カーシェアで事故った場合
首都圏を中心に急激に利用者が増えているカーシェアリングですが、それにつれてカーシェア利用中での事故も増えています。自動車を運転する以上は、事故は避けることのできないものですが、カーシェアの場合にはペーパードライバーに近い人の利用も多いため、それなりに事故も発生しています。
また、カーシェアの急激は発展は、首都圏の駅前にあるような狭い時間貸しの駐車場というケースが多く、人通りも多いことから、カーステーションである駐車場内での事故が非常に多いという特徴もあります。
それでは、カーシェアリング利用中に事故を起こした場合には、どのような対応を取ればよいのでしょうか?まずは、モデルケースとして、カーステーション内での自損事故の場合で説明します。
カーステーション内での自損事故のケース
前述のように、カーシェアリングでの事故の多くが駐車場内で発生しているのですが、カーシェアのカーステーションは駅前などの非常に便利の良い場所にあることが多いのですが、便利が良いということは、裏を返すと、駐車場が狭く出し入れがしにくいことも多く、夜になると特に注意深く出し入れする必要が出てきます。
また、夜になっても人通りの多いケースもあり、終電過ぎまでは通行人に注意しながらバックでクルマを入れる必要のあるところも多くあります。つまり、通常よりも若干は事故の発生する可能性は高くなりますが、駐車場内でもあり、事故の大半が軽い自損事故というケースになります。
東京都渋谷区のヘビーユーザーA氏の事故のケース
渋谷区在住のA氏は、3年前にマイカーを売却しカーシェア利用に切り替えたことで、駐車場代・自動車ローン・維持費などで毎月10万円以上もコスト削減ができた、週に3~4回はカーシェアを利用するそれなりのヘビーユーザーです。
免許は10年以上も前からゴールド免許で自分でも運転に自信を持つ優良ドライバーです。カーシェアの利用は短時間利用がほとんどで、まさかカーシェアの短時間利用で事故を起こすとは夢にも考えておらず、利用の際には安心補償サービスは利用していませんでした。
平日の雨の夜にいつものようにカーシェアを利用したA氏は、買い物を終えてカーステーションにバックでクルマを戻そうとして誤って、駐車場内にあったポールにクルマの後ろのバンパーをぶつけてしまいました。
昼間なら、このようなミスを犯さなかったでしょうが、雨の日の夜でただでさえ見づらいところに、駅前のステーションということで夜遅い時間であったにもかかわらず人通りも多く、通行人を気にしながらバックしていたためカーステーション内のポールに気づきませんでした。
事故を起こしたら原則として110番に連絡する
さて、どんな理由にせよ、事故を起こした以上は速やかに処置しなければなりません。すぐさま、カーステーションの看板に記載してあるサポートセンターに連絡を入れたところ、以下の流れとなりました。
1.まず、こちらに怪我がないかを確認してくれます。それから状況確認があります。
2.事故の住所などの確認ですが、A氏の場合はステーション内なのでステーション名だけでOKでした。
3.保険がありますので、警察への連絡を依頼され、A氏の場合には110番への連絡を依頼されました。
4.警察に聞いておくこと(警察署名、担当警察官名)、
110番に連絡後、10分ほどで警察官が到着し、自損事故ということで10分ほどで状況確認は終了しました。
結局、事故についての処理はこれで完了となりましたが、A氏の場合には、今回は30分の利用ということで安心補償プランには加入しておらず、駐車場内での自走可能な事故ということで、今月分の利用料にペナルティ料金として2万円が加算されることとなりました。
今回、A氏の場合には309円の安心補償プランに加入していなかったために、2万円が加算されることになりましたが、A氏のように週3~4回の短時間利用であれば、その都度309円の安心補償パックに加入すると、毎月4,000円前後、年間で5万円前後の保険料が発生しますので、A氏的には致し方ないと納得しているようです。
ただし、たまにしか利用しないケースや長時間利用のケースでは、安心補償パックに加入しておくほうが良いということは言うまでもありません。
カーシェアの補償体制とは
タイムズカープラスの補償内容
圧倒的なシェアを誇るタイムズカープラスの補償内容はどうなっているのでしょうか?
タイムズカープラスの場合には、利用料金に予め下記の補償が備わっています。
・対人補償:1名につき 無制限 (自賠責補償 3,000慢円を含む)
・対物補償:1事故につき 無制限 (対物免責額 0円)
・車両保証:1事故につき 時価額 (車両免責額 0円)
・人身傷害補償(自分&乗用車):1名につき 無制限
これにより、タイムズカープラスの場合には、事故を起こした場合にも相手方への補償については補償されることになりますが、自車に損害を与えてしまった場合にはそれなりのペナルティ料金が発生します。
上記例のA氏のケースがそうで、原則として、自走可能な場合にはNOC(ノンオペレーションチャージ)として2万円、自走不能な場合にはNOCとして5万円が利用料金に加算されます。
A氏の場合、タイムズカープラスのTCP安心補償パックに309円で加入しておけばNOCとしての2万円も加算されることは無かったということになります。
つまり、カーシェアリングサービスには、タイムズカープラスなどの場合には、利用料金に保険料が含まれていることになり、これは利用者にとっては非常に有利なサービスといえるでしょう。
もちろん、警察に届けていなかったり運転者が会員ではないケースなどいくつかの適用外のケースのありますので、十分注意が必要です。
レンタカーで事故った場合
レンタカーの場合にも、カーシェアリング同様の補償サービスが提供されますが、料金や補償内容は多少異なります。ここでは、業界トップクラスの補償内容と評判のトヨタレンタカーの場合も見てみます。
トヨタレンタカーの補償内容
トヨタレンタカーではレンタカー料金に以下の補償が含まれています。
・対人補償:1名につき 無制限 (自賠責補償 3,000万円を含む)
・対物補償:1事故につき 無制限 (対物免責額 50,000円)
・車両保証:1事故につき 時価額 (車両免責額 50,000円)
・人身傷害補償(自分&乗用車):1名につき 3,000万円まで
NOCは、タイムズカープラスと同じで、自走可能な場合には2万円、自走不能な場合には5万円が発生します。
つまり、カーシェアの補償内容と比較すると、NOCは同じですが、加えて、対物補償で5万円、車両保証で5万円が発生することになります。
トヨタレンタカーには免責補償制度があり、免責補償料1,080円/24時間を支払うと対物補償の5万円と車両保証の5万円が免除されます。
また、トヨタレンタカーW安心プランにすれば、免責補償料1,620円/24時間で対物補償5万円と車両保証5万円に加えて、NOCも免除され、通常は自腹になるタイヤ損傷修理代やホイールキャップ紛失補償も付いてきます。
まとめ
マイカー所有で任意保険に加入することを考えると、カーシェアリングサービスの補償内容は大変優れていることが理解できます。
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