ブランドロゴも移ろい変わりゆくもの。
デザインは百代の過客にして、ブランドロゴもまた旅人なり。
とは私も良く言ったものですな、ハハハ。(失礼!)
さて、最近自動車メーカーのブランドロゴ変更が多くなっている様子。
Audi がシルバーフォーリングスから真っ平の白黒にかわったのが2017年でした。
MINIが同じく白黒の真っ平になったのが2018年
そしてVW、日産、BMWが今年にブランドロゴ変更を行いました。
いったいなんでまたこんな風に変えてきたのでしょうか?
ブランドロゴがなんでまたこのように変わってくるのか、それを少し考えてみます。
答えは世の中の流れにあり。
https://www.audi-mediacenter.com/
Audiは破滅と再生の歴史が多い会社なので、ブランドロゴがやたらめったら変わるのですが、近年の大きな変更は1985年からフォントロゴでなく、シルバーフォーリングスを立体的に配したエンブレムを用いてきました。
これ実に先進的な事でありまして、他社が立体感のあるイメージを使用し始めたのが2000年代から。その15年も前から立体感のあるロゴを使用してきたのはまさに先進。
結果的に2017年まで立体のシルバーフォーリングスが使用され続けてきました。
情勢になぞらえて考えると、名前だけのブランドよりも、精緻で上級なモノを求める時代(文字から立体シンボルへの時代)から、モノよりも情報を求める時代(立体シンボルから画面での認識がしやすい平面)への転換が背景にあります。
つまり、ミニマリゼーションとデジタライゼーションが為した業、なわけで、あります。(安倍総理風)
Adobeのillustratorをお使いになる方だとわかるかと思いますが、今までのロゴのアウトライン化(輪郭だけを抽出する)って相応に面倒なんですよね。複数の線が隠れていたり、重なっていたり。
つまり従来のロゴは立体的に見える工夫をしていたということh、それなりの画像としての情報量が隠されていたという事です。
これをweb上で見ると煩雑に見える=注目度が下がる=印象に残らない=売り上げが下がる。
という事のようですね。
ロゴが変わると車が変わる?
正直なところ、無理くりなこじつけかもしれませんが、私の中で確信していることがあります。
それを私は2010年理論と呼んでおり、『2010年以前の自動車はクルマ、以降の自動車は家電』なのです。奇しくも2009年Audiのブランドロゴが変わりました。Audiで8K型A4が販売されたときと重なり、インフォテイメントに力が入り始めた時代なんですね。
ポルシェで言うと911の997世代まではどこかガソリン機械としてのクルマ臭ささがあったけれども、991世代から何か、GTカーになってしまった感覚。
ケイマンボクスター系の987世代はやはりクルマ臭く、981になったとたん高級デートスポーツカーの乗り心地。
VWだとゴルフ5世代目は運転していて楽しくて、でも、ゴルフ6世代目からなんか違う。
2010年を境に明らかにドライビングプレジャーに変化を感じます。
いうならば、
1.誰でも乗れる
2.楽に乗れる
3.特徴を感じにくい
これ、機械としては正常進化以外の何物でもありません。A地点からB地点に楽に安全に移動することが最大の目的なわけですから。
ただ同時に運転する楽しさや、めんどくささ、可愛さ、自分しか乗りこなせないという征服欲を満たすような刺激は薄れたといえるかもしれません。ついでに個体そのものに対する愛情も!?
技術的側面として電動パワステが各社採用されたり、エンジンのダウンサイジング化が進んできた時代でもあります。また、自動車自体からの排出ガス含めてEUでの年間企業排出ガス基準が設けられたりなどいろいろな要因が絡みますが、ロゴの変化と時代を同じくして車の乗り味まで変化をしてくるのかもしれませんね。
となると、VW・BMW・日産では古き良き!?乗り味は、これで最後?
になるかも。というか、近い将来になるでしょう。
今やフェラーリもハイブリッド化してインフォテインメント、コネクティビティに力を入れていく時代です。
物理的な距離でなく、世界はどんどん狭くなってきています。手のひらの中にあるスマホで世界中の情報が瞬時に得られ、自動車は技術的に成熟しきっており、新たな技術開発=電化になるわけです。そりゃ自動車もどんどんと、ある意味の家電化が進むわけです。
いま世界の自動車メーカーが怖がる会社は電化製品会社。専売特許だったエンジンとトランスミッションがいらない時代に、というか煙たがられる時代に変わったのですからね。
そうなると、エンジンとトランスミッションがいらないどころか、モーター制御によって良い電気自動車を一番上手に作れるメーカーは…?
電気屋なんですよ。という説もあります。
まあ、安全技術とか考えたらカンタンではないのですがね。でも、電子化分野において、大手の自動車メーカーの上層部はホントに電気メーカーやIT企業にビビったと思います。新しいモビリティの在り方を自動車メーカー以外で提案されたらかないませんよね。
さらに古き良きクルマ臭さを失う前に『クルマ』を感じてみませんか?
もちろん可能なら2010年以前の設計の車にぜひ乗っていただきたい‼‼‼
2010年以降のクルマ、最後にこれから販売されるであろう、これからロゴがデジタル時代のために変更される2020年以降のクルマたちも控えていることでしょう。
古き良きクルマ臭いクルマ、これを体感するには筆者のようにクルマまみれの生活をしていない方である場合、カーシェアとレンタカーが手軽ですよね。
一度この2010年理論Drive go Searchで検証してみて下さい(笑)
今回ご紹介したブランドの車両はこちらから
納得していただけるでは!?