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カーシェア乗る前に点検してますか?
こう聞かれて「Yes!」と答えられる人はどのくらいいるでしょうか?
短時間利用に最大のメリットがあるカーシェアリングサービスですから、15(10)分から1時間以内の利用というユーザーも多くいるでしょう。そもそものビジネスモデルが短時間利用のユーザーをターゲットにしていますので、必然的にそのような利用方法が多くなるのは仕方のないことでしょう。
15分~1時間くらいの利用でクルマの点検といわれても、とも考えてしまいますよね!
しかし、思い出していただきたいのですが、自動車教習所でも運転前の点検についてはしっかりと勉強しているはずですし、道路輸送車両法第47条の2で「運行前の点検」は義務ずけられています。
当然ですが、カーシェア事業者のほうでも、法律を無視するわけにはいきませんので、「ご乗車の前には必ずご自身で安全点検を行ってください」となっています。
どこまで点検すればよいのか?
レンタカーの場合には、基本的には1日に1人の利用ですから、事業者のほうで点検作業が行われます。ところが、無人のカーステーションで利用するカーシェアリングサービスは各ユーザーによる点検で成り立っています。
運行前点検が義務化されていることは理解しても、実際にどこまで点検すればよいのか分からないという人は意外と多いでしょう。点検といっても、レンタカーを借りる際の傷の有無のチェックだけで済ますものから、エンジンオイルやブレーキオイルのチェックまで様々です。
それでは、カーシェアの場合にはどこまで求められていると考えればよいのでしょうか?
タイムズカープラスの場合には、上記の道路輸送車両法第47条の2に従ってご自身で点検してくださいとなっています。
道路輸送車両法第47条の2
自動車の使用者は、自動車の走行距離、運行時の状態等から判断した適切な時期に、国土交通省令で定める技術上の基準により、灯火装置の点灯、制動装置の作動その他の日常的に点検すべき事項について、目視等により自動車を点検しなければならない。
これだけだとわかりにくい部分もありますが、カーシェアリング事業者では、予約時間の15分前(カレコは10分前)から無料で利用できるようになっていますので、その時間内でできる範囲の点検を行うということになるでしょう。
従って、何もオイルチェックまで確認してねというわけではなく、ライト、ブレーキ、タイヤ周り(パンクしていないか、パンクの原因となるような傷はないか)、キズのチェックということになるのでしょう。
実際には、トラブル防止の意味合いも
レンタカーを借りる場合には、通常は有人店舗まで出向いて、出発前には店員さんからキズのチェックなどの説明があり、返却時にも簡単にキズのチェックが行われますよね!
レンタカー業者としては、キズを付けられると修理や営業補償の問題が出てきますので、ここは避けて通れない部分となります。ところが、カーシェアリングの場合には、無人のカーステーションでの利用となりますので、このキズのチェックを自分でやってね、というトラブル防止上の意味合いが大きくなります。
例えば、次の利用者が点検でキズを発見してサービスセンターに連絡した場合には、直前の利用者が真っ先に疑われることになりますよね。この時に、点検していませんでした、となると言い訳できなくなってしまいます。
最低限、自分で点検した時には傷はありませんでした、と言えれば、短時間利用の場合などでどこにも駐停車していない(クルマから離れていない)場合には、自分が付けたキズでないことを説明できるでしょう。
実際には、誰が傷をつけたのかはほぼ分からないでしょうから、点検をしておくことでトラブルを避けることもできるわけです。
もちろん、道路輸送車両法第47条の2の運行前点検とは、トラブルを避けるためのものではなく、自分自身の身を守るためのものであることは言うまでもありません。
一つでもキズを見つけたらどうするか?
実際に点検時に一つでもキズを見つけたら、カーシェアリングサービスのサービスセンターに連絡しなければなりません。規約にもしっかりと記載されていますし、シェアリングサービスを利用するうえではマナーともいえます。
いくら急いでいても、シェアリングサービスということを理解して連絡しなければなりません。
実際に連絡すると、同じカーステーションに空いているクルマ(予約が入っていないクルマ)がある場合には、すぐにそのクルマを利用させてもらえるでしょうし、近くのエリアに同様のクルマがあればそちらを手配してもらえます。
このケースでは、指定されたカーステーションまでの往復タクシー代までも面倒見てもらえることも多いので、時間的にはそれほど大きくロスすることはないかもしれません。
これだけはやっておきたいカーシェアリング利用前の運行点検
トラブル防止の意味合いから、サービス時間内に最低限これだけの点検はやっておきたいところです。
・クルマのボディ全部にキズがついてないか
・ホイールのキズ、タイヤのパンク(これは重要です)
・フロントガラスの飛び石
このレベルであれば、目視で簡単に済ませますので、それほど時間がかかることもないでしょう。
また、これらの点検はできるだけサービス時間内に済ませるようにしたいものですが、予約時間が過ぎてから点検する場合には、なるべく解錠前に実施するようにしましょう。
ライトやブレーキのチェックは、クルマに乗ってからしかできませんが、トラブル防止という側面の強い点検項目については、解錠前に済ませておくことで、トラブルに巻き込まれる可能性はほぼなくなります。
まとめ
これからカーシェアを検討しようと考えている人の中には、この点検作業について不安に思っている方も多いかもしれません。
しかし、基本的な点検作業については、カーシェアリング事業者のほうで行われる定期巡回のなか実施されており、ユーザーが行う運行前点検とは、最低限のものであり、どちらかというとトラブル防止の意味合いが強いものとなります。
レンタカーを借りる際に行なわれる、店員さんからのキズやタイヤ周りの確認作業と考えておけばよいかもしれません。最低限、運行に差し支えるような問題がないかの確認や、シェアリングサービスとして、次のユーザーが安心して利用できるように配慮するというイメージでしょう。
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