カーシェアでパンク?
首都圏を中心にして急成長を遂げるカーシェアリングサービスですが、その大きな要因として「こんなに便利の良いサービスも珍しいのでは」といえるほどの至れり尽くせりサービスであるということがあります。
少なくとも、おそらくほとんどのユーザーが高い満足度とともにカーシェアリングサービスを利用しているのではと思われますし、その証拠ともいえるのが短期間で130万人以上に膨れ上がっているカーシェアユーザーの登録会員数です。2017年12月にモバイル最大手のドコモが業界参入しているように、今後もさらに魅力的なサービスが登場しそうなところです。
このようにカーシェアリングサービスのメリットを上げようとすると枚挙にいとまがないということになりますが、当然のようにどんな優れたサービシにもデメリットはあり、カーシェアリングの場合にはその最たるものはカーステーションが近くにないということでしょうが、もう一つ、意外と知られていないのがパンク時の問題です。
カーシェアリングでパンクって、クルマはカーシェアリング事業者の所有物だし、クルマの管理も同じく事業会社が行っていますので、カーシェアリング利用中のパンクはカーシェアリング事業会社の問題なのではと考えている人が多いようなのですが、実は全面的にユーザーの責任となります。
カーシェアリング利用中にパンクした場合はどうなるの
以前は、稀に路上でパンク修理をしているクルマを見かけることもありましたが、最近では、クルマやタイヤの性能が向上し、また道路も整備されていることから、昔のようなパンク修理の光景を見かけることもほとんどなくなりました。とは言え、JAFの調べによると、相変わらずクルマの事故・故障で最も多いのがパンクであるというのも事実です。
短時間利用に最大のメリットがあるカーシェアリングでは、マイカーに比べるとそれだけパンクに遭遇する機会は少なくなるでしょうし、整備もきちんとカーシェア事業者が行っていますのでかなりのレアケースになるとは思われます。
しかし、クルマである以上はパンクは起きてしまいます。カーシェアリング利用中にパンクになった場合には、すぐさまサポートセンターに連絡して対処することになりますが、パンク修理に発生した実費はすべてユーザーの支払いとなり、NOC(ノンオペレーションチャージ)も発生してしまいます。
たかだかパンクと軽く考えていると、後日送られてくる請求額に驚くことになります。1時間前後の利用料金1,000円前後で利用したはずなのに、運悪くパンクしてしまったために数万円もの請求が発生することになるのです。レアケースであることは間違いありませんが、現実にありえる話なのです。
この状況を避けるためには2つの方法があり、一つは大手カーシェアリング事業者が提供する保険に加入すること、もう一つはパンクに注意して、なるべくパンクを避けられるような運転を心がけることです。
大手カーシェアリング事業者が提供する保険に加入していれば問題解決
タイムズカープラスのTCP安心補償サービス
断トツのシェアを誇る最大手のタイムズカープラスでは、オプションでTCP安心補償サービスを提供しており、これに加入しておけば、パンク時の実費、NOCなどがすべて補償されます。
利用料金は、カーシェア利用ごとに309円となっており、リーズナブルな価格設定となっています。
このオプションサービスに加入しておけば、パンクしても安心です。問題なのは、短時間利用の場合の保険料309円を高いと考えるかどうかで、金額自体は安いもののベーシック1時間利用して利用料金824円なのに309円は高いと感じる人も多いでしょう。ちなみに、長時間パックを利用しても最低の15分の利用でも309円です。
130万人を突破したといわれるカーシェアユーザーですが、実際にパンクしたという経験のある人は数えるほどでしょうから、短時間利用ではTCP安心パックに加入しないという人のほうが圧倒的に多くなります。
同じ補償サービスをレンタカーで受けようとすると、1日単位で2,000円以上の保険料がかかりますので、レンタカーの場合と比べると非常に安いのですが、短時間利用の場合には高く感じてしまいます。
カレコのトラブルあんしんサポート
タイムズカープラスを猛追している三井不動産グループのカレコにも、同様の補償サービスであるトラブルあんしんサポートがあります。
こちらは、カーシェア利用ごとに324円で加入できる全免責の任意補償サービスとなります。
タイムズカープラス同様に、長時間利用の際には非常に安い保険となりますが、短時間利用の場合には高い補償サービスと感じる人も多いでしょう。
パンクを避けるための方法とは
なるべく路肩には近寄らない
パンクの原因として、釘やとがったガラスがタイヤに刺さることが多くあります。前輪で釘などを踏んで立たせた状態とし後輪に刺さってしまうというケースです。最近のタイヤは、釘などが刺さってもすぐには空気が抜けずに走行してても気づかないことも多く、時間がたって気づくこと多くあります。
道路では路肩に釘などが落ちていることが多いため、緊急時以外はなるべく路肩には近寄らないようにすることです。
タイヤを縁石などの側面にこすりつけない
パンクの原因として、縁石があることに気づかずにバックして縁石に乗り上げたり、タイヤの側面をこすりつけたりすることがあります。タイヤはこのようなことでダメージを受けると次第に空気圧が低くなっていき、やがてパンクしたりバーストしたりします。
空気圧のチェックを行う
高速道路などで連続走行しているとタイヤに大きな負担がかかることになります。この時に、空気圧が低い状態ですとタイヤが大きくたわんでしまい(変形する)、するとタイヤは熱を持ちバーストすることもあります。
カーシェアの場合には、定期的にカーシェア事業者が車の点検を行っていますので、空気圧が低いという状態も少ないかもしれませんが、高速道路を連続走行する前にはできることなら空気圧を調べていきたいところです。
まとめ
大変利便性の高いカーシェアリングサービスですが、カーシェア利用中にパンクした場合には実費やNOC(ノンオペレーションチャージ)で思わぬ高額請求を受けてしまうことになります。タイムズカープラスやカレコには安価な免責補償サービスがオプションで提供されていますが、短時間利用の場合には加入しない人のほうが大多数です。
可能性は低いもののパンクによる高額請求を避けるためには、利用ごとに安価な免責保険に加入するか、もしくはパンクしないように細心の注意をはらって利用する必要があります。
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