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レンタカーのカーシェア化が進む
カーシェアを長く利用しているユーザーが、たまにレンタカーを利用すると本当に面倒に感じてしまうことが多くあります。
カーシェアなら、ネットで予約して時間通りにカーステーションに行くだけでOKですが、レンタカーの場合には、免許証を提示して申込書に記入したり、またNOC保険を勧められたりもします。
有人対応が済んだと思ったら最後にクルマのキズ確認です。ここでクルマのキズを隅々までチェックできるような一般人は多くないでしょうが、一応儀式として通過しなければなりません。
そして、やっとクルマを利用できるわけですが、返却の際にはまたキズ確認、もちろん満タン返しも必要です。
古くからのカーシェアユーザーなら、「なんでレンタカーも、カーシェアのようにならないの?」と思っていた方も多いでしょう。
そしてついにその時代がやってきました。さすがに、タイムズカーレンタルが最も早い時期からサービス提供していましたが、ここにきて、ニッポンレンタカーやトヨタがレンタカーのカーシェア化を急ピッチで進めています。
タイムズカーレンタルの「ピッとGo」
タイムズカーシェアユーザーの中には、長距離の場合にはタイムズカーレンタルでレンタカーを利用している人も多いでしょうが、タイムズカーレンタルには、「ピッとGo」というサービスがあります。
筆者は何度も利用しているサービスですが、レンタカーの面倒な作業をある程度カットしたもので、すでにカーシェア会員として免許証を登録しているので、免許証の提示は必要ありません。
基本的には、店頭に出向いて会員カードで端末にタッチする(ピッと音がしますので、これでOKです)すると、店員さんから書類と鍵を渡され、所定の場所においてあるクルマに乗るだけで、キズの確認等は出発時にはありません。
返却時にキズ等の確認で数分待たされますが(ほんの数分です)、満タン返しで返却するだけというところです。
レンタカーのカーシェア化という点では、このサービスが最も早くから対応していたサービスだと思われます。ところが、最近になって、さらに進化したサービスのタイムズカーが登場します。
タイムズカーとは
タイムズカーとは、「ピッとGo」サービスをさらに進化させたもので、レンタカーとカーシェアを融合させたサービスとなります。
基本的には、短時間利用の場合にはカーシェアを、お出かけや旅行の際にはレンタカーを、その中間の用途の際にはタイムズカーをということになります。
タイムズ会員である筆者は、まさに短時間利用はカーシェア、旅行の際にはレンタカー(ピッとGo)を利用していますが、この1年ほどの感想で言うと、タイムズカーレンタルの割引サービスが非常に魅力的で、タイムズカーに対する需要は個人的にはないのかなというところです。
ニッポンレンタカーの「セルフレンタカーサービス」
レンタカー最大手のニッポンレンタカーは、従来も24時間店舗など利便性の高いレンタカー会社として知られていましたが、遂にレンタカーのカーシェア化に着手し、2019年7月17日セルフレンタカーサービスをリリースしました。
セルフレンタカーサービスはスマホアプリから利用可能で、一般のカーシェアリングサービス同様に、アプリから運転免許証とクレジットカードを登録します。
スマホアプリから予約すると、従来のように営業所による必要はなく、スマホアプリでクルマを解錠できます。返却の際も営業所による必要はなく、所定の駐車場にクルマを返却しスマホアプリで施錠すればOKです。
なお、運転免許取得1年未満、もしくは満21歳未満の人は利用できません。
ニッポンレンタカーでは、セルフレンタカーサービスとともにカーシェアリングサービスも開始しています。
トヨタレンタカーの「チョクノリ」
トヨタレンタカーの「チョクノリ」とは、ニッポンレンタカーのセルフレンタカーサービス同様に、レンタカーをカーシェア化したサービスとなります。
特徴は、スマホで予約すれば店頭受付が不要で、スマホアプリで施錠/解錠し、24時間出発返却ともに可能で精算のスマホアプリからできるというものです。
トヨタのカーシェアリングサービス「TOYOTA SHARE」では、24時間までのサービスが提供されており、長時間利用の場合にはトヨタレンタカーの「チョクノリ」ということになりそうです。
3つのサービス比較
タイムズカーレンタルの「ピッとGo」、ニッポンレンタカーの「セルフレンタカーサービス」、トヨタレンタカーの「チョクノリ」の3つのレンタカーサービスを比較してみると、3つのサービスともに、レンタカー会社の提供するサービオスをカーシェア化したサービスとなります。
利用料金は、レンタカー利用料料金となり、あくまでレンタカーサービスをカーシェアのように無人受付で簡単に利用できるということになります。
ただし、上記のサービス説明の中で、タイムズカーのみは、カーシェアリングサービスのレンタカー化といえそうで、将来的にはこの形に近付いていくのかもしれません。
3社とも、カーシェア化したレンタカーサービスに加えて、カーシェアリングサービスも提供しています。といっても、ニッポンレンタカーとトヨタのカーシェアについては、まだリリースしたばかりです。
すでに断トツのシェアを誇る、タイムズカーシェアがタイムズカーを提供できるという点において一歩進んでいるといえそうです。
これまでのレンタカーサービスはあっという間になくなるのかも
100年に1度の大変革期といわれる自動車産業の中で、カーシェア市場が急拡大する中、レンタカー会社がカーシェア化してこなかったのは、実はカーシェア同様にレンタカー会社も好調であったからです。
おそらくは、これこそがマイカー所有の時代からクルマを利用する時代へのサインであるのかもしれませんが、それほど焦って対応する必要がなかったわけです。
タイムズカーレンタルについては、すでにタイムズカーシェアで成功を収めており、早くから対応していましたが、ニッポンレンタカーの場合には十分な実験調査を行ったうえでサービスをリリースしています。
24時間営業の多かったニッポンレンタカーでは、働き方改革という問題もあったようです。
今回、タイムズカーレンタル、ニッポンレンタカー、トヨタレンタリースの3社がレンタカーのカーシェア化したサービスをリリースしたことで、従来型のレンタカーサービスはあっという間になくなってしまうのかもしれませんね。
まとめ
タイムズカーレンタルの「ピッとGo」、ニッポンレンタカーの「セルフレンタカーサービス」、トヨタレンタカーの「チョクノリ」の3つのサービスを比較してみました。
新しいサービスとは言っても、利用料金はレンタカー料金となりますので従来通りの設定です。ただし、有人対応から無人対応となり、クルマの鍵のスマホアプリ、精算も同じくアプリからも可能となります。
この数か月でカーシェアリングサービスが大きく進化しているのに驚きます。
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