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1998年消防法の改正
すでに消防法の改正から30年近くが経過していますが、ガソリンスタンドは様々な規制に縛られていたのですが、この法改正により全国各地にセルフスタンドが登場することになります。
クルマが趣味という方は、ガソリンスタンドは楽しいところだったでしょうが、普通のドライバーからすると少しばかり敷居が高いというか、オイルチェックや点検を申し出られると断りにくいということもありましたので、このセルフスタンドは多くのドライバーに利用されることになります。
また、この消防法の改正では、ガソリンスタンドの敷地内にコーヒーショップやコンビニが営業することができるようにもなりました。
ドトールコーヒーEnejet店
いまでこそ、スタバやタリーズなどいわゆる「カフェ」はあちらこちらにありますが、バブルの時代には、都心でのカフェチェーン店というと、ゆっくりしたいときには「ルノアール」、時間があまりなくとにかくコーヒーが飲みたい時には「ドトールコーヒー」という感じでした。
1980年、原宿駅前に第1号店をオープンしたドトールコーヒーは、日本で初めてのカフェチェーン店で、本格的なコーヒーが激安価格で飲める喫茶店として全国的に広がっていき、2015年には店舗数は1,300を超えるまでになります。
そんなドトールコーヒーですが、1989年の消防法改正により、ガソリンスタンドにカフェの設置ができるようになると、ENEOSのSS(サービスステーション)に出店を開始します。
消防法の改正によるガソリンスタンドの規制解除では、カフェやコンビニのガソリンスタンドへの進出が予想されていましたが、満を持してのドトールコーヒーの出店というところでした。
多店舗展開のドトールコーヒーにもメリットはありますが、どちらかというと、規制解除によりガソリンスタンドに客を誘致しやすくなったガソリンスタンド側による、集客効果を狙ったものでした。
2019年10月時点で、ガソリンスタンド併設店であるドトールコーヒーEnejet店舗は、全国に95店舗あり。ドトールコーヒー(エクセルシオール含む)の店舗数の7%前後を占めています。
ドトールコーヒーEnejet店舗の魅力とは
高速道路のSA(サービスエリア)やPA(パーキングエリア)に休憩に立ち寄る際には、コーヒーを購入する人は非常に多くいます。最近では、SAには多くの有名カフェが併設されていますし、コンビニにもコーヒーコーナーがあるくらいです。
その昔には、ガソリンスタンドに立ち寄った際には、自販機で缶コーヒーを求める人も多かったように、給油で立ち寄ったケースでも、コーヒーなどを購入したいという人は、特に郊外のガソリンスタンドでは多いと思われます。
ガソリンスタンド併設のドトールコーヒーでは、そんなドライバーのニーズを満たすとともに、併設店舗ならではのサービスも提供されています。
高速道路のSAではソフトクリームが飛ぶように売れていますが、何と、ドトールコーヒー併設店では、通常の店舗では提供していないソフトクリームが販売されています。(一部店舗では販売されていません。)
お子様連れの場合には、もう大変なことになりそうです。
また、給油時にコーヒーを飲む場合には20円割引券がもらえます。給油と同時にタッチパネルからコーヒーを注文できるのも便利ですね。
もちろん、給油しない一般の方でも普通のドトールコーヒーとして利用することができます。駅前の店舗などと比べると、多くの利用者が給油時にコーヒーを求める顧客ですから、それほど長居することはなくお店が混雑することがないというのも大きなメリットかもしれません。
ちなみに、営業時間も24時間営業(4:00~3:00を除く)やっているところも多くあります。
ドトールコーヒー併設のEnejetはどこにあるの
ドトールコーヒーEnejet店舗は、全国22都府県にあります。
ドトールコーヒー併設のEnejetは、ドトールコーヒー公式サイトの店舗検索、もしくはJXTGエネルギー公式サイトの店舗検索からそれぞれガソリンスタンドもしくはドトールコーヒーにチェックを入れて検索すると簡単に調べることができます。
関東地区では、東京都に7店舗、神奈川県に15店舗、千葉県に14店舗、埼玉県に15店舗、茨木県2店舗、栃木県と群馬県はそれぞれ1店舗となっています。
さすがに、都心部のガソリンスタンドで見かけることはありませんが、高速道路のインターチェンジ近くの店舗などにはよく見かけます。
コンビニ併設型のガソリンスタンド
ガソリンスタンドに併設されているショップは、ドトールコーヒーだけではありません。最近、何かと話題のコンビニエンスストアも多く併設されていることで知られています。
24時間営業が問題になっているようですが、ガソリンスタンド併設のコンビニの場合、営業時間はガソリンスタンドの営業時間内に限られています。24時間営業をする場合には、ガソリンスタンドも24時間営業にする必要があります。
また、ガソリンスタンドとコンビニの関連性では、採算の悪いガソリンスタンドを廃業して新たにコンビニを開業するというケースが多くありましたが、これは、ドトールコーヒーとも関連しますが、ガソリンスタンド、コンビニ、ドトールコーヒーともにフランチャイズビジネスであるということが関係しているようです。
コンビニ最大手のセブンイレブンジャパンでは、先日約1,000店舗の閉鎖・立地移転を進めるなどして不採算店舗の整理をすることを発表しています。
海外旅行すると、日本のコンビニがいかに便利がよいのか痛感しますが、とは言うものの業界としては飽和点に達しているとの指摘もあり、ガソリンスタンド併設店のコンビニがどうなるのか気になるところです。
ガソリンスタンド併設型ドトールコーヒーは今後増えるのか?
一時期は結構な勢いで増えていましたが、最近はどうなのでしょう?
同じドトールコーヒーでも、首都圏の駅前の一等地のお店の場合には、初期コストやランニングコストがかなりかかるでしょうから、それなりの売り上げ規模が必要となるでしょう。
これに対して、ガソリンスタンド併設型のドトールコーヒーは、郊外店舗がほとんどで、おそらくは同じオーナーによるフランチャイズ店舗でしょうから、コストがそれほど発生するとも思われませんし、どちらかというと、コーヒーによる売り上げというよりは給油客の誘導にその目的があるのではないでしょうか?
つまり、併設型の店舗の場合には、敷地面積などの一定の条件が必要になるでしょうから、今後も急速に増えるようなことにならないでしょう。
まとめ
駅前で見かけても何とも思わないのですが、ガソリンスタンドの中にあるドトールコーヒーを発見すると、何となく買いたくなるのはどういうわけでしょう。
物珍しさもありますし、ガソリンスタンドの自動販売機を利用していた人などはかなりの確率でドトールコーヒーに立ち寄るのではないでしょうか?
カーシェアやレンタカーでの給油時に、ガソリンスタンド併設型ドトールコーヒーを発見したら、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
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