カーシェアリング 若者の車離れ

2020年の新成人マイカー所有率は14.8%!マイカーを所有しない理由とは?

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新成人のカーライフ意識調査

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若者のクルマ離れ」と言われて久しいですが、本当に若者はクルマ離れしているのでしょうか?

ソニー損害保険株式会社は、2019年11月8日から11月15日の8日間、今年の新成人(1999年4月2日から2000年4月1日生まれ)に対して、新成人のカーライフ意識調査をインターネット上で行い、1000名の有効回答を得ました。

この調査結果が大変興味深いものとなっています。

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新成人のマイカー所有率は14.8%

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今回の意識調査では、「普通自動車運転免許を持っている(オートマ限定)」が36.1%、「普通自動車運転免許を持っている(マニュアル)」が20.3%となり、「運転免許の保有率」は合計で56.4%となりました。

これに加えて、「現在、教習所に通っている」が3.6%、「時期は決まっていないが取得予定」が22.5%で、「運転免許の取得予定者」は26.1%となっています。

また、気になる「運転免許保有者」の居住地別に見ると、都市部(※)44.9%、地方では60.2%となっており、地方のほうが15.3%高い数字となりました。

都市部とは、北海道札幌市、東京都23区、神奈川県横浜市、愛知県名古屋市、大阪府大阪市、京都府京都市、兵庫県神戸市、福岡県福岡市とし、それ以外を地方としています。

マイカー保有者は?

次に、全回答者1000名に、クルマ(バイクを除く)を持っているか調査したところ、「自分のクルマを持っている」が14.8%、また、「購入予定」が9.7%となりました。

これに加えて、「購入する予定はないが、いずれは欲しい」が42.1%で、「購入予定、いずれは欲しい」の合計は51.8%となりました。

この意識調査より、マイカーを所有している新成人は少ないものの、いずれは購入したい(マイカーを所有したい)という人が非常に多いということが見えてきます。

また、マイカー所有率を居住地別に見てみると、都市部では8.5%、地方では16.9%となりました。

 

クルマを所有しない理由

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今回の意識調査において、クルマを購入するつもりがないと回答した334名に対して、その理由もたずねています。

最も多かったのが、「購入費用を負担に感じる」で50.9%、次に「維持費がかかる」が33.8%、さらに「クルマ以外の移動手段が充実しており、クルマに乗る必要性がない」が31.1%となりました。

予想された回答でありますが、経済的な負担を多くの新成人がマイカーを所有しない理由として挙げています。

 

若者のクルマ離れは本当に進んでいるのか

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この意識調査では、自動車メーカーにもっと若者向けのクルマを作ってほしいかという質問もあり、「あてはまる」と回答したのが44.2%、「あてはまらない」という回答が22.8%となっていました。

少子高齢化が進み、いわゆる2025年問題(団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となり、国民の4人1人が75歳以上という超高齢化社会がやってくる)もあり、自動車メーカーの販売ターゲットは高齢者にならざるを得ないでしょう。

とは言え、今回の意識調査からは、普段いわれているような若者のクルマ離れという状況は、それほど見えてきません。

どちらかというと、若者に限った話ではなく、首都圏においては駐車場代などの維持費の高騰という問題が大きく、クルマを所有しにくい状況になっているからだと思われます。

 

100年に1度の大変革期

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2020年4月、世界中が新型コロナウィルス騒動でパニック状態となっています。

他国と比べると、比較的普通の暮らしが現時点では行えている日本でも、新型コロナウィルス騒動が長期化する場合には、大きな経済的損失が見込まれます。

2020年東京オリンピック・パラリンピックの延期も確定し、マイカー購入どころか、マイカーの売却を検討する人のほうが増えてきそうな状況です。

自動車産業では、100年に1度の大変革期と言われています。

また、新型コロナウィルスは10年周期のウィルス感染の流行といわれ、株式市場でも10年に1度の大暴落といわれます。

2020年という時期は、何かと変化が発生しやすい時期であったのかもしれませんし、若者は決してクルマに関心を無くしたわけではなく、次の新しい時代に対応しようとしているのかもしれません。

 

レンタカー、カーシェアリングに対する意識

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レンタカー、カーシェアリングに対する意識調査(運転免許所有者564名に対して実施)も行われています。

これによると、レンタカーを利用したことがあるのは37.6%となりました。

利用率を居住地別でみると、都市部では56.8%、地方部では32.9%となっており、クルマの維持費の高い都市部のほうが23.9%高くなっています。

同様にカーシェアリングサービスを利用したことがあるのは8.3%となりました。

レンタカーよりかなり低い数字となっています。利用率を居住地別に見ると、都市部では12.6%、地方部では7.3%となりました。

この数字を見る限りにおいては、新成人にはまだまだカーシェアリングサービスは浸透していないように見えます。

若者の場合には、定期的に利用するというケースよりも、1年に何度か利用するということだと思われ、毎月基本料が発生するカーシェアリングサービスよりも、都度払いのレンタカーのほうがクルマも選べて借りやすいというところかもしれません。

 

レンタカーやカーシェアの利用がマイカー所有の動機に

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今回の意識調査で、レンタカーもしくはカーシェアを利用したころがあるのは、運転免許保有者564名中の225名、このうちレンタカーのみ利用したころがあるのは178名、カーシェアのみ利用したことがあるのが13名、両方利用したという回答が34名でした。

また、レンタカーもしくはカーシェアを利用したころのある225名中、35.1%レンタカー、カーシェアを利用してクルマを欲しいと思う気持ちが強くなったと答えています。

これは時代を問わず、一度運転してみたらクルマが欲しくなるという、若者特有の感情かもしれません。いや、新しい新車などであれば、年齢は関係ないのかもしれません。

様々な理由から、運転免許は取得しているもののクルマは所有していないというケースでも、レンタカーやカーシェアリングサービスを利用したことが契機となり、クルマに関心を持つようになる若者は多いようです。

 

まとめ

ソニー損害保険会社による、「2020年 新成人のカーライフ意識調査」の結果が大変興味深いものとなっています。

若者のクルマ離れ現象という言葉が一人歩きしている感は以前よりありましたが、意識調査を見る限りにおいては、必ずしも若者がクルマに関心ないというのではないことが見えてきます。

もっとも、100年に1度と言われるモビリティ革命では、クルマは所有するものから利用して楽しむものに変化するといわれており、その意味では、若者は時代を先取りしているだけかもしれません。

クルマを利用して楽しむ第1歩は、まずはカーシェアリングサービスとなりそうです。

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