この記事の目次
遂に始まるトヨタのカーシェア
2019年9月の新車販売ランキングでは、トヨタのシエンタが8月に続き2か月連続で第1位となりましたが、ベスト10をみてみてもトヨタの一人勝ち状態であることが分かります。
1位 トヨタ シエンタ(前年同月比185.4%)
2位 日産 ノート(前年同月比97.0%)
3位 トヨタ プリウス(前年同月比116.7%)
4位 トヨタ カローラ(前年同月比126.5%)
5位 トヨタ ヴォクシー(前年同月比141.6%)
6位 トヨタ アクア(前年同月比97.2%)
7位 日産 セレナ(前年同月比98.1%)
8位 トヨタ ルーミー(前年同月比125.0%)
9位 ホンダ フリード(前年同月比100.2%)
10位 トヨタ タンク(前年同月比115.1%)
カローラが好調なのは予想できましたが、2か月連続でトップとなったのは、ジャパンタクシーの原型のシエンタ、シエンタ以外にも上位10車の中の7車種がトヨタ車であり、しかもアクアを除く6社は、前年同月比で115%以上伸びています。
これに対して、大幅減益を発表した日産はe-power人気のノートとセレナがランキング入りしたものの、両車ともに前年同月比で100%を割り込んでいます。
同様に、ホンダはフリードがランキング入りしたものの、前年同月比でほぼ変わらずというところです。
トヨタは、海外が絶好調で、国内販売の不振をカバーしているといわれますが、実は、悪いなりにも国内自動車市場でも一人勝ち状態が続いており、この状況は最早これまで(勝負あった)という状況といっても良いでしょう。
こんな海外絶好調、悪いながらも国内市場でも一人勝ち状態のトヨタ自動車が強い危機感を持ってリリースしたのが、トヨタのカーシェア「TOYOTA SHARE」であり、「チョクノリ」です。
10月28日より全国展開
トヨタは、トヨタ販売店・トヨタレンタリース店によるカーシェアリングサービス「TOYOTA SHARE」、およびトヨタレンタカーの新サービスとしての無人貸渡しレンタカーサービス「チョクノリ」の全国展開を10月28日から開始しました。
トヨタは海外では絶好調、国内市場でも好調を持続しており、今のタイミングでカーシェアなどに参入する必要があるのかという疑問もあるかもしれませんが、そこは自動車産業が100年に1度の大変革期を迎えているタイミングということに尽きるのでしょう。
事実、世界的にもトヨタとともに勝ち組の自動車メーカーと思われるダイムラー、BMW、PSAなども同様の動きを見せています。
満を持して登場「TOYOTA SHARE」
昨年12月の「トヨタは自動車メーカーからモビリティーカンパニーへ変化する」という宣言から。本年1月からすでに実証実験がスタートしていたトヨタのカーシェアリングサービスですが、実験を通してのユーザーの声と活かし、遂に10月28日から「TOYOTA SHARE」として全国展開が開始されました。
「TOYOTA SHARE」5つのメリット
1.入会費・月会費無料
安価なカーシェアリングサービスですが、入会時にちょっと気になるのが入会費と月会費です。入会費については無料のところも多いのですが、月会費はほとんどのサービスで発生します。
月会費とは、基本的には1000円前後で利用代金に充当できますので、1000円以上利用すれば何の問題もないわけですが、1000円以下の利用の場合にはマイナスとなるため、たまにしか利用しないというユーザーの場合には注意が必要です。
オリックスカーシェアやdカーシェアのように月会費無料のサービスを選べるところもありますが、その場合には基本料金が高くなります。
「TOYOTA SHARE」では、入会費は無料ですし、キャンペーンとはなりますが、当分の間は月会費も無料で利用できます。(キャンペーン終了の場合には事前にアナウンスされます。)
2.スマホだけで予約・利用
「TOYOTA SHARE」では、スマホアプリから予約、解錠/施錠、精算が可能となる最先端のサービスが提供されています。
3.多彩なラインナップが提供されています
もちろん、トヨタ車になりますが、高燃費のコンパクトカーから、人気のSUV、ミニバンなど豊富なラインナップが提供されています。これは自動車メーカーならではというところです。
4.きれいで清潔な車両
これは「TOYATA SHARE」に限った話ではありませんが、他のライバル社同様に「TOYOTA SHARE」で提供されている車両も定期的に清掃が実施されています。
5.トヨタの安心・安全機能が搭載される
Toyota Safety Sense(バックモニター付きカーナビ・衝突回避支援パッケージ)を搭載した車両が多く提供されます。(一部の車両には搭載されていません。)
「TOYOTA SHARE」の料金プラン
コンパクトクラス(ヴィッツ、アクアなど)
ショート料金:150円/15分~
パック料金:3080円/6時間~
スタンダードクラス(シエンタ、C-HRなど)
ショート料金:200円/15分~
パック料金:3080円/6時間~
ミドルクラス(ノア、ヴォクシーなど)
ショート料金:250円/15分~
パック料金:3080円/6時間~
すべて税込価格です。
料金プランは上記のように設定されており、大手3社(タイムズカーシェア、オリックスカーシェア、カレコ)を意識した価格設定ですが、明らかに安いですね!
レンタカーとカーシェアのいいとこどりをしたサービス「チョクノリ」
レンタカー最大手のニッポンレンタカーが、「セルフレンタカーサービス」という無人対応型のサービスを提供開始していますが、簡単に言うと、トヨタの「チョクノリ」とは、トヨタレンタカーが提供する同様のサービスとなります。
タイムズカーレンタルの「ピッとGo!」なども同様のサービスといえます。
「チョクノリ」4つのメリット
1.当日の店頭受付は不要
スマホで予約を済ませれば、面倒な当日の店頭での受付は不要となり、まさにチョクノリが可能となります。
2.スマホアプリがクルマのカギに
スマホアプリで開錠/施錠を行いますの。
3.24時間出発/返却が可能
これまでのように、店舗の開店時間や閉店時間を気にする必要もなく、24時間いつでも出発、返却することができます。
4.スマホアプリでラクラク精算
ガソリン代や延長した場合の料金精算もスマホアプリで簡単に精算できます。
「TOYOTA SHARE」と「チョクノリ」のサービス比較
「TOYOTA SHARE」と「チョクノリ」サービスの違いを簡単にまとめてみました。
TOYOTA SHARE | チョクノリ | |
事業運営 | トヨタ販売店/トヨタレンタリース | トヨタレンタリース |
予約可能時間 | 14日前から | 3か月前から |
予約受付可能時間 | 利用1分前まで | 利用1時間前まで |
利用可能時間 | 15分から72時間 | 3時間から1か月 |
予約変更/キャンセル | 出発1分前まで無料 | 出発1分前まで可能 |
入会費 | 無し | 無し |
月会費 | 無し(キャンペーン) | 無し |
利用料金(税込み) | 上記参照 | 3時間:3850円~(P1/HV1クラスのみ)
6時間:5500円~ |
まとめ
2019年10月28日、遂にトヨタのカーシェアリングサービスが満を持しての登場となりました。サービス内容を見る限り、非常に魅力的なサービスとなっています。
今後、EV、小型EVなどもどんどん投入される可能性も感じさせるようなカーシェアユーザー大注目のサービスです。
ただし、当面カーステーションとなるのは、トヨタの販売店やレンタカー営業所となりそうですので、カーステーション問題をどう解決してくのか気になるところです。
そんなカーシェアリングを、あなたのお近くのカーステーションを探したり、レンタカーや他のカーシェアリング会社との料金比較ができる『カーシェアリング・レンタカー比較のDRIVE go SEARCH』で探してみることをおすすめします!