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テスラモデル3の発売で日本にもEV時代がやってくるのか?
2017年7月、EVのリーディングカンパニーであるTESLA(テスラ)は、それまでの1,000万円を超える高級車路線から。大衆車となる廉価版のモデル3の発売を開始し、日本にも本格的なEV到来時代のきっかけになるのではと注目されています。
で日本での発売はいつからよ?と気になるところではありますが、残念ながら米国での納期が相当に遅れているようで、日本での本格的な発売開始までには少しばかり時間がかかりそうな状況です。
4ドアセダンタイプのテスラモデル3は、価格は35,000ドルから、航続可能距離は米国EPAモードで354kmとライバル社ともいえる日産新型リーフの米国EPAモード241kmを100km以上も上回っており、テスラ独自のスーパーチャージャーでの急速充電では、約30分で60%の充電が可能となっています。
米国では大人気となっており、納期の大幅延期にもかかわらずキャンセルはほとんど出ていない模様で、その期待の大きさがうかがえしれます。
ちなみに、スーパーチャージャーでの充電は、これまでの高級車路線のように無料というわけではなく、モデル3では有償となります。
日本で急速充電が可能なのは17拠点
最近では、日本でも至る所でEVQUICKの文字を見かけるようになりましたが、現在、日本国内でテスラの急速充電器であるスーパーチャージャーを利用できるのは東京の3拠点を含めて全国で17拠点となっています。
当然ながら、東京ではテスラ充電渋滞ができるほどで、しかも30分でいったん終了となりますので、充電環境はテスラの場合、日産リーフなどと比べると日本国内では非常に不便であると考える必要があります。
現在、EVの充電方法の基準は、欧米勢のコンボやテスラの独自基準を抑えて、日本勢の主導するチャデモ充電が最も普及しており、前述のEVQUICKはこのチャデモ充電方式となります。
つまり、テスラのEVとは充電基準が異なりますので、専用の変換機が置いてるところでないとテスラは充電することができない状況です。
公共施設のEVQUICKには変換機のあるところもありますが、ただし急速充電とはいきません。
テスラに乗って日本一周することはできるのか?
日産リーフであれば、ガソリン車に比べると不便とは言え、最近では至る所で急速充電が可能ですので、北海道から九州沖縄まで自由自在にドライブすることができます。
航続距離も新型リーフの場合には米国EPAモード(ほぼ実燃費に近い)で241km走れますので、テスラモデルSのように600km以上というわけではありませんが、車体価格を考えれば十分といえるでしょう。
さて、それでは、テスラに乗って日本一周することってできるのでしょうか?
もちろん、チャデモ充電で長時間充電するのでは意味がありませんので、全国17拠点にあるスーパーチャージャーのみ利用するとした場合にです。
テスラHPからバーチャルツアーに出かけてみる
東京には、丸の内・六本木・お台場の3か所にスーパーチャージャーが設置されていますが、前述のように待ち時間も多く、EVQUICKのようにほぼ待ち時間なく充電できるというわけではありません。
東京で急速充電して出発しますが、バーチャルツアーですので車は一般人でも手がでそうな価格帯のまだまだ納期が見えないモデル3にし、とりあえずは九州を目指すことにします。
東京を出ると、次の急速充電が可能なのは横浜でその次が御殿場となりますが、航続距離が354kmですからまだまだ余裕で次の浜松を目指します。
以前、初代日産リーフで東京から箱根までドライブした時には、足柄SAのEVQUICKで充電してぎりぎりという感じでしたがさすがはテスラというところです。
さて、浜松に到着しましたが、東京からの距離はおよそ260kmというところで、日産リーフですとすでにアウトというところですが、テスラモデル3ではまだ90kmほど余裕がありますが、すでに3時間30分ほどドライブしており、休憩もかねて充電タイムです。
浜松から大阪へ
浜松でうな重とうなぎパイを食べ運転手のほうもエネルギー満杯で、食い倒れの街の大阪に向かいます。
浜松から大阪までの距離は272kmでまだまだ余裕ありですが、運転時間は「すでに4時間を超えようとしているため初日は大阪どまりということにしておきます。
ちなみに、浜松を出てからのスーパーチャージャー設置拠点は、岐阜県羽島市となり名古屋からは結構な距離があるため、大阪まで直行するほうが無難でしょう。
大阪から岡山県倉敷市へ
さて、大阪でおなか一杯に充電したので、ここから一気に九州へ向かいたいところですが、九州までは700km以上ということで途中で充電が必要になります。
大阪の次のスーパーチャージャー設置場所は神戸のポートアイランドですが、ここはスルーして岡山県倉敷市に向かうことにします。
大阪から岡山県倉敷市までは距離197kmで所要運転時間は3時間となります。
倉敷からいよいよ九州へ
倉敷から一路九州福岡へ、という予定だったのですが、何と関門海峡を渡ることなく充電が切れてしまったのです。
倉敷から福岡までの距離は440kmで山口県に入ったところで今回のバーチャルツアーはジ・エンドとなってしまいました。
第1の敗因は、貧乏性が出てしまい廉価版のモデル3を採用したことで、そもそもこの車では倉敷~福岡間は走り切れなかったということになります。
ただし、それではテスラSやテスラXなら行けたのかというと疑問が残るところで、テスラSの場合には航続距離は632kmとなっていますが、スーパーチャージャーでの急速充電では30分で60%の充電となりますので、非常に微妙なところであり、テスラXの場合には行けてなかった可能性が高いですね。
ちなみに、九州ではスーパーチャージャー設置場所は福岡1件のみですから、福岡から先に行くことはできません。
北海道にはスーパーチャージャーは設置されていない
また、仮に今回、東京から北海道に向けてバーチャルツアーをした場合にはどうだったかというと、東京の次のスーパーチャージャー利用は佐野となり、その次は仙台、そして盛岡となり、ここで終了です。
そうです、北海道にはまだスーパーチャージャーは設置されていないのです。
リアルの世界では、モデル3の発売に合わせて世界中で給電設備を倍増する計画があるようですし、日本でもスーパーチャージャーが設置されるエリアは相当数増えることになりそうです。
まとめ
スーパーチャージャーだけを利用した場合には、テスラEVでの日本一周は相当厳しそうだということはわかりましたが、逆に、急速充電設備が増えてくると相当普及するのではということもまた分かったような気がします。
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