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2024年問題とは

2024年は、日本で歴史上初めて50歳以上の人口が50%を超えると予測されている年であり、また、通信の世界では公衆交換電話網(PSTN)がIP(インターネットプロトコル)網に一斉に切り替えられるという、技術的な転換点を迎える年でもあります。
2024年問題とは、どの国も経験したことのないようなスピードで進展する少子高齢化と、通信業界での技術的な大転換という2つの深刻な問題から「衰退か再興か」という岐路に日本という国が立たされることを言います。
つまり、高齢者が人口の半分以上となる時代にあわせたように、日本ではIT革命が本格化していくという、ある意味では非常に厳しい時代を迎えることになるのではと危惧されているのです。
5Gで加速するデジタル革命

野村総合研究所(NRI)は、2018年12月に、2024年までのITとメディアに関連する主要5市場の動向分析と市場規模の予測を行っています。
その中で、2024年問題に直面するわが国では、いかなる企業も、2020年ころに実用化が見込まれる第5世代移動通信システム(5G)、急速に進化する人工知能(AI)、モノのインターネット(IoT)、ロボットなどのデジタルテクノロジーを利用して、持続的に成長可能なビジネスモデルの再構築できるかどうかが問われているとしています。
とりわけ、第5世代移動体通信システム(5G)は、加速度的にAI、IoT、ロボットなどのデジタルテクノロジーを成長させ、2024年問題に直面するわが国に一筋の光明を差し込むモノとして期待されています。
カーシェアはどうなるの?

NRIのレポートでは、ITとメディアに関連する5市場の中で、カーシェアリングサービスについては、xTech(クロステック)市場のAutoTech市場の中で取り上げられています。
xTech(クロステック)市場とは、クラウドやAI、IoTなどデジタルテクノロジーを活用し、さまざまな分野や業界で新しいサービスを展開したり、業界構造そのものを変革したりする動きからでてくる新しいマーケットのことを指します。
クロステック市場には、金融(FinTech)、小売り(RetailTech)、広告(AdTech)、自動車関連サービス(AutoServiceTech)、教育(EdTech)、ヘルスケア(HealthTech)、スポーツ(SporTech)、農業(AgriTech)、漁業(AquaTech)などがあります。
この中で、自動車関連サービスは、「所有から利用へ」というライフスタイルの変化に沿って成功していくとみられています。
タイムズカープラス、オリックスカーシェア、カレコの大手3社が中心の既存の法人型カーシェアサービスは、今後、自動車メーカーなどの異業種参入も相次ぎ、個人ユーザーにとどまらず法人ユーザーも取り込みながら、都心部中心の現状から地方にもサービスを拡大していくと予測されます。
AutoServiceTech市場の規模はどのくらいに拡大するのか
法人カーシェア市場

法人カーシェアリングサービスは、2018年度のカーステーションに設置されるクルマの台数が33,000台から2024年度には89,000台まで拡大すると予測されています。
法人カーシェアがここ数年で飛躍的に成長したのには、カーステーションとなる時間貸し駐車場の存在抜きに語ることはできません。事実、日本発のカーシェアサービスであるオリックスカーシェアは、時間貸し駐車場がないために、タイムズカープラスに大きく後れを取ることになっています。
また、ここ数年急成長している三井系のカレコにしても、グループ企業である三井のリパークの存在が大きな成長要因と考えられます。
しかしながら、2024年度には約3倍弱までマーケットが拡大するということは、成長要因は時間貸し駐車場というよりは、自動車メーカーなどの異業種参入がその要因となるのではないでしょうか。
すると、現在のタイムズカープラスの1強時代というのは、数年後には大きく様変わりしている可能性もあるのかもしれませんね。
ちなみに、NRIの予測には個人間カーシェアは、現状の規模が小さすぎるために入っていません。鳴り物入りで登場した個人間カーシェアですが、今のところは思ったほど伸びていないというのが実情です。
若者のクルマ離れ現象は解消されるのか

気になるのは、法人型カーシェア市場が約3倍に拡大する場合のユーザー層ですが、「所有から利用する」時代にそのメインとなるのは、現在は、クルマ離れが顕著と思われる若者(20~30代)ということになるのでしょうか?
若者のクルマ離れ現象とは、全国的というよりは駐車場の高い都心部でより顕著となっていますので、「所有から利用する」時代には駐車場という問題は解決されるでしょうから、この年齢層のカーシェア利用率はかなり高くなるのは当然でしょう。
トヨタ自動車のカーシェアサービスの内容を見ても、スマホユーザーをそのメインターゲットとしているのが見て取れますので、各社が狙うターゲット層とは、スマホをプラットフォームとして活動する(生活する)ユーザー層(=若者層)とみて間違いないと思われます。
2025年には完全自動運転も

深刻な問題とささやかれる2024年問題の翌年の2025年には、実は、官民一体で完全自動運転化が計画されています。
現在、交通事故(件数・死者数ともに)は激減中ですが、高齢者による交通事故は増えており社会問題化しつつあります。ところが、完全自動運転化の時代とは、イコール無事故時代の到来ともなりますので、このころには高齢者も安心して完全自動運転車を利用することができるようになっているのかもしれません。
そんな時代には、もはや車を所有するという考えはなくなり、カーシェアリングサービスやタクシー型のライドシェアなどがモビリティライフの中心となっているのでしょうね!
まとめ
2024年問題では、恐ろしいほどのスピードで迫る少子高齢化問題と、通信業界における固定通信から完全にIP網への転換という大変革問題という、2つの象徴的な問題が重なってやってきます。
少子高齢化という大きな問題が、同時にやってくる5G(第5世代移動体通信システム)によって加速度的に進歩するであろう、AI・IoT・ロボットなどのデジタルテクノロジーによって解決されるのかどうか、まさに正念場というところでしょう。
モビリティライフというマーケットにおいては、「所有から利用」の時代に変換し、カーシェアやライドシェアが少子高齢化問題も含めて、新しいモビリティライフを提供することになりそうです。
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