健康ブームによる自転車利用が増加
シェアリングエコノミーとしての自転車利用というよりも、健康ブームやその利便性が見直されているところから、首都圏をはじめとして自転車の利用が増えてきています。
最近、東京都内では、赤色の同じタイプの電動自転車が走っているのをよく見かけますが、これは東京都の自転車シェアリング広域実験で、2018年3月末時点でサイクルポート447か所、自転車台数5,090台で利用者急増中で今後順次拡大予定となっています。
2020年の東京オリンピックを控えた、交通状況緩和策としても期待されている自転車シェアリングですが、元々駐輪場さえ確保されれば、自転車利用者は相当増えるであろうということは予測されており、今後さらに自転車利用が増えていくと思われます。
このように、健康ブームによる自転車利用の増加、自転車通勤の増加、あるいは、自転車シェアリングなどによる自転車利用者の増加は、自転車による事故も増やす結果となっており、様々な対策も同時に実施されています。
自転車ナビマークとは
自転車の増加による対策として、警視庁では、自転車の安全な通行を促すため、主として道路の左側端に「自転車ナビマーク」の設置を推進しています。
自転車ナビマークとは、自転車の進むべき部分および進むべき方向を示すもので、自転車は矢印の方向に進んでくださいという意味となり、逆走はできません。自転車ナビマークは、法令の定めのない表示であり、この表示自体に新たな交通方法を指定する意味はありません。
通行方法については、法定または道路標識などの交通規制に従うことになります。
上から、通常の車道の場合、路側帯のある車道の場合、自転車専用通行帯の場合の自転車ナビマーク設置例となります。
最近では、多くの道路で自転車ナビマークを見ることも増えていますが、自転車利用者でもなければ、なかなか意味を理解している人も少ないかもしれませんし、特にクルマを運転する人には注意してもらいたいマークとなります。
また、まっすぐ走っている場合には、自転車ナビマークに従っていけばよいのですが、交差点での交通にはどのように気を付ければよいのでしょうか。
自転車ナビラインとは
自転車ナビマーク同様に交差点内での設置を推奨されているのが、自転車ナビラインで、交差点内での自転車の進むべき部分および進むべき方向を明示しており、自転車ナビマークの白色の矢印に対して、分かりやすいように水色の矢印で示されています。
自転車は、交差点内では水色の矢印の方向に進んでくださいという意味になり、逆走はできません。この表示自体には法令の定めがなく、新たな交通方法を指定するものではないというのも自転車ナビマークと同じです。
左図のように、自転車は水色の矢印の方向に進み、逆走はできません。
車道を通行してきた自転車は、対面する車両用の信号機に従います。
信号もあり、歩行者用の横断歩道もありと分かりにくいところでしたが、自転車ナビラインがあると非常にわかりやすく通行できます。
もちろん、自転車から降りれば歩行者となります。
自転車ナビマーク・自転車ナビラインの注意事項
自転車ナビマーク・自転車ナビラインには、「自転車優先」等法令上自転車を保護する意味はありません。自転車ナビマーク・自転車ナビラインが設置されている場所や交差点内であっても、自動車や歩行者に十分注意するというのは言うまでもありません。
あくまで、事故を避け、スムーズに運転するための道しるべであり、自転車運転者がこれに従うことで自動車や歩行者との事故を防ごうというもので、自転車ナビマークや自転車ナビラインに従っていれば絶対だというものではありません。
また、駐停車車両を避ける際には、後方からくる自動車がないか安全確認を行います。同様に、車道に出る際または歩道に上がる際には、他の自動車や歩行者に十分気を付けながら安全運転を心がけましょう。
歩道通行は、あくまで例外となりますので、歩行者優先であることを忘れずに、自転車はゆっくりと車道よりを通行します。
自転車ナビルート
自転車利用者の増加に伴い、警視庁では、幹線道とにおける自転車交通の整序化を図るため、一般国道と都道を対象に自転車ナビマークと自転車ナビラインを整備する「自転車ナビルート」を推奨しています。
自転車ナビルートの整備目的と内容は、上記のように車道左側端への自転車ナビマークの設置、主要交差点内への自転車ナビラインの設置となり、自転車の通行位置を分かりやすくし、自転車利用者の交通ルールの順守・自転車への保護意識をそれぞれ高めることで、交通事故を減少させ安全な道路交通環境を作り出そうとするものです。
自転車ナビルートの整備計画としては、平成30年までに約1,000kmの整備が予定されています。
見直される自転車
自転車というと、これまでは発展途上国で異常に多く利用されているというイメージを持つ人も多かったと思いますが、電動自転車の普及や健康ブーム、また、モビリティライフの多様化などから自転車が見直す動きが増えています。
以前ですと、駐輪場がないという問題があったのですが、最近では、徐々にこの問題も解決されつつあり、また健康ブームにより自転車が健康のために大いに役立つと期待されており、自転車利用者が増えています。
これに伴い、歩道を走る自転車と歩行者との事故も無視できないようなレベルとなってきたことから、行政としてもその対策が急務となっているところです。
これから自転車を利用しようという人も多いでしょうが、自転車ナビマークや自転車ナビラインのことをしっかりと理解して安全で便利、そして健康にも良い自転車ライフを楽しみたいものです。
まとめ
首都圏を中心に急拡大しているカーシェアリングサービスですが、カーステーションまで自転車で行けるようになるとさらに利便性は高まることになるでしょう(現状、一部を除き駐車場には自転車を置いておくことはできません)。
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