炎天下での運転!車内温度どうやって下げてます?
連日35度を超えるような猛暑日が日本列島を襲っていますが、ドライバーにとって車内温度の高騰は熱中症や火傷などの原因となりますし、毎年のように発生する車内に子供を置き去りにしたための死亡事故など危険な事故を引き起こすことにまなります。
炎天下での車内温度は70℃以上の灼熱地獄化することもありますが、皆さんは車内温度を下げるためにどんな対策を取られていますか?
予め車を屋内や日陰に駐車させておいたり、あるいは、サンシェードなどで直射日光を避けるなどの方法もありますが、通常はクルマに乗ってからの対策となり、すぐにエンジンをかけてエアコンで冷やしたり、ドアを何度も開け閉めなどして空気を入れ替えるなどしている人がほとんどでしょう。
JAFが行った「車内温度を早く下げるにはどうしたらよいか」という検証実験の結果には、私たちに多くのことを示唆してくれており、炎天下で運転する場合には是非知っておきたい内容となっています。
JAFの検証結果から見えてくること
JAFユーザーテスト:夏の駐車時、車内温度を最も早く下げる方法とは?
①ドア開閉:エアコンは使わず、助手席の窓を開け、ドアを5回開閉して車内の熱気を逃がし温度変化を測定
②冷却スプレー:エアコンは使わず、冷却スプレーをシートに10秒ほど吹きかけ、3分間の温度変化を測定
③エアコン「外気導入」:窓は開けず、クルマのエアコン(オート)を外気導入、温度設定はLo(最低)にし、10分間の温度変化を測定
④エアコン「内気循環」:窓は開けず、クルマのエアコン(オート)を内気循環、温度設定はLo(最低)にし、10分間の温度変化を測定
⑤エアコン+走行:窓を全開にし、 車のエアコン(オート)を外気導入、温度設定はLo(最低)にして走行。2分後に窓を閉め、エアコンを内気循環にして3分間走行し、温度変化を測定
テスト結果
テストの結果を見ると、最も早く車内温度を下げることができたのは⑤のエアコン+走行となり、5分後には28℃と55℃から約半分近くまで低下しました。また、エアコン利用では内気循環が10分後に27.5℃まで低下し、外気導入のほうは同じく10分後に29.5℃まで低下しています。
エアコンを使わないドア開閉では47.5℃になり、今回のテストで最も車内温度が下がらなかったのは冷却スプレーという結果となりました。
番外編1:クルマのボディに水を掛けたら
日本には「打ち水」という文化がありますが、クルマに水を掛けると車内温度はどのくらい下がるのか試してみました。結果は、バケツ(3L)で3杯分の水をかけたところ、車内温度は0.9℃しか下がらずほぼ効果は見られませんでした。
番外編2:冷却スプレーの注意点
冷却スプレーの多くは可燃性のガスが使われているため、服などに残ったガスが引火する可能性があり危険です。また、換気が不十分な車内では、冷却スプレーの使用後にタバコに火をつけて火傷したという事故が発生していますので十分な注意が必要です。
JAFユーザーテストの結果から
炎天下の熱中対策、自分なりのやり方でやっている方が多いでしょうが、おそらく、上記のJAFのユーザーテストの5つの方法は多くの方が実践している方法であると思われます。
実際に自分でやっている場合には、温度を測定することはほぼないでしょうから感覚でこの方法が自分には良いと判断されているかもしれません。しかし、こうやって検証してみると、方法によっては大きな差が出ていることが分かります。
ドライバーにおすすめ炎天下で車内温度を下げる方法
エアコン+走行
大きいのドライバーが深く考えずに実践している方法かもしれませんが、エアコンをLo(最低)にして走り出す方法が2分ほどで車内温度を半分近くまで下げることができますので最もおすすめな方法となります。カーシェアユーザーの場合にももってこいの方法といってよいでしょう。
この方法では、短時間で温度を大きく下げられますので、燃料の消費や排ガスも抑えられ環境面でのメリットも多いことがわかります。
エアコン(内気循環)
炎天下では、エンジンをかけると同時にエアコンをかけるでしょうが、内気循環にすべきか外気導入にするのが良いのか迷うところですが、JAFユーザーテストの結果から判断すると若干ですが内気導入のほうが車内温度を下げやすいようです。
エアコン(外気導入)
数値的にはそれほどの差が出ているわけではありませんが、内気導入に比べると少しだけ時間がかかりますし、車内温度も高めとなります。
ドアの開閉
意外とこの方法を信じて実践している人は多そうですが、ユーザーテスト結果を見る限りそれほどの効果は期待できないようです。炎天下でこの作業をやると、それだけで大汗をかくことにもなりそうです。
冷却スプレー
ユーザーテストの結果だけで判断すると、あまりお勧めの方法とは言えず、気持ちの問題となってしまいそうです。ただし、人間とは気持ちで動く部分も大きいですから、この方法が合っているという人には良いでしょう。
ドアの開閉と冷却スプレーに関しては、メインとしてではなく補助的な方法として使う人が多いでしょうが、実際の車内温度の低下という側面では、あまり効果が見られないということになります。
サンシェード
マイカーの場合には古典的な方法となりますが、駐車場が直射日光を浴びてしまうケースではサンシェードが大活躍します。特に炎天下では金属部分だけではなく、ハンドルなども表面温度が高騰していることもありますので、サンシェードがない場合にもタオルをかけておくだけでも表面温度は大きく異なります。
ちなみに、より効果の高いサンシェードとは、白やシルバーの光を反射しやすい色のものや厚みのあるタイプのものといわれています。
窓に貼る断熱フィルム
これも昔から実践されている方法ですが、日射熱を車内に入れ内には最適な方法ともいわれていますし、紫外線カットの効果もあるので女性にもおすすめです。
ただし、注意点としては色付きの断熱フィルムの場合には周囲の視認性が低下することになり、車検に通らない可能性やお巡りさんに止められてしまいますので、必ず透明のフィルムにしましょう。
まとめ
炎天下で車内温度を下げる方法は、これまでの経験や勘で行っている場合が多いでしょうが、ユーザーテストの結果を見ると、方法によっては結構な差が出ていることが見て取れます。
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