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乗らないけど愛車を手放したくない、そんな時どうする!
海外転勤がきまった、など様々な事情でクルマに乗らない期間が発生することがあります。こんな時には、今はやりの車買取業者でクルマを売却するというのも一つの方法ですが、中には、愛車をどうしても手放したくないという人も少なくはないでしょう。
駐車場の心配がない場合には、維持費はかからないということになりますが、それでも自動車税はしっかりと課税されてしまいます。もちろん、できることなら使ってないのですから税金も払いたくないところですよね、こんな時にはどうすれば良いのでしょうか?
一時抹消登録がおすすめ
生活環境に変化が起こり、クルマに乗る必要がなくなった場合、普通なら車を手放すことになりますが、何らかの理由によりどうしても手放したくない。
しかし、ナンバープレートが付いている状態でクルマを保管していると自動車税が発生してしまいます。そんな時におすすめなのは車両の一時抹消登録です。
一時抹消登録をすることで、法律上はそのクルマを公道で運転することはできなくなりますが、自動車税を課税されることもなくなります。一時抹消というくらいですから、先々利用する場合には申請して車検をすれば公道を走行することができるようになります。
理由は異なりますが、盗難などでクルマが無くなった場合にも、一時抹消登録をすることで税金を払う必要がなくなります。
一時抹消登録は、クルマの使用者の拠点を管轄する運輸支局で行いますが、自分でやる場合と、ディーラーなどに代行してもらう場合とでは用意する書類が異なります。
自分でやる場合に必要な書類
・車検証
・ナンバープレート(前後2枚)
・所有車の印鑑証明
・手数料納付書(検査登録印紙代350円)
・一時抹消登録申請書
・自動車税/自動車取得税申告書(地域によっては不要の場合も)
ディーラーなどに代行してもらう場合
・車検証
・ナンバープレート(前後2枚)
・所有車の委任状
・所有車の印鑑証明
抹消登録には2種類ある
クルマの抹消登録には、大きく分けると「一時抹消登録」と「永久抹消登録」の2種類があります。
「永久抹消登録」とは、その名の通り一時抹消とはことなり、今後再登録することができず公道を走行することができなくなります。永久にクルマとしての登録を抹消しますので、クルマとしての再登録は不可となります。
一般的には、「廃車」というとクルマを解体してスクラップにしてしまうことになりますが、永久抹消登録をすることはこの「廃車」のイメージに近くなるでしょう。
年式が古いクルマや走行距離が数十万kmなどのクルマ、また事故や故障で動かないクルマのように中古車市場でも価値がなくなったクルマは、解体してから永久抹消登録を行います。
年式が割りと新しい事故車の場合でも、その修理にかかるコストが中古車市場での売買価格を上回る場合には解体されますし、修理代が売買価格より下回る場合には解体されずに修理されることになります。
一時抹消登録のメリット
自動車税が課税されない
軽自動車であれ普通自動車であれ所有している限りは、運転していなくとも毎年自動車税が課税されることになります。
一時抹消登録を行うことにより、公道を走行できなくなりますので、自動車税の課税対象から外れることになります。
自動車税は、4月1日から翌年の3月31日までの期間に課税されます。年度の途中で一時抹消登録をすると、3月まですでに納付済みとなっている自動車税が月割での還付を受け取ることができます。
月割なので3月に一時抹消登録を行った場合には還付の対象とはなりません。また、自動車税が還付されるのは普通自動車で、軽自動車の場合には還付は行われていません。
自賠責補償の還付が受けられる
マイカーを所有する場合には、強制加入保険である自賠責保険に加入することになりますが、一時抹消登録を行うと自賠責保険も不要となりますので、車検期間が残っているクルマの一時抹消登録を行う場合には、一括払いで支払っている自賠責保険の解約を行うことができます。
自賠責保険を解約すると、すでに支払っている保険料が月割で還付されます。
再登録可能
前述のように、一時抹消登録とは一時的に抹消することですから、クルマの解体を行うわけでもなく、また生活環境の変化などからクルマを利用したい場合には再登録して利用することができます。
再登録できない永久登録との一番大きな違いとなります。
一時抹消登録のデメリットとは
駐車場(クルマを保管する敷地)が必要
一時抹消登録とは、基本的に再登録するということが前提となりますので、クルマはナンバーが外れた状態でそのまま残ることになります。
一時抹消登録したクルマは公道を走ることはできませんが、保管しておく敷地が必要となります。
通常は、一時抹消登録を検討する人というのは、駐車場(クルマを保管する場所)の心配がない人であると思われます。地方などで数千円で駐車場が借りれる場合には良いかもしれませんが、首都圏のように月額3~5万円の駐車場代を支払ってまで保管するというのは一般的には現実的ではありません。よほどの事情がある場合に限られるでしょうね。
自動車重量税は還付されない
車検期間が残っているクルマの一時抹消登録を行うと、自動車税に加えて自賠責保険が月割で還付されますが、車検時に納付済みの自動車重量税は還付の対象とはなりません。
一時的な抹消ではない永久抹消登録の場合には解体を伴いますので、自動車重量税は還付対象となります。
中古車販売店で展示されている中古車の多くは一時抹消登録済み
一時抹消登録は再登録が前提ですので、クルマ自体にまだ価値があり、再度登録して公道を走行する可能性がある時や税金対策などのために申請します。
このような理由から、例えば、中古車販売会社で展示されている中古車の多くは一時抹消登録が行われています。展示用の中古車とは言え、一時抹消登録を行っていない場合には自動車税の課税対象となってしまいますので、中古車販売業者が一時抹消登録を行うのは当然といえます。
超人気車種などですぐに売れそうな場合は別でしょうが、通常は、一時抹消登録を行って、販売した中古車は整備をして中古車新規登録(再登録)を行います。
まとめ
乗らないけれどもクルマは手放したくない、このような時に役立つのが一時抹消登録です。自動車を保有している限りは、自動車税が課税され、自賠責保険に加入する必要があります。
乗らないのに自動車税や自賠責保険を支払うのは合理的ではありませんよね。こんな時に最適なのが一時抹消登録です。
クルマを所有するのは何かとコストがかかりますが、これに比べると、カーシェアリングサービスの場合には乗りたいときだけ利用して、乗らない時は利用しなければ良いですから本当に便利ですね。
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