カーシェアリング

首都高速で追い越し車線を走り続けた→違反!?

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首都高速道路に右側出口が多いわけ

photoAC

道路交通法第20条によると、片側二車線以上の道路では、一番右の車線は追い越し車線で、追い越し・追い抜き終了後にはすみやかに中央車線、左車線の走行車線に戻ることと定められています。いわゆる「キープレフト」の原則ですが、東名・中央・関越などの各高速道路もこの原則の下で安全性が保たれています。

しかし、この原則を頭に入れて首都圏に広がる首都高速に乗り入れると困惑してしまうことになります。なぜなら、首都高速道路ではこの原則が当てはまらない高速道路であるからです。追い越し車線とばかりに右側車線に出たところ、至る所に右側出口や入口からの合流部分があるのです。

首都高速を頻繁に利用している人にはもはや常識といえることですが、最近急成長しているカーシェアリングのユーザーの中には初心者ドライバーやペーパードライバーも多いため注意が必要となります。

何故、首都高速ではキープレフトの原則が守られていないのでしょうか?

 

首都高速の右側車線は走行車線

photoAC

 

首都高速においては、右からの入口・合流、右側に出口・分岐がある場合には、走行車線・追い越し車線の区別をなくし、右の車線は追い越し車線ではなく走行車線となります。これを知らずに追い越し車線と考え運転すると危険な目に合うことにもなります。

例えば、C1 (都心環状線が)ができてさらに便利になった首都高速ですが、渋谷出口のトンネル内2車線の右側車線を追い越し車線と思って走行すると非常に危険です。出口付近から渋滞となっていることが多く、五反田方面に行くのであれば早めに左側車線に入っておくほうが安全でありスムーズです。

五反田出口は左側出口なのに、何故渋谷出口は右側に作られているのでしょう?

通常は、キープレフトの原則通りに、高速道路の出入口の位置については、利用者の分かりやすさや交通の円滑な流れという側面からは左側に統一して設置するのが望ましいと考えられ、全国の高速道路ではほぼこのような形態で出入口が設置されています。

しかし、首都圏においては、建設用地を公共用地以外で確保することが困難であり、できるだけそれらの公共空間を活用しつつ、出入口付近の一般道路との交通処理など様々な規制のもとで、総合的に考慮した結果として右側に出入口を設置せざるを得ない場合も出てくるということです。

簡単に言うと、東京などの都心部では、首都高速に十分なスペースを確保することが難しく、物理的な問題として致し方なく右側に出入口を設置するケースもあるということです。渋谷などでは、出入口のスペースを確保すること自体が難しく、右だの左だの言っていたらいつまでたっても出入口が設置できないということです。

 

首都高速の追い越し車線を走り続けることは違反行為?

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全国の高速道路など走行車線と追い越し車線の区別がある道路では、追い越し車線である右側車線を走り続けることは、前述の道路交通法第20条に触れる可能性が出てきます。それでは、首都高速の右側車線を走り続けた場合にも同じく違反行為となってしまうのでしょうか。

首都高速では、致し方ない事情により右側に出入口が設置されている関係上、その付近については追い越し車線ではなく走行車線ということになり、その付近については右側車線を走り続けても道路交通法第20条に違反することはありません。しかし、左側にある出入口も多いわけで、そのような場合に右側車線を走り続けていると「走行帯違反」を問われる可能性は否定できません。

渋滞が常態化している首都高速では、右側車線・左側車線のどちらもふさがっていることが多いのですが、それでもガラガラに空いている時間帯に右側車線を意味なく走り続けることはルール違反ですし、キープレフトと右側に出入口があるケースをうまく使行ける必要があります。

同じことは、右側に出入口がある場合には右側車線も走行車線ということで、右側車線を延々とノロノロ運転することは交通の流れを乱す要因にもなり、渋滞を引き起こすことにもなりかねません。

首都高の渋滞はクルマの多さが原因であることに疑いはありませんが、このような様々な問題もまた渋滞の要因となっている可能性はあります。

 

首都高速の上手な走り方

pexels

 

このように、ベテランドライバーならいざ知らず、カーシェアリングユーザーの中には初心者ドライバーやペーパードライバーも多く、首都高速は敷居の高く利用しずらい道路ともいえます。

都内を少しばかり走るくらいなら首都高速を利用しなくとも問題ありませんが、東名や中央、関越、東北道などの高速道路を利用しようとすると首都高速を利用することで大幅に時間短縮もできます。初心者でも首都高速を上手に走る方法はないのでしょうか。

実は、首都高速のホームページには「首都高のミカタ」というサイトが公開されており、「右側から入る入口」「右側から出る出口」を示した出入口マップがありますので、事前に走行ルートを予習することで実際の走行でも焦らずに運転することができます。

また、首都高速には各路線に名称や番号が割り当てられています。例えば、東京都心を走るC1 (都心環状線)、東名高速道路に繋がる高速3号渋谷線(通称:3号線)など走行するルートにはそれぞれ名称や番号があるので、覚えておくのもうまく走るポイントです。

右側に出入口さえなければ、他の高速道路と同じなわけですから、ある程度(走行予定)の右側出入口を頭の中に入れておくことで、落ち着いて走行することができるはずです。

 

首都高速に増えるカーシェアリングのクルマ

カレコ Audi A3 Sportback

 

ここ数年で、首都圏を中心に急成長したカーシェアリングサービスですが、都心部の走行しているとカーシェア事業者シールが貼られているクルマをよく見かけるようになりました。この光景は首都高速でも同じで、多くのカーシェアリングユーザーが首都高速を利用しています。

カーシェアリングユーザーでも、頻繁に首都高速を利用するような人はベテランドライバーの可能性が高いですが、130万人を超えたといわれるカーシェアリングユーザーの中には初心者同然の方も多く存在します。

特に、カーシェアリングで練習するという人も多いでしょうから、首都高速で練習する場合には「首都高のミカタ」で予備知識を入れたうえで練習するようにしたいものです。

 

まとめ

意外と知らないことが多い首都高速のルールですが、他の高速道路とは異なり、首都高では多くの出入口が右側に設置されています。右側車線は通常の追い越し車線ではないということを理解しておくことが重要です。

カーシェアリングユーザーで普段はあまり運転しないという人は、「首都高のミカタ」で走行ルートの予備知識を事前に入れておくと落ち着いて運転することができるはずです。

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