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夜間にカーシェアリングを利用する
カーシェアリングでは、夜間には休日以外では予約が入っていないことも多く、各社ともナイトパックサービスなど通常よりもさらに安価に利用できる料金体系を提供しています。つまり、夜間の利用はお得なわけで、特にタクシー利用などと比較するとコストパはかなり高いものとなります。
定期的にカーシェアの夜間利用をする人は少ないかもしれませんが、たまに家族の送迎やちょっとした買い物の際に夜間利用するというケースはあるでしょう。夜間に利用する場合にはヘッドライトを点灯させることになりますが、普段から運転しなれている人なら問題ないですが、カーシェア利用者にはたまにしか運転しないというユーザーも多くいます。
たまにしか運転しない人の場合には、ヘッドライトなどの正しい利用方法などについてあまり詳しくない人も多いかもしれませんがあ、ヘッドライトの正しい利用方法についてマスターしておくことは非常に重要です。
夜間走行では、ハイビームそれともロービーム
夜間走行時のヘッドライトには、ハイビームとロービームがありますが、通常ほとんどの人はロービームを中心に使っているでしょう。
ロービームとは、道路運送車両法等では正式名称「すれ違い用等前照灯」と呼ばれ、これに対して、ハイビームのことは「走行用前照灯」と呼ばれています。法律上の名称だけ聞いていると基本はハイビームと感じてしまいますが、ケースバイケースで積極的な使い分けを活用することが求められています。
一般的な照射距離は、ロービームの場合が約40mでハイビームがロービームの倍以上の約100m先まで照らすことができるようになっており、使用方法としては、対向車や前走車がある場合にはロービームを使用することとされており、歩行者や自転車利用者がいる場合にもハイビームで幻惑させて点灯する危険性もありますので、慎重な使用が求められます。
これに対して、ハイビームにはロービームのような状況を限定した利用規定はなく、その照射範囲の広さや名称からも通常の走行を想定したライトということになります。
つまり、本来の基本はハイビームということになりますが、カーシェアリングの場合のように首都圏で走行する場合には、ほとんどのケースではロービーム利用の状況となりますので、ロービームで走行しながら積極的にハイビームへの切り替えを行い安全をより高める走行をすることになります。
夜間走行では、ハイビームとロービームの積極的な活用が重要
首都圏を中心に急拡大しているカーシェアリングを利用している際など、街中を走行している場合には基本ロービームを使用することになりますが、よくあるケースとして、街頭や建物の明かりなどで比較的明るさが確保されている都市部では、ロービームの使用が常態化してしまい、本来ハイビームの活用が求められる郊外や暗い道路でもロービームで走行するクルマが見受けられます。
道路交通法では、安全運転確保義務が課されているドライバーにはロービームの使用を明確に規定されているケースを除けば、夜間走行では速度の抑制を図るとともに、ハイビームとロービームの積極的な切り替えを活用して事故を防止するよう努めることが求められています。
カーシェアのユーザーで、普段運転することが少ない人の場合には、ハイビームとロービームの切り替えを積極的に活用していくということは初めは難しいかもしれませんが、前述のようなロービームの使用が明確に規定されているケースでなければ、積極的にハイビームに切り替えて走行の際の視界の確保に努めなければなりません。
街中といえども、街灯などの周りの明かりが少ないエリアでは、視界を確保するために積極的にハイビームに切り替えて、対向車が見えたらすぐにロービームに切り替える、運転中のこの作業は運転に集中することにも繋がり、視界確保とともに走行中における周りの情報確保にも役に立ちます。
なお、近年ヘッドライト(光源)が明るくなってきており、ドライバーには見えやすくなっている反面、眩しさも増加しています。ハイビームの消し忘れや自分勝手なハイビームの活用は、ドライバー間によるトラブルの危険性や歩行者・自転車利用者を幻惑させてしまう危険性も含んでいますので、慎重な利用もまた求められています。
ロービームのさらなる活用法とは
道路交通法第52条2項では、夜間に対向車とすれ違う際や前走車の存在がある場合には、ヘッドライトの消灯や減光するなど灯火操作しなければならないと定められています。この灯火操作にあたるのがロービームへの切り替えとなりますが、ロービームにはこのような市街地などの交通量の多い道路での活用以外にも、悪天候の際にも活用することができます。
視界が悪化する雨天時は、日中であってもロービームを活用し対向車にこちらの存在を知らせるようにしましょう。また、濃霧の際にはライトの光が霧の粒子に乱反射し遠くまで届かないようになり、ハイビームではかえって視界が遮られていまいます。このようなケースでも、ロービームで霧の粒子が薄い手前を照らし、センターラインや前走車のテールランプを目安に速度を抑えて走ると良いでしょう。
また、警視庁の統計によると、時間帯別死亡事故データでは、16時から20時までが他の時間帯と比べて突出して多くなっていますので、日の入り30分前の早期点灯で他のクルマに見せるためにロービームをライトオンしましょう。
急速に進むヘッドライトの技術革新
視界が悪化する夜間では、様々な統計から事故発生率が高まることが分かっています。安全運転やハイビーム・ロービームの活用などで事故を防ぐ努力はもちろん重要ですが、自動車メーカーのほうでも、ヘッドライトの光ををより明るく遠くまで届けることで時価発生を防ぐべく、急速なヘッドライトの技術革新が進められています。
最近では、ハイビームを自動的に調整して夜間の視界を十分に確保する次世代型ヘッドライトも登場しており、明るさセンサーや光学式カメラなど、様々なセンサーを連携させることで車両と周囲の状況を検知し、常時ハイビームのままでも他のクルマを幻惑せずに走行することができます。
さらには、カメラで対向車や前走車だけではなく歩行者も検知し、複数の配光を組み合わせることで幻惑する光の部分をカットして、その周囲をハイビームで照射するという画期的な新技術も開発されています。
これらの技術は、今後多くのクルマに利用されていくことになるでしょうが、基本には安全運転があり、さらに安全性を確保するための技術であるということは言うまでもありません。
まとめ
対向車のハイビームに「何だよ!」と感じたことのある人は多いでしょうが、自分もハイビームの消し忘れをしていないか注意が必要ですし、複数のユーザーが利用するカーシェアリングでは、前の利用者がハイビームを消し忘れていることも多くありますので夜間の運転前には必ず確認するようにしたいものです。
ハイビームとロービームの切り替えを積極的に活用して、より安全運転を目指したカーシェアリングライフを楽しむようにしましょう。そんなカーシェアリングを、あなたのお近くのカーステーションを探したり、レンタカーや他のカーシェアリング会社との料金比較ができる『カーシェアリング・レンタカー比較のDRIVE go SEARCH』で探してみることをおすすめします!