飲酒運転には厳しい罰則が待ち受けています
先日の国民的アイドルグループの元メンバーによるひき逃げ事故の原因は、どうも飲酒運転であったようですが、「飲んだら飲むな、飲むなら乗るな」と分かっていてもついついやってしまうのが飲酒運転です。1年に1回の飲酒運転というよりは、習慣化しているという人のほうが多いのかもしれません。
飲酒を伴う運転は大変危険であり、死亡事故につながるケースも多くあります。道路交通法では、飲酒運転には非常に厳しい罰則が課せられ、この効果もあり、厳罰化された平成14年以降は減少し続けていましたが、平成28年度は6年ぶりに対前年度に比べて増加することとなりました。
平成28年の飲酒運転による交通事故は3,757件となっていますが、そのうち飲酒運転の死亡事故率は飲酒なし運転の約8.4倍、酒酔い運転の死亡事故に至っては飲酒なし運転の約17.0倍と極めて高く、飲酒運転による交通事故は死亡事故につながる危険性が高いことが見て取れます。
飲酒運転による死亡事故は、被害者とともに加害者の人生も台無しにしてしまうことになり、社会問題化しており、世の中からも厳しい目で見られることになります。
ノンアルコールビールとは
社会問題化している飲酒運転ですが、様々な対策が打ち出されており、その中の一つとしてノンアルコールビールまで登場しています。
ノンアルコールビールといわれると、アルコールが全く入っていないビールのことを考える人が多いでしょう、実際、高速道路のサービスエリアで売られていることもありますのでなおさらです。
ところが、日本の酒税法では、アルコール分1%未満の飲み物は種類には含まれませんので、1%未満のアルコールが含まれていてもノンアルコールビールと名乗ることはできるのです。つまり、サービスエリアで売ってるくらいだし、まさか大丈夫だろうと飲んでしまって、知らず知らずのうちに飲酒運転で逮捕されるということもありうるわけです。
現実的には、1%未満のアルコールで飲酒運転で逮捕されることはないかもしれませんが、問題なのは事故を起こすということで、1%未満のアルコール分であっても、体質的に酔ってしまう人もいるかもしれません。
結論から言うと、国内主要メーカーから発売されているノンアルコールビールについては、前述の社会的な目もあることから、アルコール分は0.00%となっています。そういうわけで高速道路のサービスエリアでも販売されているわけです。
ノンアルコールビールを飲んで運転すると飲酒運転になるのか
従って、国産主要メーカーのノンアルコールビールを飲んでいる限りは、運転しても大丈夫ということになります。ただし、すべてのノンアルコールビールがアルコール分がゼロというわけではありませんので、運転する際にノンアルコールビールを飲む場合には、アルコール分が入っているかどうかを確認する必要があります。
例えば、海外メーカーのビアテイスト飲料の場合には、オーストラリアの「ブローリー」には0.9%、アメリカの「テキサスセレクト」には0.5%未満が含まれています。日本の酒税法では、これらの飲み物は酒類とはみなされませんので注意しなければなりません。
同様のことは、甘酒やアルコール入りのお菓子の場合にも注意が必要です。特に健康ブームから、飲む天敵として爆発的な人気商品となっている甘酒は、栄養ドリンク代わりに飲む人もいるでしょうから、アルコールが含まれているかどうかしっかり確認しなければなりません。
スーパーなどでも販売されている森永の缶入り甘酒は、アルコール分が1%未満となっており、酒税法上は酒類ではありませんので清涼飲料水として売られています。
警視庁によると、ノンアルコールビールやお酒入りの食料品などで飲酒運転となってしまったというデータはないそうです。道路交通法においては、身体に保有するアルコールの程度にかかわらず、クルマ等を運転する行為を禁止しています。アルコールを含む食料品やノンアルコール飲料の飲食であっても体質によっては酒酔い運転や、摂取量によっては酒気帯び運転になる可能性があります。
飲酒運転が習慣化しているようなケースでは言うまでもありませんが、ノンアルコールビールや甘酒、アルコール入りの食料品などで、自分では飲酒していないつもりでも、呼気1リットル当たりのアルコール量が015㎎以上となることもありうるのです。
カーシェアでも飲酒運転に対する対策が
短時間利用に最大のメリットがあるカーシェアリングサービスでは、飲酒している時間も利用料金が発生しますので、利用中の飲酒は少ないでしょうが、危ないのは利用前の時間で飲酒をするケースです。
例えば、カーシェアの新しい利用方法として、夜間には比較的カーシェアの予約が入っていませんので、飲酒して終電に間に合わなかったときにホテル代わりとしてカーシェアサービスを利用する人もいます。首都圏では、深刻なホテル不足となっており、今後もこのような利用方法は増えると予想されています。
ホテル代わりとして、寝るだけなら何の問題もないのですが、夜中に目が覚めて、酔いも冷めたことだし家まで運転して帰ろうかというケースもあるでしょう。この場合には、身体にアルコールが残っている場合がありますので基本的には運転をしてはいけません。
カーシェア各社では、利用者の少ない夜間には夜間パックという格安サービスを提供しています。例えば、最大手のタイムズカープラスのレイトナイトパック(0:00~9:00までの利用で2,000円+16円/1kmの料金)などで、タクシーを利用する場合と比べると大変お得感があります。
しかも、カーシェアの場合には利用した分だけ、クレジットカードでの後払いとなりますので、金欠時には大変助かります。
あまりに、利便性の高いサービスであるために、このような利用方法を考える人も多いでしょうが、万一、カーシェアリングを利用して飲酒運転による事故を起こしてしまったら、カーシェアの会員資格が剥奪されるどころか、人生を棒に振ることにもなりかねません。カーシェアであろうとマイカーであろうと、飲酒運転は絶対にしてはなりません。
まとめ
ノンアルコールのビールなんてビールではないよと思っていたところ、飲んでみたら意外と味の良いノンアルコールビールですが、国産主要メーカーのノンアルコールビールには、アルコール分はまったく含まれていませんので、運転中でも問題なく飲むことができます。
ただし、すべてのノンアルコール飲料がアルコールゼロ%というわけではありませんので、運転時に飲む際にはアルコールが含まれているかどうか確認する必要があります。
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