カーシェア事業者による囲い込み戦略
ここ数年で急成長している国内カーシェア市場ですが、断トツのシェアを持ちトップを走り続けるタイムズカープラスをカレコとオリックスカーシェアが猛追するという、激しい競争が行われています。
そんな中で次なるターゲットとして捉えられているのが、クルマ離れしているともいわれる若年層で、特に、ほとんどクルマを所有しているケースはないという学生の囲い込み戦略を各社とも打ち出しています。
学割サービスというと、スマホ業界の学割サービス合戦が思い出されますが、まさに、同じような競争が国内カーシェア市場でも繰り広げられようとしている感があり、今はお金がないけれども、社会人になると定期的な収入が入ってきますので、カーシェア事業者としては、学生に間に囲い込んでおきたいという思惑もあるのです。
学生にこそカーシェアがおすすめな3つの理由
お得な学割サービスがある
カーシェアサービス事業者のほうに学生を囲い込んでおきたいという戦略があり、大手3社からは一般ユーザーよりも有利な学割サービスが提供されています。
カーシェアサービス事業者としては、学生から儲けたいと考えているのではなく、今のうちに自社の会員になってもらいたいと考えているのですから、これを利用しない手はありません。
人気のカーシェアサービス事業者では、学生が利用する場合には学割サービスが適用され月額利用料が無料となっており、使わなかった月には費用が発生することはありませんので、利用した分だけ支払えばよいシステムとなっています。
また、最近では、囲い込み戦略の一環として、学割サービスは、大学・短大・専門学校を問わず、4~5年という長期間の割引サービスが受けられ、学割サービス期間内であれば卒業後に社会人になっても割引サービスが受け続けられます。
予約も入会もスマホアプリで簡単にできる
今どきの学生は、パソコンよりもスマホでほとんどのことを済ませてしまいますが、近年まれにみるほどの利便性の高いカーシェアリングサービスは、そんなスマホユーザーにはぴったりのサービスで、入会からクルマの予約までスマホアプリで簡単に済ますことが可能です。
短時間利用に最大のメリットのあるカーシェアリングですから、いつでも予約できるということは重要ですし、キャンセルする場合にも予約時間の直前までならキャンセル料金も発生しません。
もちろん、パソコンでも便利に利用できますが、基本的には、スマホ1台あれば入会から予約まですべて完了させることができます。
いろんな学生生活シーンで車が利用できる
米国では、大学の駐車場には多くのカーシェアステーションが設置されており、多くの学生があたり前のようにカーシェアを利用しています。国によって文化は異なりますが、お金のない学生でも、生活シーンでクルマが安く利用できれば生活は楽しく便利になるのは万国共通です。
授業やアルバイトの合間を縫って、買い物に行ったり、友達の家に行ったり、あるいは、休日にはデートで利用したりと、生活シーンにおいて、いろんなシーンでカーシェアリングは役に立ちます。
学生におすすめのカーシェア事業者3社
タイムズカープラス
国内のカーシェアリングの発展は、そのままタイムズカープラスの発展であるといっても良いくらいの圧倒的なシェアを獲得しており、2017年末の時点で首都圏を中心として、カーステーション数は1万拠点、提供車数は2万台を超えており、探すのにそれほど苦労しないほど至る所にカーステーションが設置されています。
利用したい特にいつでも利用できるというのが、カーシェアリングサービスの大きなメリットとなりますが、その観点からは間違いなく最も優れたサービスを提供しています。
車種も豊富に提供されていますが、何せ台数が多いのでほとんどはコンパクトカーとなります。自宅や学校から最も近いカーステーションを探してみると、高い確率でタイムズカープラスのカーステーションに行きあたるでしょう。
タイムズカープラスの学割サービスが適用されると、毎月発生する基本料金(無料利用分)1,030円が入会月から4年間無料となります。
料金は、基本のショートコースの場合、15分単位で206円(距離料金込み、保険料込み)となり、例えば、月に1時間だけ利用した場合には824円だけの支払いとなります。
予約はスマホアプリから簡単にできますし、予約時には3時間で予約しておいても、実際に利用した時間が1時間であれば請求されるのは1時間のみの利用料金となり、予約をキャンセルしたい場合にも予約時間直前の1分前までならばキャンセル料金は発生しません。
カレコ
タイムズカープラス1強時代が続いている国内カーシェア市場ですが、三井のリパーク中心に首都圏でタイムズカープラスを猛追しているのが三井不動産リアルティグループのカレコです。
カレコの特徴は、ほとんどのサービスでタイムズカープラスを意識した価格設定となっており、全般的にタイムズカープラスよりも有利にサービスを受けられるようになっています。また、メルセデスベンツが100台近く提供されるなど車種が豊富です。
カレコの学割サービスが適用されると、毎月発生する基本料金980円(無料利用分)が4年間無料となります。
サービス内容はタイムズカープラスとほぼ同じとなりますが、料金はやや安めに設定してあります。デートなどでベンツやアウディなどの高級車を利用したいなら是非おすすめのサービスとなります。
dカーシェア
本来なら、ここで紹介するのはオリックスカーシェアの学割サービスとなるのですが、2017年12月に携帯最大手のドコモがdカーシェアというサービス名でカーシェア業界に参入しており、オリックスカーシェアはここでサービスを受けることができます。
dカーシェアの特徴は、ドコモのdサービスをプラットフォームとして、カーシェア(オリックスカーシェア)、マイカーシェア(ドコモの個人間カーシェア)、レンタカー(大手7社と提携)の中から好きなサービスを選ぶことができます。
また、一番のポイントは「ドコモの携帯払い」を利用して決済できるという点で、クレジットカードを所有していない学生で、手軽にカーシェアを利用したいケースではおすすめのサービスとなります。
まとめ
日本のカーシェアリングサービスは、首都圏の土地価格の高騰や維持費が高いことから急速に拡大しましたが、実は、学生とっても非常に魅力的なサービスとなっています。
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