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75歳以上のドライバーの方必読!被害軽減ブレーキ国産各社の現状とは

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連日報道される高齢者運転による交通事故問題

PEXELS

高齢者の運転による交通事故が社会問題化しています。とりわけ、テレビのワイドショーでは、連日のように高齢者運転による交通事故問題を取り上げており、運転免許返納問題と合わせて報道しています。

しかし、不思議なことに、団塊の世代の方々の高齢化や、65歳以上の方が日本の人口の4人に1人となったことなど、高齢者の人口が急増していることについてはそれほど報道されません。警察庁の資料を見る限りにおいては、この10年で高齢者による交通事故による死者数は増加傾向にあるものの、高齢者人口の増加率を考えたら必ずしも増えているとは言えないというのが実情です。

筆者のように疑い深い方の中には、これって高齢者に安全装置(被害軽減ブレーキ)機能付きのクルマを買わせようという策略ではないのかと疑っている人も多いのでは思ったりします。消費税引き上げとも無関係ではないのではとも考えたりしてしまいます。

もちろん、高齢者の運転による事故が発生しているというのは事実であり、増えているかどうかという問題は疑わしいというお話しをしています。高齢者ドライバーが今後安全に運転するためには、被害軽減ブレーキなどの安全装置というのは間違いなく重要な選択肢となってくるということに疑いはありません。

 

最も有名な被害軽減ブレーキといえばアイサイト

https://www.subaru.jp/safety/eyesight/

車の安全装置機能(被害軽減ブレーキ)というとアイサイトが有名ですが、実は、被害軽減ブレーキは日本の自動車では全く設定のおないクルマを探すほうが難しいというくらいに普及しています。しかし、車両や歩行者との衝突を回避する被害軽減ブレーキの性能はクルマによる差が非常に大きく、また分かりにくいというのが現状です。

まずは知名度抜群のアイサイトから見ていきましょう。

スバルの調査によると、2010年から2014年までに発売されたスバル車のうち、25万台のアイサイト搭載車と5万台の非搭載車の事故情報を比較したところ、1万台当たりの事故発生件数は61%減、さらに詳しく見ると、対歩行者事故は49%減、対車両事故は62%減、追突事故については何と84%も減少しています。

アイサイト5つの技術

1.ぶつからない技術

プリクラッシュブレーキ:自車が他車や歩行者などの障害物と衝突する危険がある場合に、ドライバーに警告を促してくれる機能。

2.ついていく技術

全車速追従機能付クルーズコントロール:高速道路や自動車専用道路などで前方の車を検知し、自動で車間距離を保ちながら走る機能。

3.はみ出さない技術

アクティブレーンキープ:高速道路や自動車専用道路での走行時にステレオカメラで車線を認識し、はみ出さないようにステアリングアシストを行ってくれる機能。

4.飛び出さない技術

AT誤発進抑制制御&AT誤後進抑制制御誤操作による事故を防ぐ機能:前方の壁や生け垣などの障害物が検知され、誤発進したとシステムが判断した場合、警報音と警告表示で注意を喚起。

5.注意してくれる技術

警報&お知らせ機能:高速走行時の車のふらつきや、走行中の車線逸脱を検知した場合、ドライバーに警告を促してくれる機能。

アイサイトは、依然として国内トップクラスの性能・総合力を備えています。アイサイトは、カメラ式ですが、逆光や雨天といった悪条件下でもミリ波レーダータイプのものと遜色ありません。

近年、トヨタの高性能被害軽減ブレーキに押されがちですが、それでも国内トップクラスであることに疑いはないでしょう。

 

トヨタのセーフティセンス

http://newsroom.toyota.co.jp

前述のアイサイトを凌ぐ被害軽減ブレーキを開発しているのが、言わずと知れた世界的な自動車メーカーであるトヨタ自動車のセーフティセンスです。

ただし、トヨタのセーフティセンスは多岐にわたり、高性能版から普及版まで分かれており、すべてがアイサイトを凌ぐというわけでもありません。高性能版のシステムは、単眼カメラ+ミリ波レーダーで夜間にも対応、また歩行者や自転車にも対応します。

普及版については、夜間に対応しないものや、歩行者に対応しないものなど多岐にわたります、価格の問題もあるでしょうが、できるだけ高性能版を選択したいところです。

なお、レクサスについても、トヨタとほぼ同様のものが提供されています。

 

現在世界最高峰の被害軽減ブレーキといわれるのがボルボのシティセーフティ

VOLVO公式サイト

現在、世界最高峰の被害軽減ブレーキを提供しているのが、2017~2018年にカーオブザイヤーを受賞したボルボです。すでに欧州では、世界最高の被害軽減ブレーキとのお墨付きを得ていますが、歩行者や自転車に昼夜ともに対応し、さらに大型動物などとの衝突を回避する機能も搭載されています。また、対向車が迫ってくる場合には、自動でブレーキ制御します。

ボルボでは、被害軽減ブレーキシステムのハードウェアはそのままに、ソフトウェアの進化で加わった新たな機能を既存者にも可能な限り提供するためのインストロール「アップデート」をディーラーで行っており、しかも、これまでのところは1万円弱という激安価格で提供しています。

 

他の自動車メーカでも高品質化が進む

被害軽減ブレーキとして代表的な、アイサイト、トヨタのセーフティセンス、ボルボのシテォセーフティを見てきましたが、他の国内自動車メーカーでも、徐々に高品質化が進んでいます。

今後は、高齢者専用運転免許の登場などにより、安全装置付き(被害軽減ブレーキ)のクルマの需要が伸びてくることが想定されますので、高齢者ドライバーによる交通事故対策に効果が高いようなレベルのものが増えてくるものと思われます。

被害軽減ブレーキシステムは、まだ誕生から歴史が浅いということもありますし、そもそもが高齢者の交通事故のために開発されたものというわけではありません。従って、後から開発されたものの中からより優れたものが開発される可能性は十分にあり、今後大きく成長する可能性のある技術と考えてもよさそうです。

 

まとめ

高齢ドライバーによる交通事故問題が社会問題化したことから、被害軽減ブレーキシステムが再び脚光を浴びています。

カーシェアリングサービスでも、この被害軽減ブレーキを搭載したクルマが今後は増えてくることが予想されますし、すでにカレコでは、設置されているクルマの62%にが搭載されています。

高齢者の会員登録が増えているといわれるカーシェアですが、今後は、これらの被害軽減ブレーキ搭載のクルマ目当てで会員登録するという人も増えてくるのではないでしょうか。

そんなカーシェアリングを、あなたのお近くのカーステーションを探したり、レンタカーや他のカーシェアリング会社との料金比較ができる『カーシェアリング・レンタカー比較のDRIVE go SEARCH』で探してみることをおすすめします!

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