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乗り物酔いはどう防げるのか?

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乗り物酔いのメカニズムとは

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乗り物酔いは、クルマなどの乗り物の揺れによって起こる症状のことで、医学的には「動揺病」「加速度病」とも呼ばれます。旅行や出張などでバスやクルマ、電車、飛行機などに長時間乗った際に起こりやすく、また、船釣りや遊園地のアトラクションなどでも見られます。

乗り物酔いのきっかけとしては、このような非規則な揺れがほとんどですが、これ以外にも睡眠不足、空腹・食べ過ぎ、体調不良、乗り物内での読書、あるいは酔うかもしれないという思い込み(子供に多い)などもあります。

私たちの脳は、何度か経験した揺れや加速度を記憶しており、次に同様の体験があった場合に姿勢を制御できるように備えます。しかし、普段あまり経験したことのない揺れや加速度を体感すると、脳はその情報を処理しきれなくなり、乗り物酔いを引き起こします。

 

乗り物酔いと酒酔いの違いとは

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乗り物酔いは、前述のように乗り物の揺れ、特に不規則な原則や加速反復が内耳のある三半規管や前庭を刺激することによって起こります。バスなどで山道を走行すると酔う人が多いのはこのためです。

内耳への刺激は自律神経や平衡感覚の乱れを生じさせ、その結果として顔面蒼白、冷や汗、吐き気、嘔吐、頭痛といった症状が起こります。

これに対して、同じ酔いではあっても酒酔いの場合には、お酒に酔うとアルコールの作用によって脳の活動が促成されることになります。

また悪酔いした際の嘔吐は、アルコールが分解される過程でできるアセトアルデヒドの働きによるもので、自律神経系の乱れによって生じる乗り物酔いとは全くメカニズムが異なります。

 

乗り物酔いを防ぐ5か条

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原因やメカニズムを知ることで有効な対策が立てられますが、それでは乗り物酔いを防ぐための対策としては、どのようなことが有効になるのでしょうか?

十分な睡眠をとる

睡眠不足やストレス、過労は乗り物酔いを引き起こしやすくなります。十分かつ質の高い睡眠をとるようにして体調を整えましょう。欧米では、質の高い睡眠をとるためにマインドフルネスなどが人気となっています。

消化の良いものを食べておく

クルマなどに乗る前の食べ過ぎは禁物ですが、かと言って空腹な状態も逆効果となります。消化の良い食事を適用とり、胃腸の調子を整えておくことが大切です。

揺れの少ない席を確保する

バスでは、前方座席や後方の座席は酔いやすいといわれていますが、この位置や比較的振れが大きいからと考えられます。逆に言うと、中央付近で、かつ通路側の座席は比較的揺れが少ないといわれており、酔いやすい人にとっては確保したい座席となります。

また、電車の場合には、進行方向と逆向きに座ると酔いやすいという人が多くいますが、なるべく電車の進行方向に向いた席に座るようにしましょう。

気分を紛らわす

視覚や臭覚などへの刺激は、平衡感覚への刺激と相まって乗り物酔いを誘発します。遠くの景色を眺めたり、お喋りをしたり、歌を歌うなどして楽しい時間を過ごすことを心がけましょう。

乗り物酔いの薬を用意しておく

上記の4か条は非常に有効ですが、乗り物酔いの経験がある人は、また酔ってしまうのではという思い込みが酔いを誘発してしまうこともあります。

最後の手段として、乗り物酔い用の薬を用意しておくとよいでしょう。多くの場合には、乗る前に予防的に服用するのが効果的といわれています。また、酔ってしまってからでも効果がありますので、酔った場合の対策としても有効です。

最近、乗り物酔いに効果があると評判なのがアネロンニスキャップで、この薬は乗る前の6時間前に服用しておくと、非常に有効であると高い評価を得ています。酔いやすい人は一度試してみるとよいでしょう。

乗り物酔いの薬を用意しているというだけで安心して酔わなくなる人も多いかもしれませんね。

乗り物酔いする人には、自分は酔いやすいのだと信じ込んでいる人も多いのですが、宵の原因やメカニズムを理解しているとそれなりの対策をとることができますので、ほとんどのケースでは乗り物酔いは避けられるのです。

 

同乗者にも十分な配慮を

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ドライバーはある程度運転に集中していることもあり、運転中は酔いにくいとも言いますが、同乗者の場合には運転手ほど集中するものがありませんので、それなりの気づかいは重要となります。

もちろん、運転手自身もカーブの続く山道やサーキットなどの横G(遠心力)で酔ってしまうこともあります。横G減速Gを極力減らすためにスピードを出さずゆっくりと運転、芳香剤は避ける、タバコはもってのほかとなります。

基本的には、運転手よりも同乗者のほうが酔いやすいということを念頭にしてドライビングすることが重要です。

 

カーシェアリング利用中に酔ってしまったらどうする

http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20140521/265040/

短時間利用にメリットの大きいカーシェアリングサービスですが、あまりの利便性の高さに最近では長時間利用する人も増えてきており、カーシェア利用中にも乗り物酔いするという人が増えているようです。

マイカーであれば、すべては自己責任ですから多少汚してしまっても清掃すれば問題ありませんが、複数のユーザーとシェアリングするカーシェアの場合はどうなのでしょうか。

カーシェア利用の場合でも、上記の5か条の対策でほとんどのケースでは酔いを回避することはできますが、万が一、嘔吐などで車内を汚してしまった場合には、次の利用者に迷惑をかけることになってしまいます。

カーシェア最大手のタイムズカープラスの場合には、万が一、乗り物酔いによる嘔吐で車内を汚してしまった場合には、規定により実費+NOC(ノンオペレーションチャージ)2万円が発生することになります。

カーシェアの利用料金には、自動車保険料金が含まれていますが、残念ながら嘔吐による清掃費は対象外となりますので、実費を弁償する必要があります。NOCの2万円も痛い出費となりますので、十分注意したいところです。

実費は、程度にもよりますが、座席交換などの場合には高額賠償が発生することもあります。お子様などが嘔吐した場合には、なるべく早い段階で清掃し匂いを消し去るように最大限の努力をしましょう。

どうせ弁償するのだからと清掃せずに(あるいは簡単な清掃のみで済ます)返却すると思わず高額賠償が請求される可能性があります。

タイムズカープラスのTCP安心補償サービス(309円)に加入していた場合には実費は免除されますが、NOCの2万円は発生してしまいます。

また、言うまでもありませんが、嘔吐したこと事実を隠してカーシェアは事業者に連絡しなかった場合、会員資格の取り消しとなることもありますので、嘔吐した場合には必ずサポートセンターに直ちに連絡するようにしましょう。

 

まとめ

乗り物酔いには、酔う原因があり、乗り物酔い独自のメカニズムがあります。これらを理解して事前に対策することで、ほとんどの方は乗り物酔いを回避することができるようになります。

とは言え、小さなお子様などを同乗する場合には、ファミレスで食事をした後に急に酔うとすることもありますので、十分な注意が必要です。

特に、カーシェアを利用する場合には、万が一嘔吐した際には想定外の高額賠償が発生する可能性もあります。カーシェアリングは複数のユーザーでクルマをシェアしますのでくれぐれも嘔吐には注意するようにしましょう。

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