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BMWが実施た自動運転デモンストレーションの内容が凄い
2019年10月、11月に実施されているBMWのレベル4自動運転デモンストレーションの内容が凄すぎると話題となっています。
BMWジャパンは、東京都港区お台場のBMWグループ東京ベイにて自動運転「レベル4」の体験デモンストレーションを実施しています。
そのデモンストレーションの内容とは、
1.スマートフォンアプリで呼び出された人の乗っていないクルマが、そのクルマのオーナーを迎えにやって来る
2.到着とともにスマートフォンによるアクセス認証をして、希望の出迎え地点までクルマを誘導する
3.区切られた敷地内を一周して戻ってきて、乗員が下りたのちにクルマが自動駐車で駐車スペースに戻る
というものでした。
まさに、映画の世界でしか見たことのないようなシーンが、目の前で実施されているという、大変な時代になったものです。
おそらく、20年、30年後には、そんなことを言っていた時代もあった、という話になるのでしょうが、まだまだ課題はあるにせよ、自動運転の時代がやってすぐに来るのは間違いなさそうです。
テストカーとして利用されているのはBMW7で、ボディはカメラだらけになっており、ボディの四隅には超音波センサーが、フロントにはレーザー、ルーフにはGPS等が搭載されており、見た目は乗用車というイメージではありませんが、実用化される段階ではボディデザインに紛れ込ませるため問題はないそうです。
東京オリンピック・パラリンピックで披露される予定のレベル4
自動運転レベル4といえば、2020年の東京オリンピック・パラリンピックでお披露目される予定となっており、日本の自動車産業の威信にかけても成功させる必要があります。
オリンピック・パラリンピック直前の2020年7月には、トヨタ自動車による、一般人向けのレベル4のテスト運転も予定されており、本番では自動運転バスによる移動が実現されることになっています。
今回のBMWの体験デモンストレーションをみても、解決すべき課題は残されているものの、一定の水準に達していることは間違いなさそうで、オリンピック・パラリンピックとともに楽しみな年となりそうです。
レベル4が成功すると、次は2025年に向けてレベル5と呼ばれる完全自動運転を目指す予定となっていますが、夢のような話ですが、実現してしまうのではないでしょうか。
レベル4ってどのレベル
自動運転のレベル4とはどの段階のことを言うのでしょうか、簡単におさらいしておきましょう。
ちなみに、現在販売されているクルマではレベル2どまりとなっています。
レベル1:「運転支援」前走車との車間距離を自動調整、衝突を防ぐための歩行者警音など
レベル2:「部分的な自動運転」ハンドル操作や車線コントロールアシスタンスなど
レベル3:「高度な自動運転」特定の条件下(高速道路など)における車両の自動運転
レベル4:「完全な自動運転」ドライバーの介入なしで複雑な運転状況に車両が対応、ただし運転手の操作も可能
レベル5:「自律運転(運転手不在)」車両が完全に自律運転を行い、操縦席や運転手や免許も不要
一般的には、レベル4以降を自動運転と呼んでいます。つまり、来年には自動運転の世界が東京にてお披露目されるということです。
今回、体験デモンストレーションを実施したBMWでは、レベル1はすべての車両で実現し、レベル2もクリアしています。現在は、レベル3を実現すべく公道テストを繰り返しています。
日本に持ち込まれたテスト車両のBMW7をベースに制作されたのは、さらにその先にあるレベル4を目指したものです。
現在、最も自動運転に近いレベルとは
現在販売されているクルマは、レベル2までとなりますが、それでは現時点で最も自動運転に近いと思われるクルマはどの車種なのでしょうか?
現時点で、最も自動運転に近いといわれているのが、2019年9月登場の改良型スカイラインに搭載された日産「プロパイロット2.0」で高速道路上でのいわゆるハンズオフ(手放し運転)が可能となります。
プロパイロット2.0が最も自動運転に近いといわれるのは、使い勝手の良さが格段に上がったことと、世界初となる高速道路でのナビ連動ルート走行と同一車線でのハンズオフを実現させたことです。
これは、ナビに目的地を設定しスタートします。高速道路に入って条件が整うと、クルマからシステムが使用可能になったと伝えられ、後はステアリングのスイッチを押すだけです。
すると、ハンドオフ機能が素早く立ち上がり、ドライバーは前方を確認するだけとなります。
また、ナビゲーションの経路に連動した運転支援も秀逸です。
例えば、インターチェンジなどで車線変更が必要な場合、ドライバーに音声や画面で指示を仰ぐ合図がクルマから発せられ、ドライバーがそれを承認するとハンドルに手を添えるだけで車線変更が完了します。高速出口では、きちんと減速まで行います。
このように、プロパイロット2.0ではまるでベテランドライバーの運転のように、スムーズで正確な運転サポートが行われますが、それを実現させるキーテクノロジーが「3D高精度地図データ」です。
3D高精度地図データとは、道路の形状を勾配も含めて立体的にデータ化したもので、これをGPSと組み合わせることで5㎝という高精度で車両を制御することが可能となります。
コーナーへの追従性が飛躍的に向上し、一定の速度にコントロールすることも可能となりました。
もちろん、今回のBMWの体験デモンストレーションはレベル4を目的としたもので、日産「プロパイロット2.0」のさらに上を行く機能となります。
2021年にはレベル3対応車を発売予定
BMWでも高速道路でのハンズオフが可能となる車種を日本で発売しています。3シリーズ、8シリーズなどに搭載されていますが、コストを抑えるために、あえて3D高精度地図データは搭載されていません。
BMWでは、2021年度中に高速道路限定となるレベル3対応車を発売予定となっています。
まとめ
あたかも映画の1シーンのような、自動運転体験デモンストレーションがBMWにより実施されています。
すでに、レベル3に近いレベル2となるハンズオフ機能を投入している同社ですが、2021年にはレベル3対応車を投入予定です。
来年の東京オリンピック・パラリンピックには、日本車でのレベル4がお披露目されますが、このタイミングから自動運転化が加速度的に進んでいきそうです。
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