前編ではHonda EveryGoへの入会から予約、実際にクルマを借りるところまでをお伝えしました。それに引き続き後編では、フリード HYBRID自体やカーシェアリング他社との違いなどに迫ってみましょう!
Honda EveryGoは他事業者とどう違うのか!? 乗り込んでチェック!
運転免許証をカードリーダーにかざしてドアロックを解除したら、ボディのキズやパンクなどの異常がないかをまずチェック。問題なければ、これからドライブの相棒になるフリード HYBRIDの細かいところを見ていきます。
まず、エンジンをかけるのに必要なキーを探します。どこにあるかな…?
お、グローブボックスの中にありました!
全グレードに標準装備されるHondaスマートキーで、携帯していればドアやテールゲートのロック、アンロックを行えるから便利。色づかいやデザインが可愛いオリジナルキーホルダーも付いています。
テールゲートを開けてラゲッジルームを確認してみると…
そこにはキーホルダーと同じようにデザインされた不思議なカバンが!
“EveryGo Cleaning Kit”と書かれてますが、一体なんでしょうか?
開けてみると、1/2/3と番号が振ってあり、それぞれにアイテムが入ってます。そう、カーシェアリング利用後に車内を清掃するためのキットなんです。一般のカーシェアリングと異なり、お掃除ボックスがコンパクトに収まっていて、荷物を載せる時も邪魔になりません。
それらを全部取り出してみると、こんな感じ。1が細かいゴミを取るコロコロ、2がウェットティッシュ、3が消臭スプレー。その他、ゴミ袋や若葉マークまで用意されてるとは!利用する人にとって、これは嬉しい心遣いですよね。
さらに車内を探索すると、出てきたのが『使い方ガイド』。
開いてみると、「ご利用方法について」「ゲート式ステーションの出庫・入庫方法について」「延長について」「ガソリン給油について」など計8項目についての記述が。もし分からないことがあっても、これを見ればスッキリ解決!!
ページをめくっていくと、先ほどラゲッジルームで見つけた車内クリーニング道具についての記載もありました。
カーシェアリングは使った人が最後に清掃してクルマを返却するのがマナー。常に車内を綺麗に保ち、利用者に快適に使ってもらいたいという気持ちがうかがえますね。
さらに読み進めていくと、「できる男のドライブデートマナー10ヵ条」という記事を見つけました。カーシェアリングを利用して、初めてのドライブデートを楽しむ人もきっと多いのだと思います。
普段からドライブデートをしている人には当たり前のことかもしれませんが、初めての人、あるいは慣れていない人にとっては「なるほど!」と思わせてくれる内容。ターゲットは若者…でしょうか?
運転する人にだけでなく、同乗者に向けた読み物までありました。ここに記載されている内容はもちろん、イラストを多用した視覚的に分かりやすいつくりなど、これがホントに良く考えられているんです。まさに至れり尽くせり!
フリード HYBRIDってどんなクルマ?
3人掛けベンチタイプの2列目シートは、中央席にも3点式シートベルトと高さ調整式のヘッドレストを装備。2名乗車時にはセンターアームレストを引き出してくつろげます。また、6:4分割式の背もたれはリクライニングの他、ダブルフォールディングによってラゲッジスペースを拡大することも可能。
2名乗車が可能な3列目シート。2列目シートは前に出して背もたれを後ろ倒しにすると2~3列目でのフラット化が可能で、休憩や仮眠を取る時などに重宝するんです。また、3列目シートは跳ね上げて格納できるので、大きな荷物を運ぶ時などに便利。
フリード HYBRIDは、狭い所でも乗り降りしやすい両側スライドドアを採用。その内側にはペットボトル入れが用意されてます。
シートベルトアンカーのくぼみに何かを発見。前に使った人の忘れ物!? かと思ったら…
その正体は、なんとドングリ! 子どもと一緒に山へ遊びにでも行ったのでしょうか? いずれにしてもフリード HYBRIDは家族連れにピッタリのクルマですね。
運転席に座って助手席側を眺めた様子。ベージュの木目調パネルがオシャレで、車内が明るい雰囲気になります。また、ナビゲーション&オーディオはHonda純正のインターナビを装着。
メーターパネルの手前に、何やらフタのようなものが付いてますが…
開きました! スマホを始め、身の回りの小物を入れておくのにちょうど良さそうな収納スペース。
シルバーの本体にクリアブルーの加飾が施されたCVTセレクターノブ。近未来的なデザインでハイブリッドモデル専用品。
エアコンは温度設定をしておけば、風量から吹き出し口まで自動でコントロールしてくれるフルオートタイプ。中央のダイヤルで0.5度刻みに温度を設定できるのですが、その操作性はもちろん、質感の高さも魅力です!
センターコンソールの下の方に視線を移すと、小物入れの一角にシガーソケットを発見。フタ付きで、使わない時はホコリなどの侵入を防いでくれます。
センターコンソール中段には引き出し式のドリンクホルダーとテーブルを装備。ドリンクホルダーは運転席、助手席どちらからでも使いやすい位置にあります。また、テーブルにはフチが設けられ、表面に滑り止め加工も施されているので、スマホなどを置いても走行中に落ちるようなことはありません。
収納スペースが豊富に用意されているフリード HYBRID。運転席の右側にもドリンクホルダーが用意されています。今回はナビとして使うスマホを置いてみました。
インパネシフトとフラットなフロアによって実現した前後ウォークスルー。クルマから降りることなく前後席を行ったり来たりできるので便利ですね。
運転席、助手席ともにアームレストを装備。長距離ドライブなどで重宝します。不要な時は跳ね上げておけるので邪魔になることもありません。
運転席から後ろを振り返ってみると、ルーフが高くガラスエリアも広く取られているため、開放感はバツグンです。写真では3列目シートのヘッドレストが上がっていてリヤウインドウの一部を遮っていますが、下げておけば後方視界も十分に確保されます。
ステアリングスポークにたくさんのスイッチが付いていますが、これらは走行中でもステアリングから手を放すことなく各種操作を行うためのスイッチです。
右側は安全運転支援システム『Honda SENSING(ホンダ センシング)』のスイッチになります。上のMAINボタンでシステムが起動、SETボタンを押すとオートクルーズの速度を設定できます。
左側は円形キーと、その中心のボタンがオーディオ用。入力ソースを切り替えたり、ボリュームを変更したりすることが可能です。
ステアリングホイール右裏側にもボタンが! 矢印を手前にクリックすることでメーターパネル内のディスプレイに表示される情報が変わります。また、真ん中のTRIPボタンでオドメーターとトリップメーターを切り替えや、トリップメーターのリセットを行います。
フリードハイブリッドの基本的な装備をチェックしたら、いよいよエンジン始動。ホンダスマートキーを採用しているので、ブレーキペダルを踏みながらダッシュボード右側のパワーボタンを押すだけです。
メーターパネルに表示が浮かび上がって無事、起動。ハイブリッド車なので、パワーボタンを押してもいきなりエンジンが掛かることはありませんでした。
オドメーターを確認してみると、走行距離はわずかに4,000kmちょっと。とても新しい車ですね。
メーターパネルには様々な情報が表示されますが、前の利用者の平均燃費が残ってました。さすがハイブリッド車、実燃費で19.0km/lという数字は、正直すごいのひとことですね。
出発前に確認しておきたいのがガソリン残量。今回は半分以下だったので、あとで給油しなければ。
ナビゲーションの画面。停車時でないと操作できないので、目的地が決まっているのであれば、この時点でセットするのがベスト!
ダッシュボード右側には左右オートスライドドア、車線逸脱警報システム、車両横滑り防止装置などの各種スイッチがあり、その下にはETCユニットも確認できますね。
給油用のカードは運転席のサンバイザー裏にあります。
給油用カードは2種類。これを見る限り、エネオスと宇佐美で給油できるみたいですね。
準備は万端、いざ出発!
Honda EveryGoは最低基本料金時間は8時間まで。せっかくなのでちょっと遠出をしてみようと思い、昭和レトロな雰囲気を漂わせた懐かしい自販機がズラリと並ぶ、千葉県香取市の『24丸昇 小見川店』を目的地にしてみました。ナビをセットすると約100km、所要時間1時間25分との表示が。
ルートは、首都高速都心環状線から湾岸線東行き、そのまま東関東自動車道に入って佐原香取ICまで。その先は一般道で目的地を目指します。フリード HYBRIDは5ナンバー枠に収まる適度なボディサイズのため、まず街乗りで扱いやすく、手に持て余したり、取り回しに困ったりすることがありません。また、モーターがアシストしてくれるハイブリッド車なので、一般道から高速道路までパワフルに走ってくれるんです。これなら7人フル乗車でもストレスを感じることはなさそうですよ。
また、最新の運転支援システム、『Honda SENSING(ホンダ センシング)』の効果にも注目。街乗りでは、停車時に先行車が発進したことを知らせる機能や、標識の見落とし防止を図るためメーターパネル内に標識を表示する機能、車線内を走行できるようステアリング操作をサポートする機能などが体感できました!
さらに高速道路では、先行車と適切な車間距離を保ちながら走行してくれるアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)を活用しながら、自車の走行車線を検知して、そこからはみ出さないようにステアリング操作を支援してくれる路外逸脱抑制機能も含めて快適なクルージングを満喫。いずれもドライバーの負担を軽減してくれるシステム。目的地に到着した時、ほとんど疲労感がなかったことで最新の運転システムの効果を強く実感しました。
さて、目的地の『24丸昇 小見川店』ですが、ナビによる案内に加え、大きな文字が書かれた黄色い看板も道路沿いに出ていたので、途中で迷うこともなく到着。
建物の外観にはまるで飾り気がなく、見た目からしてノスタルジックな雰囲気。まるで昭和の時代にタイムスリップしたか、あるいはここだけ時代に取り残されてしまったのか…なんとも不思議な感覚を抱かずにはいられません。
はやる気持ちを抑えながら、アルミサッシの自動ドアをくぐって店内に足を踏み入れると、そこには「昭和40年代で時間が止まってしまったのではないか?」と思わずにはいられないような世界が! トーストサンドに赤飯弁当など他ではまず見かけない自販機が整然と並んでいて、もう圧倒されまくりです
さらには、からあげ弁当や、
天ぷらうどんの自販機も!! もはやこれは、カルチャーショック以外の何物でもありませんね。
昔懐かしい雰囲気を存分に楽しみつつ空腹を満たしたら、東京に向かいつつ次の目的地、『東峰神社』を目指します。ここは本来、成田空港のB滑走路になる予定だったのですが、土地買収ができなかったため、成田空港の敷地に食い込むように残ってしまった飛び地みたいなもの。なので、『東峰神社』までのアクセスは、空港関係者しか使わないような道を進んでいくことに。左右にそびえる白い壁と、その上にのぞく有刺鉄線が延々と続く風景はかなり異様…。
一本道を進んでいくと、前方に鳥居が見えてきました。
『東峰神社』に到着。戦後につくられた神社のようですが、賛成派と反対派の間で激しく繰り広げられてきた成田空港闘争を掻い潜ってきたからでしょうか、鳥居にも、その奥にひっそりと建つ神をまつっている殿舎、祠(ほこら)にも、ひどくうらぶれた印象を持ちましたね。
上空には超低空で着陸しようとする旅客機がひっきりなし!今まで聞いたことのないジェット機の爆音が耳をつんざきます!
あまり長くいると、警備の方に色々言われそうなので、滞在時間は5分程度。ソソクサと神社を後にして、成田空港・・・ではなく、羽田空港へ!ステーションへ返却の帰り道ですしね!
東関東自動車道、首都高湾岸線西行き、都心環状線と走ってすんなり到着。Honda SENSING(ホンダ センシング)によるクルーズコントロールは、ラクチンの一言!病みつきです!
羽田空港でひっきりなしに離発着する飛行機を眺めながら、日本のハブ空港であることを強く実感。
空港を後にしてステーションまで帰ってくると、もう17時過ぎ。あたりはすっかり暗くなっていたりして。
今回は日帰りで往復約230kmの旅でした。平均燃費は18.0km/l。高速道路では、ほぼクルーズコントロールを使いましたが、前の利用者の燃費を1.0km/l下回ることに。と同時に19.0km/lという燃費を記録した前の利用者は素直にスゴイ!
指定の駐車スペースにクルマを停め、クリーニングキットを使って車内清掃を行なったら、キーをグローブボックスに返却。免許証をカードリーダーにかざしてドアをロックします。
これでカーシェアリングの利用は終了。お疲れさまでした! 以上のレポート、参考になったでしょうか?
まとめ
Honda EveryGoを利用してみての感想ですが、まず他社に比べてハイブリッド車や上級グレード車が惜しみなく配車されていると感じました。結果的に装備が充実しており、上級車種ならではの上質な乗り心地もあって、ドライブがより快適なものになりました。さらに、年式が新しく走行距離が短い新車同様のクルマが数多くあるのも、自動車メーカーが展開するカーシェアリングの大きな強みだと思います。
また、8時間という最低基本料金時間には安心感がありました。今回は予定していたよりも距離を走ってしまいましたが、時間に追われて焦るようなこともなく、心理的なゆとりを持ってドライブできたのは利用時間に余裕があったからに他なりません。
実際に使ってみたからこそ自信を持ってオススメできるカーシェアリング、Honda EveryGoのことをもっと詳しく知りたい人は、公式ウェブサイトにアクセスしてみて下さい。
せっかくなので、カーシェアリング・レンタカー価格比較サービスDRIVEgoSEARCHで、ぜひ比較検討してみてくださいね