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2030年度の新燃費基準、25.4km/リットルが義務化へ

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2030年度新燃費基準25.4km/L義務化へ

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2019年6月15日、国土交通省と経済産業省は、2030年度を目標とした新燃費基準を示した「乗用車の新たな燃費基準に関する報告書」を取りまとめて公表しました。

10年先の目標ということですが、新燃費基準はCAFE方式(企業別平均燃費基準方式)で25.4km/Lとなっており、2016年度の実績値である19.2km/Lから32.4%の改善を求める目標となっています。

対象範囲となる乗用車は、ガソリン自動車、ディーゼル自動車、LPG自動車に加えて、新たにEV(電気自動車)、PHV(プラグインハイブリッド自動車)となります。

なお、EV(電気自動車)とPHV(プラグインハイブリッド自動車)のエネルギー消費効率(燃費値)の算定方法として、ガソリン自動車などと比較可能とするために、ガソリンや電力がクルマに供給されるよりも上流側のエネルギー消費効率を考慮したWtW(Well-to-Wheel)の考え方を用いて評価することになっています。

※CAFE方式(企業別平均燃費基準方式)とは

CAFEとは、Corporate Average Fuel Efficiencyの略称で、車種別ではなくメーカー全体で出荷台数を加味した平均燃費(過重調和平均燃費)を算出し規制をかける方式のことです。ある特定の車種では、燃費基準が達成できなくてもその他の車種の燃費を向上させることでカバーすることが可能となります。

各自動車メーカーがそれぞれの技術の特質に応じた選択と集中を柔軟に行うことで、全体として高い省エネ効果が期待できるとされています。

 

 

32.4%という大幅な改善を求めた背景とは

e-シェアモビ公式サイト

10年後の目標ということで、あいまいといえばあいまいなものですが、それにしても32.4%改善というのは思い切ったものであり、これにより目標達成できない自動車メーカーも出てくることも考えられます。

すでに、国内自動車メーカーによる低燃費合戦は進んでおり、ここからさらに大きな省エネ効果を出すためにはさらなる企業努力が必要とされます。

日本車の低燃費は世界的にも評価の高いところでもありますが、さらに32.4の改善目標が義務化されたというところには、様々な思惑が考えられます。

一つには、最近、韓国車が低燃費の代名詞ともいうべきプリウスの数字を抜いたように、世界の自動車メーカーでも低燃費化が進められており、国産車の優位性が徐々になくなってきていることがあります。

また、ご承知の通り、次世代自動車産業のデフォルトはEV(電気自動車)化することが確定しており、10年後にはEV化が進んでいれば、この32.4%という目標もそれほど難しくはないのではということなのかもしれません。

 

EV化こそが自動車メーカーの生き残りのために必要

電気自動車
https://www.photo-ac.com/

次世代の自動車業界ではEV化がデフォルトになるとはいっても、日本の自動車メーカーの場合には、国内に巨大な市場があるだけに、必ずしもEV化しなくとも、燃費の良い軽自動車はまだ当分は売れ続けるでしょうし、コンパクトカーがある限り、国内市場だけ考えればEV化しなくともこれから先当分やっていける可能性もありそうです。

今回の新燃費基準の高い目標値とは、これらの国内自動車メーカーの風潮に対する警鐘とも考えられます。世界に誇る国内最大手のトヨタ自動車でさえ、EV化にチェンジすると表明したのはつい最近ですから、他の自動車メーカーの場合には、日産自動車、三菱自動車以外にはEV化は相当遅れているものと思われます。

 

スマホやパソコン市場ではすでに日本はガラパゴス状態

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ここのところ話題になっているニュースに、米国による華為(ファーウェイ)に対する禁輸措置問題がありますが、幸か不幸か日本企業は蚊帳の外です。

実際に、ファーウェイのスマホやタブレット端末を使ったことのある方ならお分かりでしょうが、100兆円企業となったあのアップルが焦ってしまうほどのコストパを提供しているのです。おそらく、これ以上ファーウェイが伸びると、iPhoneやiPadが売れなくなってしまうと真面目に考えているのだと思われます。

最近、日本で売れているスマホを見てみても、アップル、ファーウェイ(中国)、ASUS(台湾)など海外の製品ばかりという状況です。パソコンにしても、ほとんどこれに近いという状況で、一時期は世界中から欲しがられたソニーや東芝のパソコンも、今となってはほとんど見向きもされません。

日本では、アップルやファーウェイのような新しい企業がほとんど誕生しないという現実があります。既得権益が強すぎるのか、日本人自身に起業家精神がないのかはわかりませんが、自動車業界を見ても、ほとんどが戦前に誕生したような企業ばかりです。

日本の株式市場に魅力がないのも当たり前なのかもしれませんね。

 

自動車業界もこのままではガラパゴス状態に

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高度成長期から日本経済をけん引してきたのは、自動車産業や家電産業でしたが、すでに家電産業に関しては斜陽産業に近い状態となっており、実質的には自動車産業が中心となっています。期待された金融業界もすでに虫の息の状態ですし、絶好調のモバイル業界はあくまで内弁慶というところです。

つまり、世界で売れているのは自動車産業が大半というのが現実ですが、これから迎えるであろう次世代のモビリティライフに適応していくためには、自動車メーカーは否応なしに大転換する必要があります

トヨタ自動車の「自動車メーカーからモビリティカンパニーへ」宣言は、まさしくこのことを意味しており、トヨタ自動車の危機感を感じさせるものでした。

今回の新燃費基準の義務化についても、専門家の間では、10年先の目標とは言え、32.4%というのは高い数字であり非常に厳しいものだという論評が多いようです。

しかしながら、このまま国内市場だけを見ていては、自動車産業までもがガラパゴス状態となりかねないという危機感があるのもまた事実で、国土交通省と経済産業省としても、省エネ化の推進という名を借りて、EV(電気自動車)化、自動運転化など「CASE」の分野で、ライバル国に対する競争力をつけるという意図があるのではないでしょうか?

 

まとめ

2030年目標の新燃費基準における32.4%改善の義務化が波紋を呼んでいます。国内市場だけを考えたら確かに厳しい水準ということになりますが、海外市場に目を向けると、すでに「CASE」分野での競争時代に突入しており、日本企業もこの分野で後れを取ることは、家電産業のようなガラパゴス状態を引き起こすことになるという、危機感の現われであるとも読み取れそうです。

「CASE」のSは、カーシェア、ライドシェアなど新しいモビリティサービスのことですが、これからますますカーシェアサービスは成長していくことになりそうです。

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