この記事の目次
カーシェアユーザー層が中古車を購入するケース
首都圏でクルマを所有するには高額のコストがかかる、あるいは、若者のクルマ離れなど、日本におけるカーシェア市場の急激な成長には様々な要因が考えられるでしょう。
一度利用すると止められないというくらいに利便性の高いカーシェアリングサービスですが、最近、カーシェアユーザー層の中からクルマを購入したいというケースも出てきているようです。
以前にも、都心部から地方への転勤、あるいは、家族が増えたりとクルマの必要性から購入するというケースはありましたが、最近顕著なの、カーシェアでクルマを利用してみたところ意外と便利であることや、あらためてクルマの魅力を理解したということから購入を検討する人が増えているということです。
週に1~2度カーシェアを利用するケースでは、再開発などの理由で突然自宅近くのカーステーションが閉鎖されると、生活にも大きな支障が出る可能性がありますし、少なくとも非常に不便になるでしょう。
首都圏の時間貸し駐車場を中心に急拡大したカーシェアリングサービスですが、時間貸し駐車場の場合には一時的なビジネスであることも多く、肝心なカーステーションが閉鎖されてしまう可能性はそう低くはないのです。
カーシェアユーザーがクルマを購入するというのは、当初は特殊ケースとも思われていましたが、これも新しいモビリティライフがもたらしたと考えることもできるかもしれませんね。
お手頃な中古車が増えているという事情
カーシェアユーザー層がクルマを購入するケースを後押しするもう一つの大きな要因があります。
いわゆるコンパクトカーの存在で、国内で売れ筋であるコンパクトカーが中古車市場で大量に出回っているという事情があります。このことは、カーシェアリングサービスの急成長にも大きく寄与しましたが、同時に中古車購入層にもコストパの良い人気車が購入しやすいという環境をもたらしています。
新車で購入すれば、それなりのコストはかかってしまいますが、中古車であれば、そこそこ程度の良いクルマを半額、あるいは3分の1以下で購入することもそれほど難しくはありません。
ざっと見まわしても、人気のプリウス、アクア、フィット、デミオなどは非常にリーズナブルな価格で購入できますし、ここのところ大人気のe-powerシリーズもそろそろ購入しやすい価格帯となってきそうです。
中古車購入の際に知っておきたい「修復歴」とは?
中古車の魅力は、何といっても新車と比べた場合にお安く購入できるというコストです。
現在のような買い手市場では、「え~、マジ?」というような価格で提供されている中古車をたまに見かけることもあります。しかし、「安かろう悪かろう」はいつの時代にも共通しますし、特に新車と違い中古車購入の場合には、ディーラーのような信頼できる販売先以外から購入するケースもありますので、多くの点で注意が必要となります。
中古車購入の際に、多くの人が見ているのが「修復歴」の有無です。検索する場合には、予め「修復歴」のあるクルマを除外して検索する人も多いのではないでしょうか?
中古車購入検討者の多くが参考にしている「修復歴」情報ですが、実際にどれくらいの方が「修復歴」の本当の意味を理解しているのでしょうか?
カーシェアユーザーなどで「修復歴」の意味を知らないという人のために、ここでは「修復歴」の本当の意味を説明していきます。
事故車のすべてに「修復歴」がつくわけではない!
初心者ドライバーの素朴な疑問として多いのが、バンパーなどを軽くぶつけってしまったり、ドアなどをこすって修理に出した場合に、これで「修復歴」有りのクルマになってしまうのかということです。
まあ、もしこれが事実なら中古車情報の大半のクルマは「修復歴」有りのクルマにってしまいますよね。実際に、中古車情報で検索してみると分かりますが、「修復歴」有りのクルマは非常に少ないというのが実情です。
それでは、「修復歴」有りのクルマとはどのようなクルマのことを言うのでしょうか。
社団法人日本自動車査定協会HPによると、「修復歴とは車両の骨格部分、つまりフレームやシャシーなどクルマの強度を保つ部分に影響を及ぼし、交換や修正をした経緯のあるもの」となっています。
ただし、これはあくまで基準であり、実際の判断基準は全国のオートオークションにより異なっており、現在は日本オートオークション協議会において、「修復歴」の統一基準について研究・検討が行われているということです。
分かりやすく言うと、修復歴とは、過去に交通事故その他の災害などにより、クルマの車体の骨格部分を損傷し、修正あるいは交換により修復したことをいい、クルマの流通過程での未修復である「現状車」も同様の判断が適応されます。
事故を起こしていなくても修復歴に該当する車体の骨格部分が修正もしくは交換されている場合には修復歴とみなされます。また、事故は起こしていてもバンパー交換・ドアの凹み戻しなどでは修復歴とはみなされません。正確には、交換跡や修理跡と判断されます。
従って、修復歴と事故歴では厳密には別物であるということになります。
修復歴のある車はお得なのか?
前述しましたように、中古車を検討する際には端から「修復歴」有りのクルマは除外する人も多いでしょうが、「修復歴」有りのクルマの魅力は何といっても「修復歴」無しのクルマと比較した場合の価格の安さです。
もちろん、修復の度合いによって価格は大きく異なりますし、判断基準が今一つ曖昧であるという問題もあります。価格が魅力とは言っても「安かろう悪かろう」では後日の修理代などによりかえって高くつくケースもあるでしょう。
よほどクルマに詳しい人でもない限りは、修復歴の内容について理解することは難しいでしょうし、特に初心者の場合には避けるほうが無難であると思われます。
先々売却する予定がある場合などでは、修復歴があると査定価格が著しく安くなりますので、「修復歴」有りのクルマに乗る場合には乗りつぶすつもりで購入するほうが良いでしょう。
「修復歴」はそれほど気にならず、とにかく安く中古車を購入したいという場合には、ディーラーなどが提供する保証サービスが適用される「修復歴」有りのクルマも多くありますので、これらを組み合わせることで同程度の一般中古車よりもお得に購入することができるかもしれませんね。
まとめ
カーシェアユーザーが中古車を購入するケースが増えていますが、意外なことに新しいモビリティサービスの利用からクルマの魅力が再認識されるケースが今後も増えていくと予想されます。
魅力的な価格から人気の中古車ですが、検討の際には「修復歴」の有無には注意しておきましょう。特に、他のクルマと比べて明らかに価格が安いと感じる場合には「修復歴」有りの場合が多いようです。
「修復歴」といっても様々ですが、中には本当にお得なクルマが提供されているようなケースもあります。ただし、レアケースですので、初心者の場合には「修復歴」無しのクルマを選択するほうが無難でしょう。
カーシェアの場合には、「修復歴」なども全く気にする必要もありませんので楽ちんですね!そんなカーシェアリングを、あなたのお近くのカーステーションを探したり、レンタカーや他のカーシェアリング会社との料金比較ができる『カーシェアリング・レンタカー比較のDRIVE go SEARCH』で探してみることをおすすめします!