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クルマのエアコン、正しく使い分けていますか?
猛暑日が続いた8~9月、クルマの運転にはエアコンなしではとても無理だという状況が続いていました。こんな時期ほどカーエアコンのありがたみを感じる時もないものです。
猛暑日では少しでも早く車内を涼しくしたいという思いもありますから、冷房をマックス全開状態にして利用する人も多いでしょうが、エアコンを利用しつつも頭のどこかで、「自分はカーエアコンを正しく利用しているのだろうか?」という疑問を持っている人も実は多いのではと思われます。
カーエアコンには、外気導入、内気循環、さらにはオートエアコンなどがありますが、これらの正しい使い方を知っている人は意外と少ないようです。猛暑をよい機会として、カーエアコンの正しい使い方を知っておきましょう。
外気導入と内気循環の使い方とメリットとは
一般的には、クルマのエアコンのパネルには外気導入・内気循環・AUTOなど切り替えられるようになっています。エアコンを使わない場合にも、車内の空調は外気導入・内気循環・AUTOのいずれかになっています。
最近のクルマは、内気循環に設定していても室内温度などにより自動的に外気導入に切り替わるタイプが増えてきています。
外気導入のメリット
・窓の曇りが取れやすい
夏場や冬場では、急激な温度の変化や人間の体温の関係で、フロントガラスなどが曇って運転しにくくなったり、最悪のケースでは前方が見えなくなり事故の危険性が出てくることもあります。
このような時には、緊急時には窓を拭く、窓を開ける、あるいは外気導入に切り替えることで曇りが取れやすくなります。
・換気ができる
長時間内気循環にしていると、車内の空気が汚れたりしますし、タバコや汗、食べ物など匂いに敏感な人がいる場合には外気導入にして換気を心がけましょう。
・酸素濃度が下がらない
長時間換気しないと、車内の酸素濃度が下がって眠気をもようすこともあり、酸素濃度を下げないように外気導入するようにします。
内気循環のメリット
・エアコン(冷暖房)の効きが速い
猛暑日にはほとんどの方がこの使い方をするでしょうが、完全ではありませんがほぼ外気をシャットアウトした状態となりますので、冷暖房の効きが速くなります。
・排気ガスや花粉などが入ってこない
車内の空調に問題がない場合には、わざわざ外気を導入することで排気ガスや花粉の侵入させるリスクを抱える必要はありません。
・燃費が良くなる
どれほどの効果があるのかは定かではありませんが、外気導入では空気の摩擦抵抗で多少燃費が悪くなるといわれています。少しでも燃費をよくするためには内気循環のほうがおすすめとなります。
AUTO
この夏の猛暑日には、焦ってエアコンの設定温度を最低の18度に合わせ、風量全開になるように手動で設定した人も多いと思われますが、AUTO(オートエアコン)に設定しておけば、希望設定温度に向けて、自動的に内気循環・冷却MAX・最大風量で設定温度に近くなるまで冷やしてくれます。
自動車メーカーは外気導入を奨める
マニュアルエアコンの場合、取扱説明書を読んでみると自動車メーカーでは通常は外気導入にしておくことを推奨しています。
例えば、日産自動車の「ビギナーズライフ」という運転初心者向けの公式サイトでは、「通常は外の空気を車内に入れる外気導入をONにしておくことをおすすめします。長時間内気循環にすると車内の空気が汚れ、酸素も不足し眠気をもよおすからです。外の空気の臭いやほこりがひどい時には内気循環にしますが、空気がきれいになったらまた外気導入にします。」とあります。
他の自動車メーカーでも同様に外気導入を推奨しています。つまり、運転する際には、車内に新鮮な外の空気を入れるように心がけて、適時に外からの空気をほぼシャットアウトする内気循環に切り替える、という使い方が理想的であるということですね。
デフロスターを利用すると自動的に外気導入に
あまり知られていませんが、フロントガラスが曇った際などに利用するデフロスタースイッチを入れると、デフロスターから風が吹き出し、吸い込み口が外気導入になります。素早く曇りなどを無くすために自動的に外気を導入するようになっています。
デフロスターとは、直訳すると「霧を除去する」という意味になりますが、エンジン内部の熱を利用して温風を送り出す機能です。
デフロスターのスイッチをオンにすると、フロント窓ガラスの下部やサイドウィンドウのドアミラー付近からの送風により、結露した窓ガラス面の水分を乾燥させ、窓ガラスの曇りを取り除いてくれます。
カーシェアユーザーも覚えておきたい外気導入と内気循環の使い分け
カーシェアユーザーの中には、普段はほとんど運転しないというペーパードライバーや初心者ドライバーが多くいます。ベテランドライバーでも正確に外気導入と内気循環の使い分けができている人はそう多くはいないくらいですから、普段運転しない人の場合には尚更です。
今年の夏のように、猛暑日が続く中でカーシェアを利用したところ、温度差によりフロントガラスが曇ったりして慌てた人も多いかもしれませんが、猛暑という機会を利用して外気導入と内気循環の使い分けをしっかりと覚えておきたいところです。
運転中にフロントガラスが曇ると慌ててしまいがちですが、外気導入ということを理解しておけば、落ち着いて対処することができるはずです。
カーシェアリングサービスは、複数のユーザーで同じクルマを利用することになりますので、前の利用者が内気循環のままにして場合には外気導入に切り替えるようにするとよいでしょう。
短時間利用の場合には、そこまで気を付けることもないかもしれませんが、長時間利用の場合には切り替えておきたいですし、短時間利用の場合にも次に利用する他のユーザーのことを考えて外気導入にしておくとよいですね。
まとめ
カーエアコンのパネルには、外気導入、内気循環、AUTOなどがあります。状況に応じて、外の空気を車内に入れて換気する外気導入、外の空気をほぼシャットアウトする内気循環、あらかじめ設定しておいた温度に自動的に調整するAUTOを使い分けします。
外気導入と内気循環にはそれぞれメリットや使い方がありますが、自動車メーカーでは通常は外気導入を推奨しており、ケースバイケースで内気循環をうまく取り入れるようにすると理想的です。
カーシェアユーザーも、これらのことをしっかりと理解しておくことで、猛暑日や大雪の際にも慌てることなくカーライフを楽しむことができます。そんなカーシェアリングを、あなたのお近くのカーステーションを探したり、レンタカーや他のカーシェアリング会社との料金比較ができる『カーシェアリング・レンタカー比較のDRIVE go SEARCH』で探してみることをおすすめします!