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中古車買取最大手のガリバーもカーシェアに参入
タイムズカープラス1強時代のカーシェアマーケットに、異業種からの参入が相次いでいます。世界的な自動車メーカーであるトヨタ自動車のカーシェアビジネスへの参入は大きな話題となりましたが、今度は、中古車買取最大手のガリバーが2019年4月よりカーシェアに参入しています。
トヨタ自動車などの自動車メーカーは、タイムズカープラス、カレコ、オリックスカーシェアなどと同じく事業者の提供するカーシェアリングサービスを行いますが、ガリバーは個人間カーシェアへの参入となります。
個人間カーシェアでは、すでにDeNAグループのAnycaやドコモのdカーシェアがサービスを行っていますが、当初の予想よりは伸びていないという実情もあります。
もちろん、タイムズカープラスなどの事業者が提供するカーシェアと比較するのは酷なお話かもしれませんが、日本人には不向きなのではともいわれる個人間カーシェアでガリバーがどんな展開を見せるのか興味深いものがあります。
ガリバーが提供する個人間カーシェアはGO2GO(ゴーツーゴー)
ガリバーがサービス提供する個人間カーシェアリングサービスの名称は「GO2GO」です。中古車買取最大手であるガリバーでは、毎日多くの人がクルマを売却していますが、そのクルマを手放す人の中には、今後はカーシェアを利用するという人も少なくないでしょう。
言ってみれば、ガリバーでは、カーシェアリングの潜在需要を持つ人が多く客として存在しているわけで、ガリバーがこのビジネスに参入したということも自然の成り行きであったのかもしれません。
また、ガリバーとしても、タイムズカープラスやカレコのようにカーステーションを一気に増加させることはできませんので、カーステーションの必要なない個人間カーシェアというビジネスを選択したのではないでしょうか。
カーシェアサービスに普及は、間違いなくマイカーを売却しようというニーズを増加させていますので、ガリバーとしては先にも後にもビジネスチャンスが転がっていたということでしょうね。
さて、現時点では思ったほどは伸びていないという個人間カーシェアですが、ガリバーの「GO2GO」では既存のサービス(Anyca、dカーシェア)などと比較して、どのような差別化を図るのでしょうか?
GO2GOは利用のハードルを下げた
ガリバーの提供する個人間カーシェアサービスのGO2GOでは、既存のサービスに比べて、目的に合ったクルマを気軽に都合よく使えるようなサービスを目指しています。
そのために、サービスとしては既存のものよりもハードルを下げることで、誰でも気軽に利用できるように配慮したサービスとなっています。
3時間からシェアが可能
3時間、6時間、12時間、18時間、24時間から利用(シェア)が可能で、日ごろの買い物でも利用可能なサービスです。これまでの、個人間カーシェアはどちらかというと、レンタカーの料金を抑えるためのサービスというイメージもありましたが、ハードルを下げることで、より多くのニーズに応えられるようになっています。
様々なクルマから選べる
軽自動車からコンパクトカー、高級輸入車やキャンピングカーなど目的にあったクルマが選べます。
簡単登録
クルマの情報登録は車検証のQRコードから簡単に可能となります。
GO2GOの使い方は
登録
アプリをダウンロードして、会員情報やクルマの情報を登録します
予約/承認
ユーザーであるドライバーは利用したいクルマに予約リクエストし、オーナーが承認すると予約が成立します
クルマの受け渡し
当初は、既存の個人間カーシェア同様に待ち合わせ場所での受け渡しとなりますが、ガリバー店舗での受け渡しも順次可能となる予定です
クルマの返却
運転後、クルマを返却してお互いを評価します
GO2GOの特徴としては、既存の個人間カーシェアでの問題点として指摘されている待ち合わせ場所での対面しての受け渡しを仲介することにあると考えられます。ただし、ガリバーの店舗のみでは、場所が限定されることもあり、どのくらいのオーナーに利用されるかは問題となりそうです。
業者が仲介する強みとは
現在のところでは、先行するAnycaやdカーシェアとの違いはそれほど大きくはないと思われますが、ガリバーによると、やはり自動車業界の業者が提供するサービスであり、ユーザーの安心感が違うのではと考えているようです。
確かに、Anycaにしてもdカーシェアにしても、異業種からの参入となりますが、中古車の買取や販売のノウハウを多く所有するガリバーが、個人間カーシェアでも強みを発揮することができるのか注目されます。
ガリバーのNORELはどうなったのか?
トヨタ自動車は、カーシェアリングサービスとともにレクサスなどの定額サービス「KINTO」も開始しますが、ガリバーではすでにNORELという名称の定額サービスを開始しています。サービス開始直後には、キャンペーン割安サービスであることから、申込が殺到しましたが、その後はどうなっているのでしょうか?
トヨタ自動車の「KINTO」と非常に似ているNORELですが、もともと万人受けするサービスというわけではありませんが、確実に一定層のユーザーには人気が出ており、少しづつですが会員数も増加傾向となっています。
ただし、ターゲット層は非常に狭い層だと思われますので、今後も爆発的に伸びるというよりは知る人ぞ知るという感じで伸びていくのではないでしょうか。
そういう意味からは、今回の個人間カーシェアにしても、広い範囲で受けそうな個人間カーシェアというわけではなく、ガリバーにクルマを買い取ってもらいに来たような人をターゲットとしているのかもしれません。
個人間カーシェアは日本でも成長するのか
個人間カーシェアは日本人には不向きなのではと考えられていますが、果たして本当なのでしょうか?
ガリバーが仲介役として、オーナーとユーザー間を仲介することで、市場が変化していくのかどうか注目されるところです。
まとめ
トヨタ自動車などの自動車メーカーに次ぎ、今度は中古車買取最大手のガリバーが個人間カーシェア市場に参入してきました。日本で急成長したのは、タイムズカープラスやカレコの事業者の提供するカーシェアリングサービスであり、個人間カーシェアについては思っていたほどには伸びていないというのが実情です。
ガリバーが参入することで、国内の個人間カーシェア市場に火が付くのでしょうか?いずれにせよ、利用者側からはサービスが多いほうがよいですし、カーシェア市場がさらに活発化することでサービス向上が期待できます。
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