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ワイパーの「ビビリ音」とは
梅雨の時期にクルマを運転しているとワイパーのお世話になることも多いのですが、雨の際には本当に役に立つワイパーが、一定期間利用していると突如として「ガタガタッ」という音を立ててスムーズに作動しないようになります。このように、ワイパーがフロントガラスに引っかかり、耳障りな音を立てることをワイパーの「ビビリ音」等といいます。
長年クルマに乗っていると、誰しも経験することで、ほとんどの人がワイパーの劣化が原因と考えて、ワイパーのゴムさえ交換すれば問題ないと考えがちです。実際、ワイパーのゴムの交換でビビリ音が解消されることも多いのですが、ゴムを交換したのにビビリ音が解消されないということもあります。
ディーラーでワイパー交換する際にはご用心?
ワイパーのゴムの交換くらいなら、自分でできるという人も多いでしょうから、カーショップで適合するワイパーのゴムを購入して交換すれば1,000円前後ですみます。これでビビリ音が解消されればよいのですが、上記のように解消されないケースも少なくありません。
こうなると、自分で解決できないということからディーラー等に持って行って交換することになりますが、BMW等の場合ですとワイパー交換(ワイパーブレードごとの交換)とは言っても結構な金額になります。ワイパー交換は消耗品扱いとなり、メーカー保証等にも含まれませんので自腹となりますが、以前筆者がBMWのワイパー3本(リヤワイパー含む)を交換した際には15,000円ほどの費用が掛かりました。
ビビリ音の原因が分からないのであれば致し方ないところですが、実は、ワイパーのゴムの劣化以外にもビビリ音の有力な原因と考えられる問題があります。
「ビビリ音」の原因は単なる劣化でないケースも多い
ワイパーのビビリ音の原因としては、まずワイパー本体の要因としては以下の3つがあります。
ワイパーゴムの劣化
長年にわたってワイパーゴムを利用していると、劣化からゴムの変形やひび割れなどが起こり、必要以上にフロントガラスを擦る部分が発生し、異音を出すようになります。この要因であれば、ゴムを交換することで異音はしなくなるはずです。
ちなみに、ワイパーゴムの寿命は1年といわれています。クルマの利用頻度にもよりますが、異音が発生しだしたらゴムの劣化を考えるのが良いでしょう。
また、ワイパーゴムを交換する際には、ゴムだけを交換するという方法もありますが、おすすめなのはワイパーブレードごとの交換です。ワイパーブレード(ワイパー本体)も劣化しますので、こちらが原因となってゴムが均一に作動せずに異音を発生させることも多いからです。
ワイパーゴムの汚れ
ワイパーゴムもブレードも交換したのにビビリ音が解消されない場合には、これを疑ってみましょう。新しく交換したばかりなのに異音がする場合には、「前回の洗車から時間がたっている」「強風で砂塵や花粉が大量に飛んできた」などから、フロントガラスに汚れが蓄積されている状態でゴムがすぐに汚れてしまっている可能性があります。
フロントガラスはウォッシャー液で清掃できますが、ゴムに汚れが付着していますので、濡らした雑巾などでワイパーゴムをきれいにすると異音が解消されることもあります。
取り付け不良・ゴムの角度の不良
可能性は少ないでしょうが、ビビリ音は急に発生しだしますので、念のためにゴムの角度がずれたりしていないかも確認しましょう。作動していない状態でのゴムの角度は90度の角度で取り付けられています。この角度がずれてしまうとビビリ音が発生しやすくなります。
以上は、ワイパーゴム(ワイパーブレード)が要因である場合のお話ですが、最近増えているのが、以下の要因で、ゴムの劣化とともに頭に入れておきたい要因となります。
フロントガラスの撥水処理
以前は、ビビリ音の要因のほとんどはワイパーブレード交換で問題解決できましたが、新車で購入したばかりなのに、あるいは、ワイパーブレードごと交換したばかりなのにビビリ音がする場合があります。この要因として、最近多いのがフロントガラスの撥水処理によるものです。
雨天時などの視界を良好にするために行なう撥水処理(コーティング)ですが、コーティングが均等に施工されていないと作動中のワイパーがガラスに引っかかりビビリ音が発生することになります。
撥水処理(コーティング)が要因と考えられる場合の解決方法としては、以下の2つの方法が効果的です。
1.洗車の後などに、油膜取り剤でフロントガラスのコーティングを落とす
2.何らかの事情でコーティングを落としたくない場合には、グラファイト製や撥水加工用のワイパーに交換する
「ビビリ音」がするようになったらなるべく早く交換を
ワイパーのビビリ音、多少の音くらいならたまの雨の日にしか利用しないという理由で放っておかれることもありそうですが、ビビリ音を放置すると以下のようなことが発生する可能性があり、非常に危険な目に遭うことにもなりかねません。
運転に支障が出る
ビビリ音の状態にもよりますが、そのまま放置していると音も次第に大きくなり、それ以前にワンパーとしての本来の役割を果たせなくなり、視界不良に陥るようなこともあります。大雨や夜間の運転時には非常に危険な状況となりますし、ひどい場合にはワイパーが動かなくなることもあります。
ワイパーゴムがちぎれる
ビビリ音をそのまま放置して、ワイパーゴムの劣化が激しくなると、風圧やワイパー使用時の振動などでゴムがちぎれ、飛んでしまいます。こうなると、視界不良のみではなく、後続車や歩行者などの飛んだゴムが当たる可能性もあります。
ワイパー関連部品の寿命が縮まる
エンジン系のトラブルとは違い、たかがワイパーということで軽視されがちですが、ワイパーのビビリ音を放置しておくと上記のようなリスクもありますし、また、他の部品にも余計な負担がかかり、結果的にワイパー関連部品の寿命を縮める可能性があります。
カーシェアなら「ビビリ音」に悩まされることはまずありません
筆者は、マイカー利用時には、上記のようにワイパー交換で高い費用を支払った経験がありますが、カーシェアユーザーとなって6年余りで、1度もワイパーのビビリ音に遭遇したことはありません。
短時間利用ということもあるでしょうが、雨の日も相当利用しています。もうこれは、カーシェア事業者のほうでしっかりとメンテされていると考えざるを得ないですね。カーシェア利用の大きなメリットの1つだと思います。
まとめ
ワイパーのビビリ音が発生した際には、その要因として考えられるのは、ワイパーゴム(ワイパーブレード)の劣化が多いですが、最近の傾向として、フロントガラスの撥水処理(コーティング)が要因となっているケースも散見されます。
ワイパーのビビリ音は、音が不快なだけではなく、状況によっては非常に危険ですので、早めに対処するようにしたいところです。
カーシェアのクルマの場合には、メンテがしっかり行われており、ワイパーのビビリ音を経験することは少ないでしょうが、万が一、ビビリ音が出ている場合にはカーシェア事業者のサポートセンターに連絡するようにしましょう。
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