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【事故】自動車で動物を跳ねてしまったらどうすれば良いの?

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ロードキルとは

 

以前は、一般道を走行していると犬や猫がクルマに引かれた残骸を目にしなければならない状況がよくありましたが、最近では、野良犬や野良猫が少なくなったせいかこのような光景を目にすることも少なくなりました。

最近でも、一般道や山道、高速道路などを走行している時に、野生動物が急に道路に飛び出てきて衝突してしまうというケースがあります。このようなクルマとの衝突で野生動物が事故死してしまうことを「ロードキル」と呼びます。

実際に2013年のデータですが、年間で18,600件ほどの事故が報告されており、1日当たり50件前後のロードキルが起きていることになります。最も多いのがタヌキとの衝突事故で、次に多いのが鳥との衝突事故といわれています。高速道路の監視者側でも深刻な事態と受け止めており、様々な対策が施されています。

 

一般道で野生動物と遭遇したら

pexels

 

ロードキルの主な原因とは、野生動物の生息区域に道路が整備されたことといわれています。野生動物が道路上に出没する危険性が高いエリアには、ドライバーへの注意喚起を呼び掛けることを目的に「動物が飛び出すおそれあり」という黄色地に黒線枠がついたひし形の警戒標識が設置されています。

このような警戒標識を確認したら、近くに野生動物がいる可能性を認知して、速度を抑えて動物の飛び出しに注意して走行しましょう。なかでも、シカやクマなどの大型動物との衝突事故は非常に危険で、場合によっては運転者や同乗者が負傷する人身事故につながる可能性もあります。

大型動物のロードキルが多発しているエリアでは、自治体が事故の多い路線をホームページで公開していることもありますので、事前に閲覧しておくとよいでしょう。

 

高速道路等で野生動物に遭遇したら

pexels

 

最近、一般道ではあまり犬や猫の死骸を見かけなくなりましたが、高速道路ではタヌキだと思われる死骸を見かけることがよくあります。高速道路の多くが野生動物の生息域に建設されているからで、結果として、ロードキルが多発しています。

高速道路では、一般道とは違い速度を出して走行していますので、衝突した場合の危険性も高く、警戒標識が出ていたらより慎重に注意深く運転する必要があります。

仮に、野生動物と遭遇した場合にも急ハンドルは避けなくてはなりません。ブレーキを踏んでも回避できそうにないケースではよほどの大型動物ではない限りはまっすぐ進んで衝突するしかありません。高速道路でのロードキルの半分近くはタヌキとなりますが、タヌキは夜行性動物で夜間から早朝にあらわれることが多いので十分注意しましょう。

上向きライトにしておくと、遠方でも動物の目が光って発見しやすいので、状況によって上向きライトを積極的に使うようにすると良いです。

 

野生動物と衝突してしまったら

野生動物と衝突したら

野生動物と衝突してしまった場合にはまず警察に通報します。仮に、ドライバーや同乗者が負傷した場合やガードレール等の破損、後続車との衝突が発生している場合にはその旨も連絡します。任意保険を使用する際には事故証明が必要ですから、必ず警察には通報します。

警察に通報すると、交通事故の行政処分による付加点数を気にする人もいるでしょうが、動物との事故はあくまで物損事故として処理されますので、警察に連絡しても点数に影響することはありません。

動物が生きているケースでは

衝突した動物が生きている場合には、衛生面や安全面から素手では触らずに注意して(できればマスクもする)、タオルやダンボール等で保護し、動物病院や保護施設に運びます。動物が暴れたりして保護が難しい場合には、動物病院などに連絡して指示に従います。基本的に治療費はドライバー負担となります。(野生動物の無償治療を行う病院や施設もあります。)

衝突した動物が死亡している場合には、素手で触れないようにして、できるだけ交通の妨げにならないように路肩に移動させます。動物は道路管理者または自治体が処理します。

大事なことは、できればマスクをして素手では決して触らないことです。野生動物はペットなどとは違い多くの菌を持っていますし、野生動物の糞や毛を吸い込んでしまい感染症にかかったという例もあります。

実際には、こうした適切な処理が行われることは少なく、野生動物と衝突してもそのまま通り過ぎていくクルマがほとんどというのが実情です。

轢かれた動物を発見したとき

高速道路や幹線道路で轢かれた動物を発見したときは、二次事故防止のためにも道路緊急ダイヤル「#9910」に連絡します。全国共通で固定電話・携帯電話ともに通話料無料です。

 

ロードキルによるクルマの損壊は補償されるのか?

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特に大型の野生動物と衝突事故を起こした場合には、相手ばかりか自分のクルマにもダメージが及ぶことがあります。修理が必要なくらいの大きな事故も考えられますし、その他にも衝突を避けようとしてガードレールや縁石にぶつかったりして損傷を受けることもあるでしょう。

この場合、動物に買主がいる場合には飼い主に修理費用を請求できる可能性があります。ただし、野生動物の場合には原則として飼い主は存在しませんので修理費用は自己負担となります。このケースでは、自動車保険に車両保険を付けている場合にはそこから補償をうけられます。

ただし、車両保険には一般的には一般型とエコノミー型の2種類があり、一般型であれば問題なく補償を受けられますが、エコノミー型の場合には動物との事故では補償を受けられないこともあります。野生動物との交通事故は単独事故扱いとなることが多く、エコノミー型では単独事故は補償対象外となるからです。

このあたりは、保険会社によっても異なりますので、加入している保険会社の車両保険についていま一度確認することが大切です。

 

野生動物が原因で他の事故に発展した場合には要注意

野生動物が原因で急ハンドルを切って他の事故を引き起こした場合には、誰にも補償を求められないばかりか、自分が加害者となってしまうこともありえます。

例えば、動物との衝突を避けるために急ハンドルを切ったところ、急ハンドルを切った先に対向車が来て衝突したり、歩道に乗り上げてたまた通りがかった歩行者と衝突してしまうこともあります。こうなると、自分が加害者となってしまい、賠償請求される立場になってしまいます。

動物の急な飛び出しによる交通事故は、日本国内で1日数十件のペースで発生しており、決して他人事の問題ではありません。

 

まとめ

ロードキルについては、警戒標識や看板などを見たことがある人は多いでしょうが、実際に自分が野生動物と衝突した場合の適切な対処法については知らなかったという人も多いかもしれません。

一般道では見ることも少なくなったロードキルですが、1日数十件ペースで発生しており、カーシェアリングユーザーとしても正しい知識を持ち、万が一の際には適切な対応ができるようにしたいものです。

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