引っ越し時の車庫飛ばしに注意!
クルマを購入する際や、あるいは引っ越しの際に必ず届出る必要なのが車庫証明で、この届出を怠ると最悪の場合には何と逮捕されてしまうこともあります。
特に注意したいのが引っ越しの際の車庫証明で、引っ越し時の忙しさについうっかり忘れてしまうケースは多くあります。引っ越しの際には、引っ越し後の15日以内に変更手続きが必要となります。
前もって計画的に車庫証明をとるようにしておかないと、意図的ではないにもかかわらず重い罰則を受けてしまうことになります。
車庫飛ばしとは
クルマを購入した際や引っ越しで駐車場が変わる場合には、車庫証明を取得してクルマを登録しなければなりません。
法律では、クルマ所有者の居住地から2km以内に駐車場を確保する必要があり、クルマをディーラーなどから購入した場合には車庫証明の登録手続きまで案内をしてくれますが、友人から譲りうけたりしている場合には自分ですべて行う必要があります。
車庫飛ばしとは、この車庫証明を不正な手段によって取得してクルマを登録することを言い、クルマの保管場所の確保等に関する法律のうちの虚偽通知や、刑法の公正証書原本不実記載に該当します。
車庫飛ばしにはいくつかのパターンがあり、上記の引っ越し時のうっかり忘れのような書類提出を失念した場合も多いですが、中には意図的に車庫飛ばしを行うケースもあります。
意図的な車庫飛ばしとは
意図的な車庫飛ばしには様々な方法がありますが、大きく分けると以下の3つの方法に当てはめることができます。
ディーゼル車排気ガス規制型の車庫飛ばし
車庫飛ばしで最も問題となっているのが、首都圏付近で登録できない「排ガス規制に適合しないクルマ」を登録して使用することを目的とした車庫飛ばしです。
平成15年10月から東京都を中心にディーゼル車規制を実施しており、排ガス規制に適合しないクルマは登録・運行ができなくなっています。(現在のクリーンディーゼルは対象外)
このような自治体の条例から逃れるために、トラックを多数台保有する規制対象エリアの事業者が、規制対象外の場所に「名義上の住所を移したように見せかけ」車庫証明を取得して、規制対象となる自治体で排気ガス規制対策をしていない保有して利用するケースです。
インターネットの発達は、モビリティライフにも大きな影響を与えましたが、同様にECサイトなどのインターネットショッピングも急成長させることになり、ECサイト発展の重要部分を担っているのがデリバリーを担当する運送業界です。
宅配便などを中心として発展する運送業界では、大手運送業者、下請け、孫請け運送業者と多くの業者が絡んであり、仕事をとるためやコスト削減のために、このような車庫飛ばしが行われるようなことが多かったようです。
もちろん、いかなる理由があるにせよ意図的な車庫飛ばしは悪質な法令違反となります。
住民票移動型の車庫飛ばし
住民票移動型の車庫飛ばしには3つのタイプがありますが、最も多いのが駐車場代節約のために、首都圏などの都市部のクルマ所有者が一時的に地方や実家などの駐車場代の安いところに移して、実際の利用場所とは違うところで車庫証明を取得することです。
首都圏などの都市部では駐車場代が高騰しており、クルマの維持費の大きな部分を占めるようになっています。首都圏と地方では駐車場代に10倍以上の差があるのは珍しくありませんので、このような車庫飛ばしをついつい考えてしまいます、
次に多いのが、自分の好きなナンバープレートを取得したいがために、希望する地名のナンバーを管轄する場所に住所を移したように見せかけるもので、一時的に実際に住民票を移してナンバープレートを取得し、その後に住民票をもとの場所に戻すというものです。
特に若年層に多い車庫飛ばしですが、人気の地方ナンバーには品川ナンバー、湘南ナンバー、横浜ナンバーなどがあります。
3つ目は軽自動車のメリットを活かした車庫飛ばしで、軽自動車の車庫証明のいらない伊豆・小笠原諸島などの島嶼部(とうしょぶ)に軽自動車を登録するというものです。
廃車型
以前は、車庫飛ばしといえばこの廃車型のイメージがありましたが、自宅の駐車場に駐車可能な台数以上のクルマを所有するために、書類上所有者を廃車して新たに車庫証明を取得するというものです。
クルマを所有することがステータスであった時代には、一家に一台から一家に複数台のクルマを所有することはさらにステータスを高めるものになっていましたので、このような車庫飛ばしまで引き起こしていました。
車庫飛ばしの罰金や罰則は?
意図的な車庫飛ばしのように悪質なケースは当然としても、ついうっかり忘れなどのケースでも法令違反となり罰則が課されることになります。悪質な車庫飛ばしの場合には最悪逮捕されることもありますので注意が必要です。
車庫飛ばしの罰金・罰則についてまとめてみました。
違反内容 | 罰則 |
虚偽の保管場所申請 | 20万円以下の罰金 |
道路の車庫代わり使用 | 3か月以下の懲役または20万円以下の罰金
免許:3点減点 |
道路における長時間駐車 | 20万円以下の罰金
免許:2点減点 |
保管場所の不届け・虚偽提出 | 10万円以下の罰金 |
スピード違反などの運転の際の交通違反ではないのに、このように意外と思い罰則が課されることになり、車庫飛ばしは、免許の点数や罰金・懲役刑と刑罰が課せられる立派な犯罪行為とみなされます。
確信犯の場合には同情の余地はありませんが、普段は安全運転を心がけているにもかかわらず、うっかりミスでこのような思い刑罰を受けることのないようにしたいものです。
やはり便利な車庫いらずのカーシェアリングサービス
クルマを所有することがステータスであった時代には、車庫はクルマにとって必要不可欠なものであり、高い駐車場代を払うことに何の疑問も感じることはありませんでした。
しかしながら、バブルの崩壊、インターネット社会の到来はモビリティライフを大きく変革させることになり、多額のお金を掛けなくてもクルマを利用して楽しむことができるようになりました。
その最たるサービスがカーシェアリングサービスであり、駐車場代はもちろんのこと自動車税や保険代も必要ありません。利用したいときにいつでも利用でき、利用した分だけ利用料金を支払えばOKです。
日本国内で急成長するカーシェアリングサービスですが、今後は完全自動運転化時代を迎えるにあたり、カーシェアリングのさらなる進化したサービスが登場することも期待されます。
まとめ
意図的な確信犯は別としても、引っ越しの際や初めクルマを購入する際に注意したいのが車庫飛ばしです。意図的でないうっかりミスの場合にも重い罰則が待ち受けています。
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