それでも最近では都心部のガソリンスタンドではレギュラーガソリン価格が160円台に入ってきており、ますます燃費の良いクルマが重宝されることになりそうです。
それにしても、日本同様に自動車大国であるアメリカのガソリン価格は75~80円前後であり、日本の約半分というところです。この差は一体何、と多くの方は思うでしょうが、そうです、この差は皆さんが考えている通りの税金の差なんです。
日本のガソリン価格に占める税金の比率が高いことは有名ですが、ここ数年はガソリン価格が下落していましたのですっかり忘れられていましたが、またガソリン価格が高騰してきたことで改めて思い出されることになりました。
自動車税に至ってはアメリカの4.5倍って本当?
クルマに関しては、高いのはガソリン価格やそれに占める税金の比率ばかりではありません。自動車税も国際的にみても異常に高くなっています。
9月20日、トヨタの豊田章男社長は、日本自動車工業会の定例会見で自動車税の減税を訴えました。その内容とは、
日本の自動車関係税は世界で最も高額であり、日本経済をだめにする税制である。
日本は、自動車税だけでなく、総合的な税負担が世界で2番目に高い国となっている。1番は中国だが、中国は共産主義なので重税を課して国家が金を使うことで経済成長するシステムなので仕方がない。ところが、日本は資本主義であるにもかかわらず、国家が個人に重税を課しているために個人消費がほとんど伸びない。
クルマに関して言うと、購入すると重税が課されるために個人がクルマを購入しなくなっている。
さらに、トヨタ章男社長によると、自動車の保有税はアメリカの何と35倍、フランスはゼロなので日本は無限大の高税率となっている。例えば、排気量1800CCで重量1.5トン以下のクルマを13年間所有した場合には、日本では購入にかかる税金が19.4万円、保有にかかる税金が67.3万円と合計で86.6万円もかかります。
同様の例では、アメリカの場合には購入にかかる税金が16万円、保有にかかるのが2.2万円で合計は18.2万円となります。つまり、日本はアメリカの4.5倍の自動車税を課されているわけです。ちなみに、フランスの場合には、購入に40.8万円かかりますが、保有税はゼロですので日本の半分以下の税金となります。
こういわれてみると、欧米は消費税が高いからとい議論も空々しく思えてきますし、ましてや消費税がアップされることでさらに自動車税は高くなることになってしまいます。
お上のやっていることですから、私たち個人はどうすることもできませんが、税金を選択することはできなくても、モビリティライフを選択できる時代となってきています。つまり、クルマは購入しなくても利用することができますし、楽しむことができる時代になっているのです。
クルマの選択肢はいよいよ借りる時代へ、本命はカーシェアリング?
ガソリン価格は高騰、自動車税は世界トップレベルですし、これに加えて駐車場代も世界最大クラスですから、まさにワールドクラスというところですが、これではクルマを所有するには非常に高い維持費を覚悟する必要が出てきます。
さらに、クルマを購入するのに自動車ローンを利用していたりすると、金利代含めた毎月の返済額も半端なく、クルマのために人生をかけているようなもので、若者のクルマ離れというのも、実は、日本人のクルマ離れといったほうが適切であるかもしれません。
カーシェアリングが急成長した理由には、ITテクノロジーや時間貸し駐車場という下地があったことは事実ですが、それ以上に大きかったのがクルマの維持費の高騰であり、その証拠には、カーシェア以外のレンタカーやカーリースも成長しているのです。
豊田社長が言われるように、自動車関係税を大幅に減税し、ガソリン代もアメリカ並みになれば、またマイカー時代が到来する可能性もあるでしょうが、現状ではカーシェア、レンタカー、さらには個人間カーシェアや乗り合いアプリなどが成長していくことになるのでしょう。
維持費がほとんどかからないカーシェア
マイカーに比べると、カーシェアはほとんど維持費がかかりません。駐車場料金、自動車税、自動車保険代、その他もろもろほとんど発生しません。カーシェアリングは大手では通常は基本料金(無料利用分)がかかるだけで、月に1,000円前後です。この1,000円も無料利用分に含まれますので実質はゼロ円です。
利用料金もカーシェリングは利用した分だけが請求されますので、基本的にはそれ以外のコストは発生しません。カーシェアリングサービスを利用すれば、ワールドクラスの高い自動車税から解放されて、ベネゼエラやイラン、クウェートに匹敵するようなコストパが実現できそうです。
まとめ
最近のガソリン価格の高騰はただでさえ高くなっているクルマの維持費をさらに引き上げることになっています。世界有数の自動車税、ガソリン代の高騰、駐車場代の高騰と若者ばかりか日本人全体のクルマ離れが加速しそうです。
クルマは購入する時代から、利用して楽しむ時代へと完全に移行しているようです。そんなカーシェアリングを、あなたのお近くのカーステーションを探したり、レンタカーや他のカーシェアリング会社との料金比較ができる『カーシェアリング・レンタカー比較のDRIVE go SEARCH』で探してみることをおすすめします!